病院で亡くなったときに浴衣の着せ替えは可能?逝去後の衣装を徹底解説

病院で亡くなったときに浴衣の着せ替えは可能?逝去後の衣装を徹底解説

病院で亡くなった場合は浴衣の着せ替えが可能なのか、着せ替えるときはどのような手順で行えばよいのかわからないという方もいるのではないでしょうか。そこでこの記事では、故人が病院で亡くなった場合の浴衣の着せ替えについて解説します。

もしものときに備えてあらかじめ知識を得ておけば、いざというときに慌てずに行動ができるでしょう。故人の服装や身支度について詳しく知りたい方は、ぜひ最後までご覧ください。

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病院で亡くなった直後の服装は浴衣が一般的

故人が病院で亡くなったときは、浴衣を着せるのが通例です。病院で亡くなるとエンゼルケアの一環として、遺族や看護師は病院が用意した浴衣に着替えさせます。このときに着せるのは浴衣であって、死装束ではありません。

死装束も故人に着せる装束ですが、納棺時に着替えさせるのが一般的です。仏教における死装束は白装束と呼ばれる白い着物で、縫い目に糸止めが施されていないという特徴があります。

亡くなった直後の処置として浴衣に着替えさせ、自宅や葬儀社へ搬送して納棺前にあらためて死装束に着替えさせるのが一連の流れです。

病院で亡くなったときの浴衣の正しい着せ方

病院で浴衣を着せるときは、正しい着せ方の作法に則っているか気を配りましょう。浴衣などの着物は、男女を問わず「右前」で着るのがマナーです。

右前とは、自分から見たときに右側の襟が体に近い側になるように重ねる着方です。「右前」という言葉からは右側の襟が外側にくることを想像する方もいるかもしれませんが、実際は逆なので注意しましょう。左前は死装束の着方なので、浴衣に着替えさせるときは、右前はふさわしくありません。

「浴衣は右前、死装束は左前」とはっきり区別して覚えておきましょう。洋服の場合は男性が右前で女性は左前で着ることから、和服も同様と思い込んでいる場合もあるかもしれません。和服と洋服ではマナーが異なる点にも気をつける必要があります。

死装束は浴衣でも可能?白装束以外の3つの選択肢

死装束は故人がこの世で最後に着る、死後の世界への旅立ちの衣装です。死装束は白装束を着るのが基本ですが、ほかの服装を身につけることはマナー違反にはならないのか気になる方もいるのではないでしょうか。

納棺時の死装束は伝統を重んじるなら白装束を選びます。故人の意思や遺族の意向によってはほかの服を着用することも可能です。浴衣・着物・洋服の3つのケース別にご説明します。

病院が用意した浴衣

病院が用意した故人用の浴衣で、そのまま火葬まで使用しても問題はありません。ただし浴衣は病院の備品なので、病院に連絡を取って死装束に使用する許可を得て浴衣を買い取る必要があります。

近年では死装束は葬儀社が用意してくれるケースも多いため、葬儀社とも話し合って浴衣を死装束にする旨をあらかじめ伝えておきまましょう。三角頭巾手甲、脚絆(きゃはん)といったほかの身につける品の扱いについても相談する必要があります。

着物

浴衣よりも重層的な着物を白装束の代わりにすることも可能です。肌襦袢(はだじゅばん)や長襦袢(ながじゅばん)、着物・羽織といった本格的な着物を着せて送り出すケースもあります。

着物の正式な着方では、腰紐や帯上げ・帯締めなども身につけますが、死装束に用いる場合はこれら着物一式がすべてそろっていなくても問題ありません。着物一式がすべてきれいにそろっていると「亡くなるのを予想して、着物をそろえて待っていたようだ」と受け取られることがあるため、あえて不完全な状態で着付けすることもあります。

和服では肌襦袢が下着の役割を果たすので、下着もつけなくて問題ありません。肌襦袢と別にオムツをつけることはあるので、地域や家の決まりがある場合はそちらに従いましょう。

洋服

近年では従来の形式にとらわれず、故人のお気に入りの一着や気慣れた普段着の洋服を着せることもマナー違反ではありません。

男性の場合は仕事着やスーツ、生前愛用していた運動着などを着せることがあります。女性であれば、パーティーや改まった場で着るドレスやワンピース・スーツスタイル、よく着ていたお出かけ着もよいでしょう。

最近では終活の一環として、「エンディングドレス」を準備する方も増えています。亡くなった後での着用を前提に制作するため、死後硬直を起こした遺体でもスムーズに着替えさせられるようにデザインするのが特徴です。

浴衣への着替え以外に行っておくべきエンゼルケアの種類

亡くなった後に遺体に施すエンゼルケアは、浴衣へ着替えさせる以外にもさまざまな処置を施します。遺体の外見を整えて生前の面影を取り戻し、故人らしい姿で見送るための処置です。今を生きている方が身近な方の死を受け入れるための儀式でもあるでしょう。こちらでは、エンゼルケアで行う主な内容についてご紹介します。

清拭

清拭(せいしき)は故人の体を拭き清める行為を指します。かつてはタライに水を張ってからお湯を注ぐことで適温に整える「逆さ水」で、遺体を洗い清める湯灌(ゆかん)を行っていました。現在は、アルコールを含んだガーゼなどで遺体を拭く清拭を行うのが一般的です。

エンゼルケアは遺体の死後硬直が始まる前にスムーズに行う必要があり、清拭はエンゼルケアで最初に行います。全身を拭き、傷があれば処置を行うのが基本です。拭き終わったら体内から汚物が出てくることの防止策として、口・鼻・耳・肛門に詰めものを入れます。

清拭は病院では看護師が、葬儀会場や自宅では葬儀社が行いますが、希望すれば家族の手で清めてあげることも可能です。

着替え

清拭が済み、故人の体がきれいになったタイミングで浴衣へ着替えさせます。このとき浴衣であれば、襟の打ち合わせを「右前」にするのが重要なマナーです。死後硬直は死後2時間くらいから起こり始めるので、スムーズに着替えを済ませるのがベストです。

用意した服装に着替えさせて、納棺前に経帷子(きょうかたびら)を掛けるのみの状態まで準備を進めておきましょう。

死化粧

着替えが終わったら死化粧を施します。死化粧は苦しみのあとを消して、安らかで美しい状態で旅立てるように身だしなみを整える処置です。故人への配慮であると同時に、きれいな顔で旅立ってほしいという遺族の気持ちを表わす行為でもあります。

男性の場合は顔そりを行って髭を処理し、髪をとかして整えるのが一般的な死化粧です。女性は髪を整えたあと、ファンデーションや頬紅・口紅などを使って化粧をします。故人が愛用していた化粧品があれば、遠慮なく申し出ましょう。

病気で顔がやつれていたり風貌が変わっていたりした場合は、口内に脱脂綿を含ませるといった処置を行うこともあります。

<関連記事>
逝去後に行うエンゼルケアとは?目的や流れを解説します

亡くなったあとの装いで気をつけたいこと

大切な方が亡くなったあとは、やらなければいけないことがたくさんあります。多くのことに気を配らなくてはならないため、故人の服装まで配慮が行き届かなくなることもあるでしょう。そのようなときに意識すべき注意点をご紹介します。

葬儀社と早めに相談をする

故人に何を着てもらえばよいのかわからないときは、葬儀社に相談しましょう。葬儀社は葬祭についてのマナーや地域の慣習・風習に通じており、困ったことがあったときの相談相手として最適です。

ただし、業者によってはこちらから何も申し出ないでいると一般的な死装束の用意をする場合があります。私服を着せてあげたいと考えている場合は、なるべく早めに申し出て希望を伝えましょう。葬儀社とは二人三脚で葬儀を進めていくことになるため、わからないことがあればすぐに相談するのが大切です。

死装束にふさわしくない装い

故人の服装は昔と比較すると自由に決められるようになってきていますが、どのような服装を着せてもよいわけではありません。死装束選びは葬儀の一環であり、マナーを守ることも大切です。

殺生を想起させる毛皮やレザーを用いた服は、死装束にはふさわしくありません。ほかには、火葬の際に焼けずに残ってしまう装飾がついたものも避けましょう。ふさわしくない服装については、葬儀社に問い合わせて確認を行うのが確実です。

鼻や口に詰めものをするのを避ける

エンゼルケアの一環として、鼻・口・耳などに脱脂綿の詰めものを行います。詰めものは遺体からの分泌物を抑制する役割があるといわれており、感染予防対策や故人を尊んで葬る準備という位置付けです。

詰めものを避けたい場合は、希望によっては薬液などを使った処置で代用できる場合もあります。この処置はエンバーミングと呼ばれており、遺体を長期保存する際にも行われている処置です。エンバーミングには費用がかかりますが、施せば亡くなった方の姿を長期間とどめておけます。

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まとめ

病院で亡くなった故人の服装について解説しました。亡くなったあとはエンゼルケアを行い、浴衣に着替えさせるのが一般的です。その後自宅や葬儀会場で、納棺を行う前に死装束に着替えさせます。

かつては死装束といえば白装束でしたが、近年では比較的自由な服装で見送れるようになりました。遺体に着せるためのエンディングドレスも注目されています。

小さなお葬式では、死後の手続きに関するさまざまなサポートを行っています。電話での問い合わせも受け付けているので、疑問に思ったことがあればお気軽にご利用ください。

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監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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