知人や友人の家族が亡くなり駆けつけた葬儀や通夜で、遺族にどういった一言を告げたらよいか戸惑うケースも少なくありません。特に知人の親戚が亡くなった場合や、亡くなった友人の親族に告げるお悔やみの場合は、尚更悩むでしょう。また手紙でお悔やみを伝える際は、口頭とは異なり形に残るため、より配慮が欠かせません。
この記事では、親戚が亡くなった方へ告げる一言だけではなく、親や子供などさまざまな別れのシーンにおけるお悔やみの言葉を紹介します。また手紙を送る際に気をつけたいことや、関係性別で使用される例文も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・お悔やみの言葉とは、故人の死を悲しみ惜しむ気持ちを伝える言葉を指す
・お悔やみの手紙は初七日までに届くように送るのが一般的
・お悔やみの手紙は淡墨を使って書くのがマナー
こんな人におすすめ
葬儀や通夜への参列ができず、お悔やみを手紙にしたい人
お悔やみの言葉の具体例が知りたい人
お悔やみを伝える上でのマナーが知りたい人
故人の死を悲しみ惜しむ気持ちや、または遺族にその想いを告げる言葉のことを、総じてお悔やみと称します。遺族と話す機会が多いのは、故人や遺族と関係が深い方が大半ですが、一般の会葬者でもお悔やみを告げる可能性もゼロではありません。
また、通夜振る舞いが開かれるケースだと、会葬者も遺族関係者と故人を偲ぶ時間を過ごすこともあるでしょう。こんなシーンでも、追悼の一言は必要となるでしょう。
どんな言い回しを選んだらよいかわからない時は「御愁傷様でございます」といった一言だけでも差し支えありません。
御愁傷様の「愁」という文字には物悲しさといった意味があります。また、「傷」は強い悲しみを表すことから「御愁傷様」の一言に、死を悼む心情が込められています。
まず、さまざまなシーンで使える言い回しを紹介します。
「この度は、御愁傷様でございます。心より哀悼の意を表します。」
「この度は、突然の御逝去に言葉も見つかりません。御愁傷様でございます。御冥福をお祈り申し上げます。」
「この度は、思いもよらないことで驚きました。心から御冥福をお祈り申し上げます。」
「急な御不幸を知り、残念でなりません。どうかお力を落とされないよう、ご自愛ください。」
上記の言い回しは、どんなシーンでも使える例文であり、自分の気持ちを丁寧に伝えることが肝心です。訃報に対する驚きや悲しみ、また故人への御冥福を祈る心情や遺族への配慮などを踏まえてまとめましょう。
故人を悼む気持ちをスマートに告げるために、故人と遺族がどんな関係だったのかを確認しましょう。関係性を踏まえた上で、言い回しを変えることが必要です。ここでは、関係性ごとのお悔やみの言葉の例を紹介します。
故人の配偶者にお悔やみを告げる際には、伴侶を亡くした苦しみや悲しみに寄り添うことが大切です。また、一家の大黒柱でもある存在を失った心中を考えると、遺族はこれからの生活に対して不安を感じている可能性もあります。さらには、パートナーを失った悲しみが募り、体調を崩すケースも少なくありません。
こうした事情を踏まえると、自ずとお悔やみの一言もスムーズに出てきます。一例は次の通りです。
「この度は、御愁傷様でございます。ご主人様の急な御不幸を知り、悲しみにたえません。奥様をはじめ、家族の皆様におかれましては、お体を御自愛ください。心から哀悼の意を表します。」
故人が遺族の親だった場合は、高齢で亡くなったケースも多いかと思います。しかし、「天寿を全うした」「大往生だった」といった言い回しはマナー違反とされます。会場に参列された高齢の方への配慮も踏まえて、お悔やみを告げるようにしましょう。一例は次の通りです。
「この度は、御愁傷様でございます。お父様の訃報に接し、心を傷めております。人生の先輩として、これからもご指導いただきたいと思っていた矢先でした。どうか御自愛くださいませ。お祈り申し上げます。」
祖父母を亡くされたケースも、親を亡くされた場合と同様に、他の会葬者の方への配慮をしながら適切なお悔やみの言葉を選ぶようにしましょう。一例は次の通りです。
「この度は、御愁傷様でございます。本当に寂しさが募りますが、どうか御自愛くださいませ。心より御冥福をお祈りいたします。」
子供に先立たれた親の心中は、言葉では表現できないほど辛いものでしょう。そのため、より配慮しながら悲しみを助長させない言葉選びが大切です。会葬者側がナイーブになりすぎることなく、寄り添った一言を添えるのが適切です。一例は次の通りです。
「この度の御不幸、胸が潰れる思いでございます。どれほど辛いことかと存じますが、どうか御自愛くださいませ。心より御冥福をお祈り申し上げます」
故人との関係性により、遺族の方への対応は変わります。例えば、故人と頻繁に会っていたような近しい間柄にある親戚もあれば、数年に一度ほど会う程度の遠い親戚といった関係もあるでしょう。関係性がわかっていればそれなりの対応ができますが、わからなければ、「この度は誠に御愁傷様です」といった基本的な言い回しでも問題ありません。
お悔やみの言葉を告げる際に注意したいのが、マナーです。配慮しているつもりでも、いつもと違う雰囲気の中だと、失礼にあたる言葉を使う可能性もあります。普段から意識していれば、いざという時の失敗も軽減されます。ここからは、お悔やみの言葉における注意点を把握していきましょう。
故人の死因が気に掛かっても、遺族に問うのはマナーに反します。イメージしたくないシーンの可能性もあり、ナイーブになっている心に触れかねません。遺族の心にそっと寄り添うことができれば、そのような失敗はないでしょう。
また、死因を知っていても遺族にその話題を話すのは失礼です。心を傷める遺族に対しては、シンプルに一言お悔やみを伝えるようにしましょう。
葬儀や通夜には会葬者が多く駆けつけるため、遺族は悲しみの中でも大変多忙です。そのため、お悔やみを告げる際には短く簡潔にまとめるように配慮しましょう。また、声のトーンにも要注意です。できるだけトーンを抑えて悲しみを告げる必要があります。
特に、故人や遺族との関係性が深い場合では、つい長話をしてしまう可能性も否めません。葬儀や通夜の当日の長話は避け、後日に改めて励ましの気持ちと共に弔問することをおすすめします。
不幸や不吉なことを連想させる言い回しを忌み言葉と言います。例えば、数字の「4」や「9」は忌み言葉にあたります。そのほか「重ね重ね」や「くれぐれも」といった重ね言葉や、「これからも」「続く」などの反復を連想させる言い回しも避けるよう気をつけておきましょう。
会話の流れでつい出てしまいがちな言い回しばかりなので、葬儀や通夜の席では十分に配慮して言葉を選ぶようにしましょう。
生死に関わる言い回しの使用もマナーに反するので、お悔やみの際は控えます。例えば「死亡」や「亡くなる」といった言い回しも避けなければなりません。代わりに「ご逝去」といった単語を選びましょう。
加えて、「ご存命」や「生きていた頃」といった言い回しも生死を直接イメージさせるため、「ご生前」「お元気な頃」といった言い回しに変える必要があります。
仕事や体調次第では、葬儀や通夜への参列が不可能なケースもあります。しかし、どうしても故人への思いを伝えたくて手紙を送ることがあるでしょう。手紙を送る場合も、実際に会ってお悔やみの言葉を告げる際の言葉選びとあまり変わりません。
また、亡くなった方の間柄や状況によって言い回しを変える必要があります。ただし、手紙の場合には以下の注意点があります。
お悔やみの手紙は、初七日までに届くように送るのが通例です。そのため、亡くなった知らせを受け取ったらすぐに手紙を出すようにしましょう。そのとき、参列できなかった旨やお詫びの一言も手紙に添えるようにするのがおすすめです。
お悔やみの手紙と合わせて香典を送る場合も少なくありません。その際は、現金書留に手紙と香典を同封して送りましょう。
お悔やみの際に使う便箋は、白い無地のものを選ぶのが無難です。
また、便箋の枚数にも注意する必要があります。複数枚に渡る手紙は不幸が重なることを連想させるため、お悔やみの手紙には相応しくありません。便箋1枚に納めて、封筒も二重になっているものは避け、一重のものにしましょう。
手紙の内容は、淡墨を使って書くのも大切なポイントです。
お悔やみの手紙では、丁寧な印象をあたえるために時候の挨拶が必要だと考える方もいるでしょう。しかし、お悔やみの手紙は取り急ぎ出す手紙です。そのため、時候の挨拶は書きません。直接お悔やみを告げる時と同様に、短く簡潔にまとめることが大切です。
故人を弔う気持ちと遺族に対する配慮を踏まえた内容を中心に書きますが、遺族と馴染みがあまりない場合は、故人との関係性を書いておくとよいでしょう。
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お悔やみの言葉の選び方は、参列する側の立場や、故人と遺族がどのような関係性かによって異なります。特に、親戚が亡くなった方に対する言葉選びは迷いがちですが、基本的な「御愁傷様でした」という一言を添えるだけでも、遺族は癒されるでしょう。
形式やマナーも欠かせないポイントですが、まずは遺族の心情に寄り添って声をかけることが大切です。自分の立場をわきまえて配慮していけば、お悔やみの言葉はきちんと遺族にも伝わるはずです。
お悔やみの言葉の選び方は、対面でも手紙でも、考慮すべき要素が多々あるため、マナーについてよくわからないということがあるかもしれません。そんなときは、小さなお葬式にご相談ください。経験豊富な専門スタッフが、お悔やみの言葉に関する相談をはじめ、葬儀に関わる細かな疑問にもお答えします。
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