造花はお墓に相応しいのか?管理方法も解説します

造花はお墓に相応しいのか?管理方法も解説します

お供え物には花を選ぶ方が多くいます。しかし、生花だと時間が経つにつれてしおれていき、最終的には枯れてしまうでしょう。

そこで、花をお供えしたいときの代替案として、造花があります。とはいえ、親族や僧侶の中には造花にマイナスな意見を持つ方がいるのも事実です。

この記事では、造花に関する疑問について解説します。今現在、造花について悩んでいる方はぜひ参考にしてください。

こんな人におすすめ

お供え物は造花でもよいのか知りたい方

造花のメリットやデメリットを知りたい方

造花をお供えするときの留意点を知りたい方

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なぜお墓に花をお供えするのか

昔から日本に伝わる言葉に「山川草木悉有仏性」という言葉があります。これは、自生している草木などには仏性があり、悟りを得られないものはないという意味を持つ言葉です。花も例外ではなく、神様の依代として扱われてきました。

上記の事柄から、お供え時は花を添えるようになったといわれています。また、花を添えるのは日本人だけではありません。インドなどでも花供養はされており、一昔前までのインドでは、身を清める「花祭り」と呼ばれる行事が行われていました。

かつての花祭りが、現在では内容を変えてお釈迦様を祝う法要として執り行われています。東南アジア等では、南仏仏教の法要で生花を壇上から散布する「散華」や「献花」と呼ばれる行事を行うことがあるようです。

お供え物は造花でもよいのか

一昔前までは、お供え物の花は生花を用いるという風習がありましたが、最近では造花を選ぶ方も多く目にします。その状況を見て、「本当に造花でもよいのか」という疑問を持つ方もいるでしょう。

結論から述べると、造花を使用する行為は問題ありません。「造花だから先祖を悼んでいない」「生花だから先祖を悼んでいる」という考え方はありません。花ではなく、いかに先祖を思うかが重要です。

また昨今の霊園等では、生花がしおれて景観を汚さないように、造花をすすめるところも増えています。したがって、あらかじめお墓がある場所の方針についても確かめておきましょう。

造花のメリット

ここからは、造花のさまざまなメリットについて解説します。

花がしおれない

造花の最大の特徴は、時間と共にしおれていかないことです。生花は、時間が経つとしおれてしまうため、霊園等が処分してくれないときはそのまま放置されてしまいます。

一方で造花は、生花と違い人の手によって作られるので、どれだけ時間が経ってもしおれることがありません。そのため、たまにしかお墓参りに行けないという方には、管理がしやすいためおすすめです。

費用を抑えられる

生花は時間が経つにつれてしおれてしまうので、その都度新しい物に交換する必要があります。また、それに伴って費用がかかります。

生花は1束あたり300円~1,000円程度ですが、シーズンである夏は値段も少し高騰するため、少ない出費とはいえないでしょう。しかし、造花であれば定期的に費用が生じることはありません。外的な要因で破損しない限り、半永久的に新鮮さを保つことが可能です。

辺りに匂いが充満しない

生花は種子から育ったいわゆる自然の花なので、それぞれが香りを発します。そのため、香りが強い生花を使うと、周りに匂いが充満する可能性があります。

基本的にお墓は隣との距離がそう遠くはありません。隣の方が花の香りが苦手だった場合、少なからず迷惑をかけてしまい、最悪の場合トラブルに発展するかもしれません。その点において、造花であれば香りを周囲に発しないため、周りに香りが充満することはありません。

もし、他家との距離が近いときや、香りが充満しやすい環境下にお墓があるときは、造花を利用して参拝に来られる方々が快適に過ごせるように気配りをしましょう。

造花のデメリット

造花にはデメリットも存在します。デメリットを理解せずに使用してしまうと、トラブルに発展する可能性があるので注意が必要です。ここからは1つずつ解説します。

本物のような美しさはない

昨今の技術力の上昇が相まって、造花の中には本物とさほど見分けがつかない物も存在します。とはいえ、本物の花を真似て造った人工物には変わりないため、本物のような生の美しさはありません。したがって、いざ使用してみるとその違和感に満足できない方も多くいるでしょう。

また、いくら造花が普及しているとはいえ、比率で言えば生花の方が多いことは変わりません。そのため、本人が納得していても周りの方がどのような印象を持つかはわかりません。お墓の見た目を重視するのであれば、生花を使用するのが賢明です。

香りがしない

生花の香りはデメリットになることもあれば、メリットになることもあります。生花の魅力として、甘い香りが漂い参拝者をリラックスさせたりする効果があります。しかし、造花は人工物であるため自然の香りを発することはできません。花の香りを大切にしたい方は、生花を使用することをおすすめします。

造花を手に入れる方法

造花は100円ショップやホームセンター、仏具店、インターネットショップなどのさまざまな場所で手に入れることが可能です。参拝が急に決定したときも、上記の店舗が近くにあればすぐに準備できるでしょう。

100円ショップやホームセンターは店舗数が多いため、造花が急遽必要になったときに便利です。とはいえ、豪華なものは用意していないことが多いので知っておきましょう。

仏具店やインターネットショップでは、豪華なものや自身の要望に合った造花を手に入れることができるでしょう。しかし、注文から実際に手元に届くまでには時間がかかるため、急遽準備することができない点には注意が必要です。

また、造花に独自の風習や規制等がある場合はあらかじめ予約しておき、当日に準備できなかったということがないようにしましょう。

造花の値段の目安

造花を用意するときに、どのくらいの費用を用意した方がよいのか疑問を持っている方もいるでしょう。そこで、ここからは造花の値段の目安について解説します。

造花の値段は安価な物で100円程度、高価な物で1万円以上します。各店舗にすでに取り揃えてあるような物であれば、比較的安く手に入るでしょう。一方で、自身の要望を反映させた物や大きくて豪華な物の場合は、費用もかさみます。

予算を大きくオーバーしないためにも、あらかじめおおよその値段を把握しておきましょう。大切なのは値段ではなく、あくまでも花に込める気持ちであることも忘れてはいけません。

お墓に造花をお供えするときの留意点

造花を実際に使用するときは、以下の留意点を意識しましょう。

・親族と話し合う
・配色のバランスを意識する
・飛ばないように固定する
・生花が指定されていることがある
・大切な行事では生花をお供えする

ここからは1つずつ解説します。

親族と話し合う

これまでの生花の慣習から新たに造花に変える場合は、最初に親族間で話し合いを行いましょう。親族の中には「絶対に生花でないといけない」と考える方もいます。

その場合、何の相談もなく造花に変更してしまうと、親族間でトラブルにつながる可能性があります。親族の意見を尊重するためにも、必ず話し合いを行いましょう。

配色のバランスを意識する

生花でもいえることですが、異なる種類の花を束にして使用するときは、配色のバランスを考えましょう。適当に配色してしまうと、逆に見栄えが悪くなってしまいます。

配色のバランスに自信がない場合は、造花を手に入れた店舗で配色に関してアドバイスをもらえることがあるので、遠慮せずに相談しましょう。

飛ばないように固定する

造花の材質はポリエステルやビニールなので、非常に軽くできています。さらに、水を必要としないため、屋外にある花立てに入れた程度だと、風が強く吹いたときに飛ばされてしまう可能性があります。他家のお墓を汚したり傷つけたりしないように、おもりをつけたり紐等で固定したりするのがおすすめです。

生花が指定されていることがある

基本的には生花と造花のどちらを使用しても問題ありません。しかし、場所によっては生花のみお供え可能と定められているところもあります。その場合は、ルールに従いましょう。

ルールを無視してしまうとトラブルに発展して、最悪の場合、その場所からの退去を命じられる可能性があります。そうならないためにも、事前確認は重要です。

大切な行事では生花をお供えする

正月や法要などの重要な節目の日は、生花のほうがよいでしょう。

普段のお墓参りであれば少人数で参ることがほとんどですが、正月などの節目の行事では、親族全員が集まることが多いでしょう。親族の中には造花をよく思わない方がいるかもしれません。そのため、多くの方が集まる節目の行事では生花を用意した方が賢明です。

造花管理のポイント

造花は水も栄養も必要としません。そのため、長い間放置していても花がしおれて色褪せることはありません。とはいえ、造花もただ放置しておけばよいというわけではなく、手入れをしなければ使えなくなる可能性があります

そこで、ここからは造花を長持ちさせるための方法や交換時期の目安についてを解説します。

色褪せたら交換する

造花は日光に照らされ続けたり、雨風にさらされ続けたりすると色褪せてしまいます。色褪せた造花は見栄えが悪く、お墓に適しているとはいえません。そのため、長い間使用して色褪せた造花は新しい物と交換しましょう。

長持ちさせる処置を施す

造花を長い間使いたい場合は、お墓に出向くたびに濡れたタオルなどで付着している汚れを拭き取りましょう。

また、雨の日の翌日などは造花も濡れているので、放置しておくとカビが生える原因になります。造花の汚れはそのままお墓にも伝わってしまうので気をつけましょう。

一生使えるわけではない

いくら造花といっても、一生使えるわけではありません。数年間お供えし続けていると経年劣化して、花びらが取れたり茎が折れたりします。そのときは替え時なので新しい物と交換しましょう。

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まとめ

「お供え物は造花でもよいのか」と疑問を感じている方もいるでしょう。昨今では、造花をお供えしたお墓を多く目にするので、決して珍しいことではありません。とはいえ、身の回りには造花のことをよく思わない方もいるかもしれないので、それをふまえて検討することが大切です。

造花は100円ショップやインターネットショッピングなどで手に入るため、急に必要になったときでもすぐに準備できます。

そのほか造花に関して疑問が残る際は、小さなお葬式にご相談ください。お客様のお悩みに対して、専門の知識を兼ね備えたスタッフが誠心誠意対応いたします。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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