密葬のメリットとは?葬儀の種類や選び方を解説!

密葬のメリットとは?葬儀の種類や選び方を解説!

かつては葬儀といえば「一般葬」でしたが、近年では価値観の多様化や環境の変化に伴ってさまざまな葬儀が執り行われるようになりました。密葬も近年増加している葬儀形態の一種ですが、あまり一般的な形態ではないので、どのような内容なのか分からずに困っている方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、密葬の特徴やメリットについてご紹介します。他にもさまざまある葬儀の種類が把握でき、それぞれの特徴が分かるようになる内容です。

こんな人におすすめ

密葬のメリットを知りたい方

密葬以外の葬儀の種類について知りたい方

密葬を行う際の注意点を知りたい方

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密葬のメリットとは?

近頃数を増やした「密葬」にはどのようなメリットがあるのでしょうか。密葬とはどのような葬儀形態なのか、デメリットはないのかなど、気になることは多いでしょう。併せて、混同されることが多い「家族葬」との違いも解説します。

密葬とは

密葬とは、故人と関係が深い身近な方のみで内々に行う葬儀形態を指します。外部から参列者を招かず通夜から火葬までを気の知れた親しい方たちのみで行うので、ゆったりとした空気の中でお別れができるのが特徴です。

密葬の後には本葬やお別れの会を行い、密葬に参加していない方にもお別れの機会を設けます。参列者の多さが原因で起こる揉めごとを回避する目的で行うことが多く、参列者が多くなりやすい社会的なステータスが高い方や有名人が密葬を選ぶケースが多いようです。訃報が外部に知られると慌ただしくなるので、密葬は内密に行う必要があります。

密葬のメリット

密葬の主なメリットは、親しい方々とゆったりとお別れの時間を過ごせることです。外部の参列者を招くと、喪主や遺族は応対や接待のために慌ただしくなり、大きな負担になることもあります。

密葬で静かな時間を過ごして心を落ち着かせれば、本葬で参列者と向き合う余裕が作れるでしょう。その後、本葬を行えば一般の参列者へお別れの場を提供できるので、周りの方への配慮もできるのもメリットです。

密葬から本葬まではある程度の時間の余裕があるので、時間をかけて本葬の準備をできるのも利点と言えます。

宗教的な儀式は密葬の段階で行うので、本葬は遺族の意向に合わせて柔軟に変えられる点も長所です。

密葬のデメリット

密葬のデメリットとして、通常は一回で済む葬儀を二回執り行うことが挙げられます。密葬の後に本葬を行う関係上、準備や実施にかかる労力が大きくなるのが懸念点です。

葬儀を分ける分費用もかかるので、経済的な負担も大きくなります。密葬は参列者が少ない小規模な葬儀のため通常よりも安く済みますが、外部の方を招く本葬を含めると、一般葬よりも費用が高額になるでしょう。

周りの理解が得られないケースもあるので注意が必要です。火葬は密葬で済ませるのが主流のため、本葬では顔を見られません。故人の顔が見えないことに不満を持つ方が出る可能性があります。

家族葬との違い

家族葬は、身近な方だけで行う小規模な葬儀を指します。密葬と家族葬はどちらも親しい方たちのみで行う葬儀なので混同する方もいるかもしれませんが、実際は別の葬儀形態です。

密葬は後に本葬を行うことが前提ですが、家族葬は単体で完結するのがもっとも大きな違いでしょう。葬儀が一回で済む分、家族葬の方が負担は小さいと言えます。

葬儀には故人とのお別れの場だけではなく、逝去を周囲に周知させる社会的な役割もあります。故人が多くの方と関わりがある方だと、対外的な儀式を行わなければ混乱を招くこともあるでしょう。そのような事態を防ぐために、故人が亡くなったことを示す意味で本葬を執り行います。

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密葬以外の葬儀の種類

近年は葬儀の考え方の幅が広がっており、終活の一環で生前に自分の葬儀の形式を決める方も増えました。

色々な形態の葬儀に招かれる機会も増えたため、内容が分からずに不安になることもあるのではないでしょうか。いざというときに困らずに済むように、葬儀の種類と内容を確認しましょう。

一般葬

古くから執り行われてきた、昔ながらの葬儀です。身近な方に限らず、友人・知人や、職場関係といった外部の弔問客も招いて葬儀を執り行います。通夜などの宗教的儀式も省略せずにひと通り行い、二日以上の日程で行われるのが通例です。

標準的な内容なので、滞りなく進行しやすいというメリットがあります。多くの方が故人と顔を合わせられる、きちんとしたお別れの場を提供可能です。参列できる方が多いので、弔問対応の負担が減るのもメリットと言えます。

デメリットは参列者が多い分、接待や香典返しなどの負担が大きいことです。正確な参加者の数が分からないので準備がしにくい点にも注意しましょう。

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家族葬

遺族が静かに最後の時間を送ることを優先した形態です。外部の参列者を招かず身近な方のみで行う小規模な葬儀で、一通りの儀式は従来通り行います。

外部の方を招かないので、接待に追われることなくお別れができるのがメリットです。慣習にとらわれずに故人らしい葬儀を演出できるのも人気の理由でしょう。

小規模なので費用は少なくて済みますが、香典も少ないので一概に経済的な負担が少ないとは限りません。招かれていない方の不満が残る可能性もあるので、周囲へのフォローも大切です。

一日葬

本来は二日以上かけて行う葬儀を一日で行うコンパクトな形態です。通夜を省略するので経済的な負担も減らせるのも特徴的と言えるでしょう。

外部の方は招かず、近親者や友人・知人のみが参列します。家族葬の日程を短縮することで、参列しやすい点も長所です。

必要な時間と費用は減らしたいが、きちんとお別れの場を用意したい方に適した形態と言えます。日数が短いため遺族の負担が軽く、あまり体力がない高齢の方でも参加できるのもメリットです。

ほとんどは昼に行うので、スケジュールが合わずに参加できない方がいる可能性があることには注意しましょう。

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直葬

通夜と告別式を行わずに、火葬場で最後のお別れをする形態です。「火葬式」とも言われています。遺体を安置場所から直接火葬場へ搬送して、火葬を見届けた後に収骨を行うのが一般的な流れです。立ち合いは親しい方のみが行います。

メリットは、時間や費用が最小限で済むことです。火葬以外の葬儀の儀式を省略するため、遺族にとって最も負担が軽い葬儀形態と言えるでしょう。

しかし、十分なお別れの時間が取れないため、遺族の気持ちの整理がつかない可能性があります。付き合いのあるお寺がある場合は、あらかじめ相談しておかなければトラブルになるかもしれません。

社葬

社葬は個人ではなく、会社が主体となって行う葬儀です。社長などの会社に大きな影響力がある方が亡くなった際に行われます。

密葬とセットのケースが多く、本葬の代わりに行われることが多いようです。個人で行う葬儀よりも規模が大きく、関係者の数も多くなります。

社葬は故人を追悼するだけの場ではありません。会社と付き合いのある取引先に故人の業績や今後の体制について周知する場でもあります。

個人の葬儀よりも社会的な意味合いが大きい葬儀と言えるでしょう。大規模な葬儀で準備や打ち合わせに時間がかかるため、関係者は心が休まる暇がないかもしれません。

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合同葬

合同葬は、複数の遺族や団体が合同で主催する葬儀です。多くのケースでは、社長などが亡くなったときに個人葬と社葬を兼ねるかたちで行われます。

会社と合同で葬儀を行うので、遺族にとっては葬儀費用の節約になります。密葬のように二回葬儀を行うこともないので、労力や時間が短縮できるのもメリットです。また、香典は遺族が受け取るため課税対象に含まれません。

会社と密に打ち合わせを行う必要があるので、遺族の心身の負担が大きいのがデメリットです。葬儀当日も個人と会社関係の両方の参列者に対応しなければならず、落ち着いて故人を見送る余裕がなくなる可能性があります。

お別れ会

伝統にとらわれない葬儀として、お別れ会や偲ぶ会を催すこともあります。密葬は家族葬の後に行われることが多く、宗教的な意味合いよりも社会的な側面に比重を置いた形式です。

通常の葬儀では宗教的な慣習やマナーを守ることが重視されますが、お別れ会では進行や演出に制限はありません。

葬儀からある程度時間が経ってから実施することが多いので、準備に十分な時間をかけられるメリットがあります。

正式な葬儀ほど厳粛な場ではないので、肩の力を抜いて参加者と故人の思い出についてゆったり語り合えるでしょう。ただし、形式が決まっていない分、自分たちでしっかりと内容を検討する必要があります。

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無宗教葬

無宗教葬は、宗教観の縛りのない葬儀形態を指します。仏教式の葬儀では僧侶を招いて読経してもらい、参列者は位牌に手を合わせますが、無宗教葬ではこのような宗教的な儀式を行う必要はありません。

故人や遺族の希望を葬儀に自由に反映できるのが無宗教葬の長所です。故人が好んだ音楽をかけたり、生前の映像を上映したりといった一般的な葬儀ではできない演出を手掛けられます。

菩提寺がある場合は、きちんと了承を得なければ納骨できなくなる可能性があるので、意図を理解してもらえるように事前に話し合いをしましょう。

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骨葬

告別式を行う前に火葬を済ませる葬儀形態です。亡くなってから時間が経っている遺体や海外で亡くなって遺体を搬送できない場合など、やむを得ない理由で骨葬を行うことがあります。

告別式の前に火葬を行うのが一般的な地域もあるので、必ずしも特別な葬儀形態とは限りません。

一般的な葬儀は火葬の時間に合わせて予定を組む必要がありますが、骨葬は火葬後に告別式を行うので自由に葬儀時間を決められます。遺骨での葬儀になるので、参列者が故人の顔を見られないことは注意しましょう。

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生前葬

存命の人物が自身の葬儀を行うことを生前葬と言います。本人が元気なうちに身近な方たちに感謝を伝えるために行うことが多く、通常の葬儀とは意味が異なると言えるでしょう。

見送られる側が自分の気持ちを伝えられることや、本人の希望に忠実な葬儀を実現できるのが生前葬のメリットです。死後に告別式を行う必要がないので、残された遺族の負担を減らす効果もあります。しかし、生前葬を行う旨を周囲へしっかりと伝えないと混乱を招くので気をつけましょう。

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密葬や家族葬が増えている理由

近年になって密葬や家族葬を行う方が増えています。一般葬よりも負担が少ないというイメージをもっている方は多いかもしれませんが、増えている具体的な理由が分からないという方もいるでしょう。ここでは、密葬や家族葬の長所を解説します。

葬儀内容を自由に決められる

一般葬は伝統に則った形式で進行しますが、密葬や家族葬は自由に内容を決められます。仏式だからといって必ず読経をあげる必要もなく、形式や宗教の枠組みにとらわれない自由な発想で葬儀を演出できるのが長所です。

食事会の形式にしたり、参列者の合唱で故人を見送ったりと、ユニークな葬儀の内容を模索できます。しきたりを守る必要性を感じない方や、自分達らしい葬儀を実現するために密葬や家族葬を行う方が増えているようです。

費用を抑えられる

身近な方たちのみで行う小規模な葬儀は、費用の負担を少なくできるのも長所です。参列者が多い一般葬は大人数を収容できる会場を借りて大量の接待用の飲食物を用意する必要があります。

また、事前に参列者の正確な数も把握できないので、引き出物などを多めに用意しなければなりません。

小規模な葬儀は広い会場を借りる必要がなく、参列するのも招待した方のみです。想定外の出費も発生しないので経済的負担を軽減できます。

故人を偲ぶ時間が増える

一般葬では外部から多くの参列者が訪れるため、遺族は挨拶や対応などで忙しい時間を過ごすことになります。「忙しさに時間を忘れて、気がついたら葬儀が終わっていた」ということもあるかもしれません。

密葬や家族葬は近親者のみで行うため、来客の対応に追われることはありません。手配や配慮を最低限にして、故人とゆっくりお別れする時間を確保できます。

感染症対策の側面がある

新型コロナウイルスの感染対策として、大勢が集まる葬儀を避けるようになったのも理由の一つです。不特定多数の人々が一堂に会すると感染のリスクがあるため、少人数の葬儀が増えたという事情があります。

他にも、濃厚接触の原因になりやすい食事の席を控えたり、座席の間隔を空けてソーシャルディスタンスを守ったりといった対策が並行して行われるようになりました。打ち合わせがオンライン化されていることも多く、安心して葬儀を行えるように配慮されています。

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密葬や家族葬がおすすめの方

故人との最後の時間を近しい方のみでゆったりと過ごしたい費用をかけずにしっかりとしたお別れの場を用意したい、という方には密葬や家族葬がおすすめです。慣習や世間体よりも、故人の希望を優先したい方にも適していると言えるでしょう。

何に重点を置いて葬儀を行うのか、後悔なく故人を送り出すにはどのような葬儀が良いのかを考慮して、納得のいく葬儀のスタイルを検討してください。

密葬を行う際の注意点

密葬を行う際には、いくつか注意した方がよいポイントがあります。このポイントを知らずにいると、葬儀の進行に影響が出る場合や、後々にトラブルの原因になる場合があります。つつがなく葬儀を行うために、事前に注意点を確認しましょう。

訃報を流さない

密葬を行う場合は、故人の訃報をみだりに流さないように注意しましょう。訃報が知られてしまうと、密葬に招いていない方が弔問に訪れることがあるためです。そうなると弔問客の対応で忙しくなり、密葬の準備に悪影響が出ることも考えられます。

落ち着いて密葬に臨むために、訃報は本葬まで伏せておきましょう。身内が亡くなったときに貼る忌中札も飾らない方が良いでしょう。

親族や寺院にしっかり相談する

遺族が訃報を流さないようにしても、事情を知らない親族や寺院から訃報が漏れてしまう場合があります。このような事態を防ぐために、密葬を行うことをきちんと知らせておきましょう。

また、親族が密葬を行うことに納得しないケースもあります。伝統を重視する方の中には既存の葬儀を行わないことを不敬と感じる方もいるでしょう。不和の種にならないようにしっかり話し合うことが大切です。周囲の方の理解を得て、皆が納得のいく葬儀になるように配慮しましょう。

密葬と本葬を分ける理由を伝える

お世話になっている菩提寺がある場合は、密葬と本葬を分ける旨をしっかりと伝えましょう。寺院によっては連絡なしに密葬を行うとトラブルの原因になることがあるので、理由を説明して理解してもらえるように努める必要があります。

特に密葬で僧侶を招かない場合は、しっかりとした話し合いが必要です。寺院との関係を蔑ろにしていると思われると、納骨や法要を断られることも考えられます。きちんとコミュニケーションを取っていれば、誤解が原因のトラブルは回避できるでしょう。

密葬は内密に行う

密葬は参列者が多いことが原因で起こるトラブルを防止するためや、遺族がゆっくりと故人との時間を設けるために行うものです。密葬を行うことが周りに知られるとこれらの目的は叶わなくなってしまうので、内密に行うことを心掛けましょう。

密葬前に訃報を通知するのは葬儀に招く方と一部の親しい方に限り、広く通知するのは葬儀後にするのが原則です。もしも訃報が広く知られてしまっても、落ち着いて対処できるように心構えをしておくことも大切です。

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まとめ

密葬は本葬を行うことを前提にした、近親者や親しい方のみで行う小規模な葬儀です。参列者が多いことで起こるトラブルを防ぎ、ゆっくりとお別れができるメリットがあります。葬儀を2回行うため、労力や費用の負担が大きいことには注意が必要です。

葬儀にはたくさんの種類があり、大切な人の葬儀は何が望ましいか悩むでしょう。葬儀の種類選びで迷った際は葬儀社に事前相談を行うことをおすすめします。

小さなお葬式では遺族の想いに応えた葬儀のご提案が可能です。葬儀の前から葬儀が終わるまでしっかりサポートいたします。葬儀をお考えならぜひご相談ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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