一周忌は、法要の中でもよく知られており、地域にもよりますが、参列の際のルールなどがたくさんあります。
しかし、一周忌のような法要は頻繁に行われるものではなく、孫という立場の方の中には「一周忌のマナーってどのようなものがあるのだろう」「一周忌の持ち物って何が必要なのか」といったような疑問を抱えている方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、孫の立場で一周忌に参列する際の持ち物や、香典のマナーなども詳しく解説します。
<この記事の要点>
・一周忌に参列する際は、喪服や香典、お供え物を用意する
・孫が持参する香典の金額は1万円~3万円が目安で、縁起の悪い4や9のつく金額は避ける
・香典袋は結び切りの水引のものを選ぶ
こんな人におすすめ
一周忌法要とは何か知りたい方
一周忌法要に参列する予定の方
香典袋の表書きの書き方を知りたい方
一周忌とは、故人が亡くなってから1年後に行われる法要のことです。日本の仏教においては、定められた年に故人に対して営まれる年忌法要という言葉でも表されており、重要な行事とされています。
一周忌法要は、一故人の親族、知人や友人などが参列し、故人を供養することが目的の法要です。読経や焼香の後、お墓参りをしたり、お斎という食事を取ったりします。参加者の日程を考慮して、集まりやすい週末に行われることが多いです。
一周忌の流れとして、はじめに「僧侶の入場」→「施主による開始の挨拶」→「僧侶による読経」→「お焼香」→「僧侶による法話」→「お墓参り」→「施主による終了の挨拶」→「食事」といった形式が多いです。「施主による終了の挨拶」と「食事」の順序が入れ替わることもあるかもしれません。
特に焼香の際は、故人との関わりが深かった前の席に座っている方から順番に焼香をしていきます。焼香のルールなどはしっかりと押さえておくようにしましょう。
孫の立場で一周忌に参列する場合に、どのような持ち物を用意しておく必要があるのでしょうか。特に、これからご紹介する3つのものを用意していないと、失礼にあたる可能性もあるので注意しておきましょう。
一周忌に参列する際には、黒やグレーなど目立たない色の略礼服や喪服が望ましいとされています。ストッキングや靴、アクセサリーなどのような小物に関しても同様です。身だしなみもきちんと整えておきましょう。
孫という立場であれば、学生の可能性もありますが、その際には学生服や目立たないスーツといったものが良いでしょう。
香典とは、お通夜や葬儀などで、亡くなった故人に対して供える金品のことを言います。以前に別で葬儀に参列した場合であっても、一般的には香典を用意することがマナーだとされています。
香典には、突発的な不幸による出費を相互扶助として、支え合うという意味合いがあり、孫という立場であれば、1万円~3万円が一般的な金額の目安だとされています。また、金額に関して、4や9などの死や苦を連想させるような金額は避けた方がよいと言われています。
また、一周忌の法要後に食事などがある場合は、別途料理などの費用も必要になるので、金額を少し多めに入れておくと良いでしょう。
そして、会食を行わない地域や、家族内のみの参列である場合に、法要の案内状に「香典辞退」といった記載がなされていることがあります。その際には、香典の代わりにお供え物などを用意するとよいでしょう。
後に詳しくご紹介しますが、もし香典が必要な場合には、渡す際や書き方などのルールが多いため、しっかりと理解しておくようにしましょう。
一周忌の法要では、故人を供養するために、お供え物を持参するのが一般的だとされています。お供え物は、地域の用法などによって大きく異なりますが、香、花、灯り、水、飲食の五供(ごくう)が基本とされています。
賞味期限が長いお菓子、白いお花、小分けにしたペットボトル、香りが良く、煙が少ない線香などが一般的なお供え物となっています。
バラやトゲのある花や、肉や魚といった生臭いもの、サイズが大きすぎるものは、マナー違反や参列者の負担となってしまうため、避けた方が良いでしょう。
そして、法要の案内状に「ご厚志辞退」とあれば、香典やお供え物などを用意する必要はないので、注意しておきましょう。
一周忌の香典に関する注意すべきマナーとはどのようなものがあるのでしょうか。香典には、書き方や袋の色など気をつけるべきポイントが多いため、しっかりと理解をしておき、マナーを欠くことのないようにしましょう。
一周忌の法要に参列する際は、結び切りの水引の色・種類の袋を選ぶようにしましょう。お通夜や葬儀で使用されるものを想像するとイメージしやすいかもしれません。また、中に入れる金額によっても水引の袋の色や種類が変わってきます。
5000円程度の金額であれば、水引が印刷されたもの、1万円~3万円程度の金額であれば、黒白の水引が付いたもの、3万円~5万円以上の金額であれば、双銀の水引が掛かったものを使用するのが一般的だとされています。
孫という立場であれば、1万円~3万円の範囲内の金額であることが多いため、黒白の水引が付いたものが望ましいでしょう。
一周忌の香典は、お通夜や葬儀のように悲しみを表すものではないため、お札は肖像画が見えるように上表向きに入れるのが一般的です。複数のお札を入れる際には、必ず向きを統一するようにしておきましょう。
また、香典は袱紗(ふくさ)に入れて持参することが正式なマナーだとされています。一周忌の法要で使用する袱紗は、寒色系のものを選ぶ必要があります。
慶事・弔事の両方で利用できる紫色を用意しておくと、いざという時に役に立ちます。風呂敷を袱紗として使用する場合には、左包みであることも覚えておきましょう。
一周忌の法要では、基本的には会場に到着した際に、施主に香典袋を渡します。袱紗から香典袋を取り出し、向きを整え、「どうぞお供えください」などのように一言添えながら渡します。香典袋は片手で渡すと失礼にあたってしまうため、必ず両手で渡すことを心掛けましょう。
お通夜や葬儀などとは違い、一周忌の法要の場合は新札を入れても問題はないと言われています。しかし、香典と言えば基本的に旧札だろうと考えている方も多く、新札を入れると場合によっては失礼にあたってしまうこともあります。
そのため、旧札を入れておくのが無難です。汚れすぎていたり、一部が欠けていたりするお札なども失礼にあたるので、注意が必要です。どうしても新札しか用意できないという場合には、折り目を自分で付けてから香典袋に入れる方が良いでしょう。
香典袋には外袋と中袋があり、外袋の表面に表書きとして、名前や「御仏前」などのような故人の宗教宗派に応じた、贈り物を行う際の言葉を書く必要があります。
地域や親族によって書き方が異なる場合もあるため、不安な場合は親しい身内の方などに相談すると良いでしょう。名前の書き方に加え、3つの宗教宗派について解説していきます。
一周忌の香典袋に名前を書く際は、孫という立場であれば、氏名をフルネームで水引の中央部分の真下に書けば問題ありません。3名以下の場合は、右から立場の高い順にフルネームで書き、4名以上であれば、団体名や、代表者の名前の左下に、「他3名」のような書き方をします。
香典袋は、手書きで書くことがマナーとされているため、プリンターでの印刷などは避けるようにしましょう。また一周忌の法要は、お通夜や葬儀などとは違い、悲しみを表現するものではないことから、濃い墨を使用しても問題ないと言われています。
キリスト教の表書きは、カトリックとプロテスタントでそれぞれ書き方が異なります。カトリックでは「御ミサ料」、プロテスタントでは「献花料」が一般的だとされています。宗派が分からない場合は、カトリックとプロテスタントの両方で共通している「御花料」を使用するのが無難でしょう。
仏教の場合、お通夜や葬儀の際には「御霊前」を使用しますが、四十九日を過ぎた場合には「御仏前」や「御佛前」などを使用するとされています。
神道の表書きには、「御神前」や「御榊料」などを使用するのが一般的です。四十九日を過ぎた場合でも、故人は子孫を守る神様になるという考え方から、書き方は変わることはないと言われています。
香典袋の中袋とは、外袋の内側に収納する袋のことを言います。中袋にお金を入れて、表側の中央に香典の合計金額、裏側の左下に参列する人の氏名、住所をそれぞれ記載します。
香典の合計金額を記載する際には、縦書きで漢数字を使って書くようにしましょう。例えば、香典の金額が1万円であれば、「金壱萬圓」といった感じです。
金額の前には「金」を、円は「圓」と書くことにも注意が必要です。一周忌の法要では、小銭を入れることはないため、端数がないことを表す「也」を付けなくても問題はありません。
一方、裏側の氏名や住所の記載は、記入欄があれば従い、記入欄がない場合は一般的な封筒の書き方と同様です。中袋は遺族がお返しの準備をする際に大切な情報となりますので、きれいな見やすい字で書くことを心掛けましょう。
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一周忌の法要には持ち物や、香典のマナーなどがたくさんあります。孫という立場で、一周忌の法要に参列した経験がある方はそう多くはないでしょう。
地域や親族によってしきたりは異なりますが、一般的なマナーを理解しておくことは重要だと言えます。特に、お通夜や葬儀のマナーとは異なる部分には注意しましょう。
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湯灌は故人の体を洗って清める儀式のことです。ホゥ。