身内が亡くなったら会社に忌引きの申請を行う人がほとんどでしょう。休み中に葬儀を済ませ、休み明けからはこれまで通り出社しますが、社会人のマナーとして上司や同僚にきちんと挨拶をする必要があります。
ここでは忌引き前後の連絡や挨拶について詳しく解説します。忌引き前の休暇の申請、忌引き後の社内の人への挨拶、また休暇をとるときに気をつけておきたい点もお教えします。
身内の不幸はいつ訪れるかわかりません。事前に連絡方法や挨拶内容を理解しておけば、いざという時に慌てず対応できるはずです。
<この記事の要点>
・忌引き休暇後は書面で挨拶状を出す
・上司や同僚には感謝とお詫びの気持ちを直接伝える
・香典をいただいた方には香典返しを渡す
こんな人におすすめ
忌引き明けの挨拶状について知りたい方
忌引きで休む際に会社への伝え方が知りたい方
忌引きで休みを取る際に気をつけることが知りたい方
忌引き休暇を申請したら1日~10日間ほど休むことになります。その期間中の仕事は上司や同僚に代わってもらうことになるので、休み明けは必ずお礼と挨拶をしましょう。
故人と仲が良かった人や遠くに住む親戚がいれば書面で挨拶をするといいでしょう。近くに住んでいるけれど、仕事の都合で一週間以内に会えそうにないという人にも書面での挨拶がおすすめです。
「手紙よりメールの方が簡単だし早いのでは」と思うかもしれませんが、故人を悼んでもらったことへの挨拶はマナーとして書面が望ましいです。手軽なツールに頼らず、きちんと書面にて伝えましょう。
忌引き休暇をとるときは、休暇内に葬儀を行う場合がほとんどかと思います。葬儀には亡くなった人と親交があった方たちが参列してくれますので、忌引き明けには必ず挨拶とお礼をしましょう。家族葬の参列者は親族のみですが、この場合も口頭での挨拶か挨拶状の送付はしておくべきでしょう。
それでは忌引き明けの挨拶とお礼について詳しく見ていきます。
忌引き休暇が終わったら、遠方に住む人には挨拶状を送りましょう。挨拶状できちんと感謝の気持ちを伝えることで、直接会えなくても参列したことへのお礼ができます。また遠方に住んでいるわけではないけれど、仕事の都合で会えない人にも挨拶状を送るのが望ましいです。
身内だけで葬儀を行う家族葬の参列者は親族のみとなりますが、故人と関わりがあった人には挨拶状を送りましょう。また家族葬の場合は別の日に香典をもらうことがあります。その場合は口頭での挨拶、そして挨拶状と一緒に香典返しも送ると良いでしょう。
忌引き明けに出社した際には、上司と同僚に挨拶をしましょう。葬儀に参列してくれたこと、そして香典をいただいたことへのお礼を述べてください。また忌引き休暇は突然とるものなので、引継ぎが上手くいかずにトラブルが発生する場合もあります。そのため家庭の事情により急な休みを申請したことへの謝罪も一緒にするといいでしょう。
内容としては「このたびは○○の葬儀に参列していただきありがとうございました。また急なお休みをいただき皆様にはご迷惑をおかけしました。本日より復帰しますので、よろしくお願いいたします」と、葬儀への参列の有無に合わせて文言を変えて挨拶しましょう。
葬儀への参列のお礼と休暇申請の謝罪に菓子折りを持って行くこともおすすめです。もちろん個別に渡す必要はなく、複数個入っている大きめのものを用意すれば大丈夫です。
葬儀に参列した人からは香典をいただいていると思いますが、その香典へのお返しも必須です。タオルや食品、カタログギフトなどさまざまな品がありますので、誰もが喜んでくれるものをお返ししましょう。
香典返しは忌引き明けの出社時に渡してもいいのですが、最近は葬儀の帰りに香典返しを渡すことも多くなっています。
家族葬で香典をもらってない場合は香典へのお礼と香典返しは不要です。ただ突然の休暇申請への謝罪は必須なので、挨拶内容は状況によって変えるといいでしょう。
会社によっては忌引き休暇申請の際に書類を提出しなければなりません。書類には死亡診断書・会葬礼状・火葬許可証・忌引き内容について記した書類などがあります。会社によってどの書類が必要になるか異なりますので、上司に確認しておきましょう。
必要書類の中の「会葬礼状」は葬儀屋が発行してくれますが、親族以外の参列者なしの家族葬では作成しないケースもあります。その場合は「葬儀施行証明書」という葬儀内容について詳しく記されたもので代用可能です。
自分で用意できるものは自身で用意し、用意できないものに関してはまとめて葬儀屋に聞くといいでしょう。
忌引き休暇をとるときは、もちろん会社への連絡が必須です。葬儀のことで慌ただしくなりますが、連絡は怠らないようにしましょう。
しかし身内が亡くなることが初めてであれば、誰に言えばいいのか、何と伝えればいいのか迷うことがあるかもしれません。ここでは忌引き休暇の申請方法について解説します。
忌引き休暇を申請する際に連絡するのは、基本的に直属の上司にあたる人です。誰が亡くなったか・亡くなった日付・葬儀の日付を上司に伝えましょう。
「○○部長、お疲れ様です。○月○日に父である○○が永眠しました。○○の葬儀は○月○日に行われます。このため忌引き休暇の申請をしたいのですが」といったふうに伝えるといいでしょう。
身内の不幸はいつ訪れるかわかりません。日中であればすぐに上司に連絡できますが、深夜・早朝の時間帯だと電話をすることができません。その場合は事前にメールを送っておき、連絡がつく時間帯に改めて電話で報告しましょう。
忌引き休暇の申請は口頭が望ましいのですが、時間帯によってはすぐに電話できないこともあります。その場合、まずはメールで報告をして、電話が可能な時間帯になったら改めて連絡しましょう。
メールでの連絡先も直属の上司です。誰が亡くなったか・いつ亡くなったのかを明記し、忌引き休暇を取得したいと伝えます。忌引き休暇の期間と休暇申請の理由も書いておきましょう。
忌引き休暇の期間は、身内の中でもどんな間柄の人間かによって異なります。一般的には、配偶者・父母の場合は7日間~10日間、兄弟や祖父母の場合は3日間程度です。休暇の申請のときは期間も記載しなければなりません。自身と故人の関係から忌引き休暇の期間をチェックしましょう。
身内に不幸があったとしても時間帯によっては相手方に迷惑になるため、すぐに電話ができない場合もあります。電話をかけられない時間帯であれば、まずはメールで事前報告をしておきましょう。メールの例文を紹介します。
○○部長
お疲れ様です。このたび、父の○○が○月○日に永眠しました。
つきましては忌引き休暇の申請をさせていただきたく思います。
申請期間:○年○月○日~○年○月○日
理由:父の葬儀のため
忌引き休暇中のご連絡につきましては、恐れ入りますが(携帯電話番号)の方にお願いいたします。お手数をおかけしますが、何卒よろしくお願いいたします
〇〇(自分の名前)
メールを送っておいても、上司がいつ見るかはわかりません。そのため連絡がつく時間帯に必ず電話をかけて、身内が亡くなったことと休暇の申請の旨を伝えましょう。
忌引きはどんな関係の人に不幸があったかによって休暇期間が変わります。長ければ10日間となるため、長期間仕事を休むことになります。会社が定めている期間に関しては問題なく休暇申請できますが、休暇中のトラブルを防ぐためにしておきたいことがありますので、ここで紹介します。
会社には規則がありますので、それを見れば忌引き休暇の内容を確認できます。忌引き休暇を定めている会社なら休暇の申請を行えばいいのですが、そうでない会社の場合は有給休暇を消費して休むことになります。
忌引き休暇に関しては法律で決まっておらず、会社によって扱いが異なります。まずは勤務している会社に忌引き休暇があるかどうかを確認し、ある場合は忌引き休暇の期間をチェックしましょう。
会社によって規則の内容が異なりますので、一般的な期間とは異なる期間が定められているかもしれません。その場合、一般的な期間ではなく勤務している会社の規則に従いましょう。
忌引き休暇の期間は長ければ10日間程度と1週間以上休むこととなるため、その間の仕事は同僚や上司にお願いしなければなりません。しかしただ仕事を丸投げするだけでは思わぬトラブルが発生するかもしれません。休暇前の入念な引継ぎが必要です。
普段どんな業務を行っているか、また休暇期間中に決定している企業とのアポイントや打ち合わせについて詳しく伝えてください。事前にメールで詳しい内容を送っておき、その後メールを見ながら電話で説明すればわかりやすいでしょう。
引継ぎの際にプライベート用の携帯電話番号を伝えておくことも大切です。休んでいる当人しか解決できない問題が出てくれば電話での対応が必須となります。仕事用とは別のプライベート用の番号を教えておくと何かトラブルがあった場合も安心です。
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大切な人が亡くなったときは精神的にも追い詰められ、さらに葬儀の準備で慌ただしくなり、余裕がなくなってしまいます。喪主であればなおさらでしょう。
身内の不幸はいつ訪れるかわかりません。忌引き前後にやるべきことを事前に知っておくことが大切です。
葬儀に関する挨拶や連絡は社会人としてのマナーが試される場でもあります。会社からの信用を失わないためにも、忌引き休暇の前後にはやるべきことは忘れず行いましょう。
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