家族葬に呼ぶお坊さんの人数は?流れやマナーについて解説

家族葬に呼ぶお坊さんの人数は?流れやマナーについて解説

「家族葬の際お坊さんは呼ぶべきなのか」「呼ぶ場合何人が適切なのかわからなくて不安」と考えている方もいるのではないでしょうか。

結論をから言うと、家族葬にお坊さんは呼んでも呼ばなくても問題ありません。また、宗派によっては呼ぶ人数も異なります。お坊さんは一人当たり10万円~30万円ほどかかってくるため、呼ぶ際はしっかり確認しておくことが大切です。

お坊さんの人数について詳しく理解していることで、当日慌てずに余裕を持って故人を送り出せます。こちらでは、家族葬に呼ぶお坊さんの人数から流れについてわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてみてください。

こんな人におすすめ

家族葬にお坊さんを呼ぶべきか悩んでいる人

家族葬にお坊さんを呼ぶときのマナーが不安な人

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家族葬とは親しい知り合いや親戚のみで行う葬儀

家族葬とは簡単にいうと親戚や親しい知り合いのみで行う小規模な葬儀のことです。ただし、家族葬には明確な定義や決まりはありません。

基本的な流れや行う行事は一般的な葬儀と変わりはありませんが、少人数のため、故人への思いを反映させやすく、費用も抑えられるメリットがあります。

また、親戚や親しい人のみで行うため祭壇や料理など自由にカスタマイズできる点も人気です。親しい人のみで葬儀を行いたい人や規模を小さくしたい人、ひとりひとりの思いをしっかり届けたい人、自由に祭壇を飾りたい人は家族葬の方が向いているといえます。また葬儀は決して安くないため、節約したい人には特におすすめです。

小さなお葬式が行った調査では、一般葬も含めた葬儀にかかる費用の全国平均は約127万円※という結果になりました。一方で家族葬の場合は全国平均で約110万円※となっています。(※対象期間:2021年2月~2022年5月 2022年5月 自社調べ)

よって近年では節約も兼ねて、費用を抑えたい人は家族葬を選ぶ場合も多いといえます。

お坊さんを呼んで行う家族葬の流れ

こちらでは、お坊さんを呼んで行う家族葬の流れを解説します。お坊さんを家族葬に呼ぶ場合は、通常の葬儀と流れはあまり変わりません。

ただし、通常よりも家族葬の方が省略されることが多いです。とはいえ、細かな流れもしっかり理解していなければ、葬式当日に慌ててしまうことになるため、しっかりと確認しておくべきです。ぜひ参考にしてみてください。

1. 綺麗な布団の上で体を拭く

病院にて死亡が確認されたと医師から告げられた後は、手続きに必要な書類や死亡診断書を発行します。

その間に看護師さんが故人の体を綺麗に拭き、自宅または安置施設へ送られ、頭が北を向くように寝かせます。死亡後24時間以内に遺体を火葬することは法律で禁じられているため、葬儀を望まない場合であっても安置は必ず行う必要があるのです。

その後、葬儀当日にもう一度体を拭き、綺麗な布団の上に寝かせます。

2. 逆さ水と末期の水の儀式

綺麗な布団の上で体を拭いた後は、故人の口に「末期の水」といわれる水を入れます。末期の水とは、故人が飲む最後の水と言われており、親戚などの親しい人が行います。

次に「逆さ水」といわれるものを故人にかけます。逆さ水は、水にお湯を足して作ったぬるま湯のことで、その名の通り足元から膝、次に腹部、胸元と順に逆さまにかけていきます。

通常はお湯に水を入れてから適温にしますが、逆さ水はお湯を入れてから水で調節することが一般的です。

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臨終直後に行う儀式「末期の水」とは

3. 体を清めてメイクをする

最後に身支度を整えるため、「死装束」という衣服を着せます。死装束とは死後の世界へ安全に旅立てるように着る衣服のことで、白い浴衣のような見た目をしていることが特徴です。

ただし最近では、故人がよく着ていた私服を死装束として着せるパターンも多くあります。

衣装の着付けが終わったら男性なら髭を整え、女性ならメイクをし、より髪や顔を整えます。髭剃りは男性スタッフが実行しますが、産毛を剃る場合は女性スタッフが担当することが多いです。メイクは生前と同じように見えるように、ナチュラルメイクが主流です。

4. そのまま納棺し火葬

最後に安心して旅立てるように、死装束を着せ、鼻と口などにきちんと脱脂綿を詰めます。脱脂綿は死後、体から液などが出るのを防ぐ役割があります。

脱脂綿を詰める作業が完了した後はそのまま納棺し、その後に告別式に入ります。告別式が終わると、火葬場に遺体を移動させ、火葬することが一般的な流れです。火葬する際は火葬許可証が必要になりますが、こちらは葬儀社側で用意されます。

5. お骨を祭壇に安置し読経

火葬が終わった後は遺骨をお墓や納骨堂、祭壇に納めます。その後法要を行います。法要は故人が亡くなってから7日後の初七日法要、そして四十九日法要一周忌法要、三周忌を行うことが一般的です。

また、葬儀終了後に自宅の祭壇にお骨を安置することを「後飾り祭壇」ともいいます。後飾り祭壇は、自宅に仏壇がある人は仏壇の前やそばにおきます。仏壇がない人は部屋の北や西側に置くことが基本です。

お坊さん(導師)は式を統括する責任者

お坊さんは導師と呼ばれ、本来の意味は人々に仏教の教えを伝える立場の人です。ですが近年では、葬儀で読経したり仏事などを行ったりするため、そちらの意味として呼ばれるケースが多くなりました。

お坊さんは、遺族や親戚の気持ちを代弁して故人に話しているとも言われています。故人を慰め、「私たち家族のことは大丈夫です」と遺族が話したいことを代わりに伝えることで、故人が何も思い残すことなく安心して旅立てるという考えです。

家族葬などの葬儀でお坊さんを呼ぶことについて

家族葬は頻繁にあるわけではないため、葬儀にお坊さんを呼ぶ場合どのようにしたら良いのかと悩む人も多いです。お坊さんを呼ぶ理由としては仏教のやり方で、故人の霊を成仏してもらったり、無事に見送ったりするためです。

お坊さんを呼ぶには一人当たり10万円~30万円と費用もかかるため、しっかりと打ち合わせをすることが大切になります。

1. お坊さんを呼ぶのは仏教の作法だから

家族葬でお坊さんを呼ぶのは、仏教の作法だからです。読経をしてもらうことで故人の供養になります。日本では特定の宗教を信仰しない無宗教が多いですが、日本にある葬儀の4分の3が仏式です。

お坊さんに読経をしてもらうのは供養と故人を気持ちよく安らかに成仏するためです。
他にも、家の墓地がお寺にある際にもお坊さんは呼びます。故人の遺骨を納めるお墓が寺院にある際には、その住職の作法に従います。

2. お坊さんは一人当たり10万円~30万円

お坊さんを呼ぶ際の相場は一人当たり10万円~30万円です。ですがこのお布施の金額は地域や寺院などによっても異なるため、あくまで参考程度にしておいてください。他にも1人のお坊さんに2日間の読経を頼む場合も料金は異なります。

お布施を渡すタイミングは、葬儀の前か後の挨拶をする時です。また、お布施は直接手で渡さないのが基本で、お盆や袱紗の上に置いてから渡します。

参考動画:お布施の準備と渡し方・マナー【小さなお葬式 公式】
動画が見られない場合はこちら

3. 複数のお坊さんが来る場合は役割が分けられる

葬儀によっては複数のお坊さんを呼ぶ場合もあります。人数は地域や風習、寺院などによって様々です。複数のお坊さんを呼ぶ場合、役割が分けられることが一般的で、葬儀の中心となり進行するお坊さんを「大導師」と呼びます。

読経の一部を担当し、大導師の補助的な役割の人を「協導師」「時導師」と呼びます。他にも読経はせずに遺族や進行の手伝いをする人を「役僧」「お立合い」「ご相伴」という地域もあるようです。

家族葬で呼ぶお坊さんの人数について

家族葬で呼ぶお坊さんの人数に決まりはないため、初めてお坊さんを呼ぶ際にどのようにして何人呼べばいいのか迷う人も多いかと思います。お坊さんについて人数や流れをしっかり理解しておくことで焦らずに事前の準備ができます。
ここでは人数から呼ばない時の流れ、打ち合わせについて解説します。ぜひ参考にしてみてください。

1. 明確な決まりはない

家族葬で呼ぶお坊さんの人数に決まりがない理由は、宗派によって人数が異なるためです。宗派によっては1人のみの場合や、3人呼ぶ場合などがあります。

人数が多い理由は葬儀の規模や内容、作法などが関係しており、複数人のお坊さんがいなければ出来ない行事が含まれている可能性があるからです。

よって、お坊さんは呼んでも呼ばなくても特に問題はありません。人数はお寺とどういった関係かで変わることが多いため、後に詳しく解説します。

2. 宗派によって呼ぶ人数も異なる

葬儀に呼ぶお坊さんの数は宗派やお寺との関係によっても大きく左右されます。葬儀の際にお坊さんを呼ぶのは、お世話になっているお寺のお坊さんである場合が多いです。
他にも、宗派によって葬儀に呼ぶ際は何人と決まっている場合もあります。例えば曹洞宗では3人呼ぶことが基本とされており、浄土真宗では3人からが基本です。

この他にも葬儀の流れややり方によっては、補助の僧侶がいたり雅楽を演奏する僧侶がいたりと7人まで増えることもあります。よって事前の確認は重要なのでしっかり行いましょう。

3. お坊さんを呼ばなくても問題なし

結論から言うと、葬儀にお坊さんを呼ばなくても特に問題はありません。お坊さんの役割は葬儀で読経をしたり、遺族の言葉を故人に代弁したり、故人を安心して成仏することですが、これはあくまで仏式の考え方です。

よって、仏式以外のキリスト教やイスラム教の考えで行う場合、お坊さんは呼ばなくても問題ありません

近年では仏式の考え方ではなく、自分達で自由に葬儀をアレンジして行うことも多いため、呼ばない遺族の方も多いです。

4. 人数は事前に打ち合わせしておく

葬儀の際に呼ぶお坊さんの人数は決まっていないため、事前の確認が非常に大切になります。

宗派やお寺との関係によるため、しっかり確認しておかなければ予定よりも多くなってしまいます。お寺と深い関係がある方は、呼んでいないのにお坊さんがきてしまうケースも多いです。

他にもお坊さんの空いている日程や、時間帯などのスケジュールも確認しておかなければ、葬儀当日に焦ることになるため注意が必要です。

お坊さんを家族葬に呼ぶ際の注意点

先ほど述べたようにお坊さんは葬儀に呼ばなくても特に問題にはなりません。ですが呼ぶ際はしっかりマナーや流れを確認しておかなければ、当日慌てて葬儀を行うことになってしまいます。

気持ちよく故人を見送るためにも準備は必要です。よってここでは葬儀に呼ぶ際のマナーを解説します。ぜひ参考にしてみてください。

1. 事前に予算などを確認し準備しておく

前述のとおり、お坊さんを呼ぶ際の相場は一人当たり10万円~30万円です。他にも1人のお坊さんに2日間の読経を頼む場合も、料金は異なります。

よって費用を節約したい人はできるだけお坊さんの人数は抑えたほうが良い場合も有ります。また、この金額も地域や寺院などによっても異なるため、事前に確認しておくべきです。

お坊さんを呼ぶ際にかかる費用は安くはないため、しっかり故人を見送るためにも、予算の確認は大切です。

2. 付き合いがある寺が存在する場合

付き合いがあるお寺がある場合は、そちらからお坊さんを呼ぶ人も少なくありません。ですが、付き合いがあるお寺があるのにもかかわらず、別の寺院のお坊さんを呼ぶ際にはトラブルにもなりかねないため、しっかりと確認や説明をすべきです。

お坊さんを呼ばずに葬儀を行いたいとしても、先祖代々同じお寺からお坊さんを呼んでいたり、付き合いがあったりする場合は、呼んだ方が良い場合もあります。

3. 親戚や身内に説明する

お坊さんを呼ばずに葬儀を行う場合は、親戚や身内になぜ呼ばずに葬儀をするのかの説明をするべきです。

昔は、仏式でお坊さんに読経をしてもらう葬儀が一般的でした。よってお坊さんがいない葬式だと、不安を与えてしまう可能性もあります。

しっかりとした理由もなく葬儀をしてしまうと、参列者からの信頼も得られず、なんとなく不安で寂しい葬儀になるため気をつけましょう。

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まとめ

葬儀は頻繁に行う行事ではないため、不安になる人も多いです。お坊さんを呼ぶ際のマナーや流れを心得ていることによって、余裕を持って故人の旅立ちを見送れます。

お坊さんを呼ぶ人数は宗派やお寺との関係によっても左右されます。スムーズに工程を進められるよう、事前にスケジュールを把握しておくことが大切だといえます。もし不安な場合は、葬儀社と打ち合わせを重ねておきましょう。

葬儀のことで不安な点がある方は、小さなお葬式までぜひお問い合わせください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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