創価学会のお葬式で香典は必要?マナーについても解説

創価学会のお葬式で香典は必要?マナーについても解説

家族葬が増えている現状で、一般的なお葬式に列席する機会も最近では少なくなってきています。そのような状況で創価学会の葬儀に参列することになり、香典はどうしたらよいのかと悩む方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では創価学会における独特の式の流れに関して詳しく解説していきます。香典が必要かだけでなく、参列する際に注意したい点にも触れるため、参列マナーの不安をなくすことができるでしょう。

こんな人におすすめ

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創価学会のお葬式は原則香典不要

元来お葬式では香典を準備して、参列する際にお悔やみとして香典を渡します。しかし、創価学会の場合、原則は香典が不要です。

ほとんどのお葬式が香典を持参しないことは失礼なことになっていますが、なぜ創価学会の場合は香典が不要としているのでしょうか。ここではその理由について解説するとともに香典を持参したいときに注意する点も確認します。

「香典は持参しない」が基本方針

仏教や神道であっても、香典は葬式で香典を持参するのは常識といえるでしょう。ところが創価学会の場合、香典は持参しないことが基本方針となっています。これは「友人葬」という独特の教義によるものです。

親しい友人や同志が、葬儀に参列して心をこめて読経することが最大の供養とされており、故人の冥福を真心こめて祈ることこそが大切とされているからです。よって香典は原則不要とされています。

しかし、香典を絶対に受け取らないというわけではありません。地域やご遺族の考え方によっては、創価学会の方でも香典を受け取られる方はいらっしゃいます。そうした場合、香典を渡すこと自体は失礼にあたりません。

香典を持っていく場合の表書きは

「儀礼的に香典を持参するべき」「生前とてもお世話になったので感謝の気持ちとして香典をお渡ししたい」という心がある場合は持参しても問題ありません。香典が原則不要な創価学会のお葬式では、香典の表書きはどうすればよいのでしょうか。

創価学会も仏教の一派です。一般的な表書きと同じと考えましょう。「御霊前」または「御香料」といった表書きを書いた、結び切りの水引の香典袋を用意します。また、香典の表書きを書く場合は、一般的なお葬式と同様に薄墨です。

一般的な葬儀の香典の目安

香典を持参する場合気になるのが金額です。年齢や亡くなられた方の関係性によって香典として包む金額も異なります。たくさんの金額を包めばよいというわけではありません。香典を包む上で失礼にあたらない、常識的な金額を知っておくことで、故人の遺族に対しても心配りができます。

ここからは、一般的な葬儀の香典の目安を、故人との関係性に分けてご紹介します。創価学会の場合も一般的な目安と変わりませんので参考にできます。

親族・身内の場合

一般的に親といった関係性が非常に近い場合は10万円程度が相場です。兄弟であればその半分の5万円になります。祖父母になれば3万円程度が相場の金額です。おじ・おばの葬儀では2万円程度が目安とされています。年齢によっては参列する家族と相談して決めるとよいでしょう。

友人の場合

友人の場合は5,000円程度が目安の金額になります。ごく親しくしている場合、20代であれば5,000円程度で十分です。30~40代であれば5,000円~1万円程度を目安に包みましょう。50代以降になりますと1万円以上が適当です。

友人であれば、20代~30代で3,000~5,000円くらいとなるでしょう。40代以降であれば5,000円ほどが相場です。

何人かの友人と一緒に香典を包む場合は、人数にもよりますが3,000円~5,000円でも問題ありません。

同僚・取引先の場合

職場の同僚であれば1万円が目安となりますが、年代によっても異なります。20代で3,000円~5,000円、30代で5,000円~1万円、40代以降では1万円以上が相場です。

職場で香典を渡す場合は個人的に渡すのではなく、職場の人数全員で用意することが通例となっているところも多いでしょう。その場合は1人3,000円~5,000円程度の金額が目安です。

また連名の場合、中途半端な金額になってしまうと、かえって香典を受け取った遺族の迷惑になってしまうことがあるので十分に注意しましょう。先に金額を設定してから集めるとスムーズです。金額は会社の方と相談して香典をいくら包むか相談するとよいでしょう。

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創価学会の葬儀「友人葬」とは?

ひとくくりに葬式といっても、その内実は宗派によっても特色があります。また、地方によっても異なる点もあるので事前の確認が大切です。

創価学会ではお葬式のことを「友人葬」と呼んでいます。ここでは創価学会の葬儀である友人葬について詳しく解説します。

僧侶を呼ばず身内や友人だけで行う

一般的なお葬式では僧侶が読経します。そのお布施として僧侶に渡すことが一般的です。しかし、創価学会の「友人葬」においては僧侶を呼びません。友人葬は身内や友人、学会支部などの創価学会員だけで行うため、僧侶を呼ぶことはありません。

創価学会の葬儀において経典を読むことになるのは僧侶ではなく、一般信者である「導師」という役割の人物です。

創価学会では、生前の信仰心によって成仏できるかどうかが決まっているという教義があります。よって、経典は僧侶が成仏させるために読むものであり、すでに成仏していると考える創価学会の学会員は、その必要がないとされています。経典を読む導師は「儀典部」に属している信者が行うことが通例となっているそうです。

戒名がない

創価学会では戒名がないのも特徴です。戒名がないと亡くなられた方は仏門に入れないのではないかと不思議に感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし創価学会では、生前に使っていた名前で弔います。生前からの信仰心で成仏するかどうかが決まっているとされているため、戒名をつける必要がありません。

ほかの宗派では、戒名をいただく際には一定の金額、お布施が必要とされています。しかし、創価学会の場合にはそのようなお布施にあたるものが存在しないため、必要ありません。

独特の祭壇を使用

創価学会の友人葬では「樒祭壇(しきみさいだん)」という独特の祭壇を使用します。しきみ(樒)というのは仏教と縁の深い植物で、独特の香りがあり邪気を浄化してくれるといわれています。

創価学会の祭壇はシンプルな花のない植物を使った祭壇を原則としているところも、友人葬ならではといえます。最近は友人葬でも生花を使った祭壇を利用するケースもありますが、ベースはしきみである場合がほとんどでしょう。

友人葬の流れ

葬儀への参列は緊張するものですが、創価学会員以外の方が初めて友人葬に参列されるときは、勝手がわからず戸惑うことも多いでしょう。ここでは当日、ご遺族の方に失礼のないようにぜひ知っておいてほしい、友人葬の流れに関して詳しくご紹介します。

1.開式

開式となる際には一般的なお葬式と同じで、司会から開式を伝えられます。開式の時間は友人葬の案内があったときに案内状に記載されていますので、遅刻しないようにしましょう。

2.読経

創価学会のお葬式では導師が僧侶に変わって読経するのが特徴です。友人葬では法華経の「方便品(ほうべんぽん)」と、寿量品(じゅりょうほん)第16品「自我偈(じがけ)」というお経が2回読誦され、つづいて「南無妙法蓮華経」のお題目が唱えられます。心を静めて静かに聞きましょう。

3.焼香

1回目の「自我偈(じがけ)」が唱えられている最中に焼香が始まります。導師、親族、友人といった順に焼香を行います。焼香は3回行いましょう。お焼香の回数は自身の信仰する宗教の回数で焼香を行っても問題ありません。

4.御祈念文・題目三唱

参列者の方の焼香が終わったら、鈴の音が鳴ります。導師が御祈念文を行ったらその後に再度鈴の音が鳴り、参列者全員で3回題目を唱えます。一般的なお葬式にはない流れになりますが、故人に対して真心をこめて送り出すという教義にふさわしいおごそかな儀式になるでしょう。

5.弔電の紹介

当日葬儀に参列できなかった方の弔電が司会者から紹介されます。追慰文が紹介されるようなこともあります。もしご自分が参列できないときには弔電を打ちましょう。友人葬に弔電を打つ場合、ほかの一般的な葬儀の弔電の内容と変わりません。

6.導師の挨拶

友人葬を執り行う導師から挨拶の言葉があります。創価学会の教えに準ずる内容であることがほとんどです。どのくらいの時間あいさつがあるかは導師によっても変わりますが、ここも心を静めてしっかりと聞いておきましょう。

7.喪主による謝辞

喪主の方による挨拶が行われます。喪主ではなく親族代表による挨拶の場合もあり、参列者に対して謝辞が述べられることが一般的です。故人との思い出などが語られることが多く、ここもほかの宗派にみられる葬儀と同様です。

8.題目三唱

導師が鈴を鳴らした後、再度参列者全員で題目三唱を行います。自身が学会員でない場合は、無理に題目を唱えるようなことをしなくても大丈夫です。静かに題目を聞いていればよいでしょう。

9.閉式

司会者の方から、友人葬の閉会の案内があります。葬儀終了の案内の後は、参列者が棺の周りに集まって出棺の準備を執り行います。

10.出棺

友人葬が終わると出棺します。出棺前最後のお別れは、しきみを棺に納め、導師や遺族、会葬者が唱題をする中で、しめやかに行われます。この部分に関しても一般的な葬儀とそれほど変わりありません。故人との最後の別れの場面になりますので、しっかりと行いましょう。出棺のときには親族代表の方から挨拶があります。

友人葬のマナー

お葬式に参列する際に気になるのがマナーです。非常識な行動は非難されるばかりか、お葬式を執り行う喪主の方に対し失礼になります。参列する方が故人とのお別れをできるように、お葬式でマナーを守ることはとても重要です。

創価学会の友人葬でも一般的な葬式と同じと考えて大丈夫なのでしょうか。友人葬に参列するうえで知っておきたいマナーを見ていきましょう。

服装

友人葬においては、服装に関して特別なルールが設けられていることはありません。しかし、亡くなられた方の葬儀ですので、派手な服装で参列するのは、恥をかきます。一般的な葬儀と同じように黒の喪服にしましょう。男性の場合はネクタイも黒を選びましょう。

友人葬という名称だからといって、特別な服装やラフな感覚で参列するということではありません。一般的なマナーの範疇で喪服を選び、マナー違反とならないようなダークな色あいの服装で葬儀に向かうとよいでしょう。

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告別式・葬儀での服装について

数珠

お葬式に参列する際には数珠を持参します。数珠は一般的な数珠で問題はありません。ちなみに創価学会員は、二重にして使えるかなり長い数珠を使用しています。房が対極に3本と2本付いていて、房が3本出ている方を左手の中指に掛け、一度ひねってから、房が2本出ている方を右手の中指に掛けて手を合わせるのが使い方です。

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お葬式での数珠の使い方と宗派ごとの数珠の種類

焼香の方法

焼香は身を浄化させるためのものです。一般的には1回~3回とされています。お香を親指・人差し指・中指でつまんで額のところまでかかげ、故人を偲びます。一度ひねってから香炉に落とすと煙が出やすくなります。

回数は自身の信仰されている宗派で決められている場合は、その回数で問題ありません。友人葬では焼香の回数は3回とされています。また焼香を行う前には遺族に一礼をしてから行うようにしましょう。

お花の種類

お葬式に贈る花のことを供花といいますが、最近の一般的なお葬式では多くの場合フラワースタンドです。葬儀場に電話で問い合わせ相談すると失敗はありません。ほかの方が出しているお花を参考にして贈りましょう。

創価学会の友人葬で用いるお花は白い生花です。白い花だけでなくしきみを供花として贈る場合もあります。ただしご遺族の意向によっては、祭壇にいろどりがあったほうがよいと白以外のお花の種類を飾ることもありますので、そういった場合は色花を贈ることは差し支えありません。

お悔やみの言葉

お悔やみの言葉を伝えるときにもマナーが必要です。友人葬に限らず、お悔やみの言葉は遺族の方に哀悼の意をわかりやすく伝えることが大切です。かしこまってお悔やみの言葉を準備する必要はなく、一般的なお悔やみの言葉を、心をこめて伝えれば大丈夫です。

この度は、誠にご愁傷様でございます。心からお悔やみ申し上げます」というような言葉で問題ありません。

学会員でなくても読経させられる?

友人葬で圧巻なのは、参列している学会員が全員で執り行う読経です。学会員であれば抵抗なくできるかもしれませんが、ほかの宗派の方がお経あげることは、経典そのものが異なる場合もあるので難しいこともあるでしょう。

学会員でない参列者の方は、読経しなくても問題ありません。読経できればお唱えしてもかまいませんが、無理をして合わせる必要はないでしょう。

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まとめ

創価学会のお葬式は「友人葬」という独特の儀式になります。題目三唱はほかの葬儀にはなく戸惑ってしまうかもしれませんが、「友人葬」での流れを把握して参列すれば落ち着いて弔うことができるでしょう。

原則香典は必要がありません。しかし、生前にお世話になり、香典をどうしても渡したいというときには、持参してもよいでしょう。その場合、相場は他宗派と変わりません。

小さなお葬式では、創価学会の友人葬に関するご相談についても承っております。ご不安に思うことがある場合はお気軽にお問合せください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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