喪主には、葬儀を執り行い滞りなく進める責任があります。通夜や葬儀の際は、参列者より香典をいただくことがあります。香典の使い道や香典返しのマナーについて詳しく知らない方もいるのではないでしょうか。
この記事では、喪主が知っておいたほうがよい香典マナーや香典返しのタイミングや金額相場など、基本的なことも含めて解説します。香典に関するマナーを知っていれば、喪主を務めるときも参列者に対し失礼のない対応ができます。
<この記事の要点>
・喪主は香典を出す必要はない
・香典返しは忌明け法要後、1か月以内に行うのが一般的
・香典返しの金額相場は香典金額の3割∼5割が一般的
こんな人におすすめ
喪主が押さえておくべき香典のマナーについて知りたい方
受け取った香典の取り扱いについて知りたい方
香典返しで気を付けるべきマナーについて知りたい方
葬儀の取り決めをする喪主は、香典マナーを把握しておく必要があります。喪主を務めた経験がない人にとっては、分からないことが多いのはあたり前です。
「香典を出す必要があるのか」「香典の受け取りを辞退するときは事前に知らせる必要があるのか」「香典の使い道はどうするか」と不明点はたくさんあるでしょう。喪主が押さえておくべき香典マナーを確認しましょう。
喪主は香典を出す必要はありません。一般的に、香典は通夜や葬儀に参列した人が出すものです。最近では、喪主は葬儀費用の支払いを行う施主と兼任して務めることが増えました。そのため、喪主には葬儀を滞りなく進める責任があるだけでなく、葬儀費用の支払いの責任もあります。
ただし、喪主と施主の2人が存在する場合は別です。喪主が葬儀費用を負担しない場合は、施主に宛てて香典を出します。家庭によって考えが違うので、遺族同士で1度確認してみるとよいでしょう。
香典は、故人や遺族への弔意を示したり、葬儀費用を支援したりする意味で渡すものです。最近は、参列者に金銭的な負担をさせないために香典を辞退する遺族も増えました。香典を辞退する場合は、前もって訃報の連絡をする際に参列予定者に伝えるのが礼儀です。葬儀の案内状に、香典を辞退する旨を記載するとよいでしょう。
ほかにも、香典を辞退する旨を記載した看板を葬儀会場の受付に出す方法もあります。さらに丁寧な対応をしたい場合は、受付をする際に受付担当から参列者に向けて香典を辞退する旨を伝える方法を取り入れるのもよいでしょう。
通夜や葬儀に参列者から受け取った香典は、「葬儀費用」や「香典返し」に使うのが一般的です。ほとんどの場合、葬儀費用に香典をすべて使用することはありません。なぜなら、香典をいただいた参列者に対して、香典返しをする必要があるからです。
香典返しに充てて余った香典を、葬儀費用として使用することは珍しくありません。香典ですべての葬儀費用をまかなえることは稀で、不足分は喪主が支払ったり親族で折半したりします。葬儀の規模が小さいほど、香典の金額も少なくなることも頭に入れておきましょう。
通夜や葬儀の参列者からいただいた香典には、香典返しの品をお返しするのがマナーです。「香典返しをするタイミングはいつがよいのか」「金額相場はどのくらいが失礼ではないのか」「お礼状や挨拶状の書き方が分からない」と不安を抱いている人もいるでしょう。
ここからは、香典返しで気を付けるべきマナーを解説します。初めて喪主を務める人や忘れてしまった人は確認しておきましょう。
一般的に忌明け法要(きあけほうよう)後、1か月以内に香典返しを行います。地域によっては「即返し」がマナーとされているところもあります。迷った場合は実母や義母などの年長者に尋ねるとよいでしょう。
宗教によって忌明けの時期は違うので注意しましょう。仏式の場合は、四十九日の法要を終えた後が香典返しをするタイミングです。神式の場合は、五十日祭を行うと忌明けを迎えます。仏式でいう法要にあたる霊祭を終えたときに香典返しをしましょう。
キリスト教の場合は、お花料をいただいた方に返礼の品を贈ります。カトリックとプロテスタント、どちらかによっても忌明けの時期が異なるため、注意が必要です。カトリックであれば、故人が亡くなって30日目に追悼ミサが行われます。プロテスタントであれば、故人が亡くなってから1か月後に焦点記念日が行われるときに香典返しをします。
香典返しの金額相場は3割∼5割が一般的です。半返しという言葉があるように、いただいた金額の半額を香典返しの目安にするのもよいでしょう。
高額な香典をいただいた場合も、一般的な香典返しの金額相場と同様の金額で問題ありません。身内や親族からは葬儀費用の支援や心遣いとしての意味合いが込められていることがあり、香典が高額になることもあります。その場合は、金額相場にこだわることなく香典返しをしても失礼にはあたりません。
最近では、即返し(当日返し)で2,500円程度の商品をお返しすることも増えています。いただいた香典が高額だった場合は、香典の5割の金額から2,500円を引き残った金額の範囲内で香典返しをするのがマナーです。
香典返しの品には、「消えもの」を選ぶのが正しいマナーです。形に残るものを選ばないのは、不祝儀が残らないようにという考えがあります。香典の金額別に3パターンくらい香典返しの品は選んでおくとよいでしょう。
香典返しの品には、食品や日用品が選ばれます。食品ではお茶、砂糖、海苔、コーヒーなどが人気です。慶事に使われることがあり、縁起がよいとされる鰹節や昆布などは選ばないようにしましょう。
日用品では、洗剤やタオルなどが人気です。人によっては洗剤やタオルにこだわりがあったり、肌に合わなかったりすることもあるので注意が必要でしょう。こだわって作られているかも選ぶ基準にすると、誰からも喜んでもらえる香典返しの品を選びやすくなります。
香典返しには、掛け紙をかけるのが決まりです。掛け紙の形式をまずはチェックします。表書きの文字は「志」、贈り主の名前は名字を書くようにしましょう。水引は「結び切り」を使うのがマナーです。結び切りを使う理由には、再び不祝儀が起こらないようにという願いが込められています
地域や信仰する宗教によって、表書きの文字や水引の色が違うこともあります。たとえば、関西では四十九日のことを満中陰(まんちゅういん)と呼んでいることから表書きの文字は「満中陰志(まんちゅういんし)」と書くことが一般的です。
神式では、「偲草」、「しのび草」などを表書きに使うこともあります。自分が喪主になったことを考えながら、香典返しをするときはどんな表文字にすべきかを考えてみるとよいでしょう。
香典返しをする場合は、相手のところに直接出向き、お返しの品を渡すのが理想です。しかし、遠方の場合はなかなか難しいでしょう。遠方の場合は、香典返しの品を配送し、品物と一緒にお礼状や挨拶状を添えるのがマナーです。
お礼状や挨拶状を使うときは「、」や「。」の句読点を使わないようにしましょう。理由は諸説あります。一説によれば、「滞りなく法要を終えたいという願いがあり、句読点を使用することで文を途切れさせないため」という意味合いがあると考えられています。
直接相手に会って、お礼や挨拶の旨を伝えれば、言葉で伝えるので気持ちも伝わりやすいでしょう。遠方の方に書面でお礼や挨拶をする場合は、マナーに反していると感じてしまう人もいるので注意しましょう。
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喪主を務めるときに備えて、香典や香典返しの正しいマナーを把握しておきましょう。喪主が香典を出す必要があるのか、香典の使い道はどうするかなど基本的な知識はもしものときに役に立ちます。
香典返しをするときは金額相場をわきまえ、香典返しの品も消費するものを選ぶことが大切です。地域や宗教によって異なる部分もあるので、不明な場合は身内に聞いてみるのもよいでしょう。喪主になったときにきちんと務めることができるか不安があるなら、小さなお葬式へご相談ください。
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