お彼岸はご先祖様を供養するための行事です。ご先祖様が祀られているところに花を供える方は多いでしょう。しかし、季節によって花の種類はさまざまであるため、どのような花が適切なのか、選ぶのが難しいと感じる方もいます。そこでこの記事では、お彼岸にふさわしい花について紹介します。
<この記事の要点>
・避けるべき花の色はないが、淡い色か白が一般的
・春は牡丹、秋はリンドウ、菊は「悪い気を払う」という意味から、春秋共通で選ばれている
・棘や毒のある花は避け、長持ちする花を選ぶ
こんな人におすすめ
お彼岸について知りたい方
お彼岸の花の選び方を知りたい方
お彼岸の花を準備するときの注意点を知りたい方
お彼岸は、春と秋に2回あります。春分の日を中日として前後合わせて7日間を春の彼岸、秋分の日を中日とした7日間が秋の彼岸です。初日は「彼岸の入り」、最終日は「彼岸の明け」と称されます。
春分の日も秋分の日も祝日にあたり、「自然を讃えて、生き物を愛おしく思う」「ご先祖様を敬い、亡くなった方を偲ぶ」ことを目的にしています。
仏教の教えでは、私たちが住んでいる現世を東に位置する「此岸」と称し、ご先祖様がお住まいになっているあの世を西に位置する「彼岸」と表現しています。太陽が真東から登り真西に沈んでいくため、彼岸と此岸が1年で1番通じやすく、上記の期間にご先祖様を供養するようになりました。
お彼岸は、亡くなった方を供養する期間です。お墓に参拝に出向いたり、仏壇に対して線香をあげたりするのが一般的です。近年、墓じまいや生き方の多様化から供養する場所を持たない方もいます。そこで、ご先祖様の写真を眺めたり、話題とするだけのお彼岸も少なくありません。
お彼岸に必要不可欠なものとして挙げられるのが供花です。供花は、白を基調とした花や、故人が好きだった花を選ぶことが一般的です。「供える方の心を清める」「ご先祖様を飾る」「命の儚さを学ぶ」といったさまざまな意味があるため、重要なお供え物の1つとして挙げられます。
また、ぼた餅やおはぎもお彼岸の定番です。季節を感じる牡丹の花や萩の花を擬してお供えされます。
お彼岸には、お墓へ参拝に行くことが恒例となっている方もいるでしょう。しかし、どのタイミングでお墓へ参拝に行くべきか悩んでいる方もいるかもしれません。
結論からいうと、お墓への参拝は午前中のうちに済ませておきましょう。お彼岸では、1日が始まって最初に参拝をすることで、よりご先祖様を供養できると考えられています。何らかの事情があり訪問できない場合は供花を送るとよいでしょう。
お彼岸で家族や親族等に花を贈る際、どのような花を選ぶと礼儀に反しないのか疑問を抱えている方もいるかもしれません。基本的には季節を感じられる花が多く選ばれている傾向にありますが、亡くなった方が好んでいた花を選んでも構いません。
ただし、上記に当てはまらないケースもあり得るので、ここからはお彼岸にふさわしい花の選び方について解説します。
お彼岸にふさわしい花について、避けるべき色の指定は特にありませんが、淡い色か白が一般的です。その次に多いのが紫や黄色ですが、逝去してから日が経っていない場合はできるだけ白に近い色の花を選ぶのが賢明です。
お彼岸にふさわしい花は、季節が感じられる様な旬の花です。しかし、旬の花といってもどの花が旬であるか見分けがつかない方もいるでしょう。ここからは春と秋の旬の花について解説します。
・春の花
春の季節を感じられる花として挙げられるのは、マーガレット・牡丹等です。これらの花を選ぶ際は、淡い温かみのある色の花にすると季節をより感じられるでしょう。
・秋の花
秋の季節を感じられる花として挙げられるのは、菊・リンドウ等です。品のある雰囲気を醸し出す花にすることをおすすめします。
・春と秋で共通して選ばれている花
春と秋で共通して選ばれている花もあり、代表的な花は菊です。菊はお彼岸だけにとどまらず、葬儀でも選ばれる機会が多い花です。
菊は「悪い気を払う」といわれており、弔事に限らず慶事にも使用される汎用性に優れた花です。また、花もすぐには枯れず、長持ちすることから長寿のシンボルとしての意味合いも込められています。
なお、菊にこだわる必要はなく、キク科であればふさわしいとされています。例えば、ガーベラ・コスモス・ダリア等は見た目もお彼岸にふさわしく、散る際も花びらが飛散しにくいので供える花として適しているといえるでしょう。
また、菊に匹敵するほど人気な花が百合です。百合は上品な雰囲気なので、厳粛な場でもあるお彼岸にうってつけの花といえます。また、百合も日持ちがよく枯れないため、お供え物として重宝されている傾向があります。
ただし、花粉を発するため、つぼみが開く段階で花粉を取り除かないと、服や髪に付着してしまう恐れがあるので注意が必要です。
最後に挙げる花は、カーネーションです。白いカーネーションや淡い色のカーネーションは追悼の意味合いを有しているので、お彼岸の場にふさわしいでしょう。
お彼岸の花はさまざまなアレンジメントで楽しめるため、アレンジメントの種類で選ぶという方法もあります。お彼岸の墓参りなら、花束を選択するとよいでしょう。
墓の両側に対に花を供えることで、亡くなった方への供養になるとともに見た目も華やかになります。花束を構成する花の数は、偶数ではなく奇数にするのが通例です。
なお、仏壇に供える場合は、アレンジメントされてカゴやボックスに入った花でも問題ありません。アレンジメントがされていると、花瓶に移し替えなくてもよいというメリットがあります。
お彼岸の花を選ぶ際は、相手のことを考慮することも大切です。あまりに大きな花を選んでしまうと、相手が飾る際に困る可能性も考えられます。
相手からすると、花をいただいた以上断ることもできないので、無理して飾ることになるかもしれません。せっかく供養のために送った花がかえって邪魔になってしまうリスクは避けたいところです。
なお、仏壇にお供えしてもらう場合は、カゴに入れてアレンジメントされている花を選びましょう。カゴに入った花は、花瓶の移し替える必要がないため、相手の負担を軽減できます。
お彼岸で頻繁に選ばれている花は菊です。菊は「悪い気を払う」という意味合いや見た目から選ばれやすい要素がたくさんあるため、花を悩んでいる方にぴったりの花です。
また、百合もおすすめの花です。一昔前の日本では、百合は家紋に用いられていたり、薬として処方されていたりしました。このように、日本人と百合の歴史は深く、お彼岸の際には頻繁に目にするでしょう。
また、菊や百合以外にも、カーネーション・スイートピー・キキョウ・ランといった花も多く用いられます。これらの花は、上品で清潔な印象を有しているので、お墓に飾っても仏壇に飾っても違和感がありません。
一方で、お彼岸にはふさわしくない花も存在します。例えば、棘のある花や毒のある花等が挙げられます。これらの花は、たとえ美しくても供えることで辺りに支障をきたす恐れがあるので、選ぶのは控えましょう。
自身が選ぼうとしている花がふさわしいのかどうかがわからない場合は、花屋や葬儀社に尋ねてみましょう。
お彼岸用の花を準備する際には、いくつかの注意点が存在します。これらの注意点を蔑ろにしていると、礼儀に反したり常識外れだと認識されたりするリスクがあります。ここで、注意点を確認しておきましょう。
・できるだけ長持ちする花を選ぶ
花はすぐ枯れるものではなく、長持ちする花を選びましょう。特にお墓は毎日出向くものではないので、すぐに枯れてしまうものだと、数日で見た目が悪くなってしまいます。できるだけ長持ちさせる工夫を施すのが賢明です。
・前もって準備を進めておく
お彼岸の日時は全国共通なので、直前になると花屋が混雑する恐れがあります。ぎりぎりで注文すると当日に間に合わなかったり、希望する花がなくなっていたりしかねません。
お彼岸は1年に2度しか訪れないため、できれば希望する花をお供えしたいと考える方は少なくありません。そのため、花屋には前もって連絡をしておくことをおすすめします。
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お彼岸には花をお供えすることが多いですが、いざ花を選ぶとなるとどのような花を選んだらよいのか迷う方もいるでしょう。
お彼岸では、主に白や淡い色といった厳粛な空気感を醸し出せる色の花を選ぶ方が多い傾向にあります。特に人気の花としては菊・百合が挙げられます。
なお、亡くなった方が好んでいた花があれば、お彼岸にその花を選ぶのもよいでしょう。ただし、棘や毒、強い香りのある花だと周囲を不快にさせる恐れがあるので控えたほうが賢明です。
お彼岸にふさわしい花についてお悩みの方は、ぜひ小さなお葬式へご相談ください。専門の知識を生かして、お客様の疑問やお悩みに合わせて丁寧にサポートいたします。
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