故人が亡くなってから満1年目に行われるのが一周忌法要です。一周忌を執り行いたくても法要は日常的なことではないので、あまり馴染みはなく準備や手配に困ってしまう方も少なくありません。
今回は、一周忌の場所はどうやって決めればよいのか、一周忌についての基礎知識や当日の流れから準備すべきことなどについてご説明します。ぜひ参考にしていただき、一周忌を滞りなく執り行いましょう。
<この記事の要点>
・一周忌法要の場所は自宅、法要会場、ホテル、お寺などが一般的
・一周忌には供物や香典を持参するのがマナーで、香典の目安は5,000円~1万円
・一周忌では喪服を着用するのが一般的
こんな人におすすめ
一周忌法要を控えている人
一周忌法要をどこで行うべきか悩んでいる人
一周忌法要の基礎知識やマナーを身につけたい人
一周忌とは、故人が亡くなってから満1年で行われる法要のことです。年忌法要の中でももっとも重要な法要と言われており、家族や親族、親しい間柄の方々を招き、故人を偲ぶのが目的です。
故人が亡くなった同月同日に執り行われるのが基本となりますが、平日の場合、仕事や学校で予定を合わせられないこともあり、最近では命日より早い土日に執り行われることも多いようです。
一周忌に似た法要として、一回忌というものがありますが、全く意味が違うため注意が必要です。一回忌とは故人が亡くなった命日のことを指し、お葬式が一回忌の法要にあたります。
追記として、一周忌を含めた法要は「追善供養」とも呼ばれ、故人が成仏できるようこの世に残された人間が故人を供養する行為のことを指します。また、仏壇やお墓参りなどの行為も、追善供養のひとつとされています。
一周忌は故人が亡くなってから1年後に行われます。ただし、当日が平日の場合、参列者が集まりにくいということもあり、命日より早い土日等で執り行われることも少なくありません。
日にちをずらす場合は、前倒しで調整することが多く、後ろには倒してはいけないという暗黙のルールがあります。これは葬送儀礼全般に共通しますので、覚えておくとよいでしょう。
一周忌に招待すべき方には明確な決まりはありませんが、最近では家族や親族だけの小規模で一周忌が行われることが多いようです。
ただし、故人の交流を幅広い場合や特に親密な関係の人物がいる場合は招待をすることもあります。
故人が存命のときに希望を聞くのが一番よいのですが、聞きにくい問題でもあるため、葬儀の際の受付名簿を参考にしましょう。また案内状は、往復はがきや返信用のはがきを同封するのがマナーです。
日本での一周忌の法要は、ほとんどの家庭で行われることが多いようです。しかし絶対に行わなければならないといったものではなく、故人が法要等は一切行わないでほしいと希望を家族にあらかじめ伝えていることもあります。
法要は基本的に故人を偲ぶためのものですが、遺族の心を整理するために行われているという側面も持ち合わせています。法要を行うか、行わないかに関しては、家族間でしっかりと話し合う必要はありますが、故人が強く要望している場合は故人の意見を尊重することもあります。
昨今はいろいろな形態の法要がありますので、時間・金銭的な負担と家族の気持ちにあったスタイルで供養するという方法もあります。どのようなスタイルで法要をするか判断に迷った際は、葬儀会社などの専門家に相談してみるのも良いでしょう。
一周忌は生前故人と関わりが深い方を招き、読経や焼香、食事会を行いますが、どこの会場で行うかという点はとても重要です。会場が小さく参列者が大人数の場合、準備を怠っていたかのように感じられかねません。ここでは、一周忌を行う場所としてふさわしい場所をいくつかご紹介します。
身内のみなど少人数で一周忌を行う場合、参列者が少ないこともあり、自宅で行うこともあります。その際は、仏壇やある程度の広い部屋があることが必須となります。あらかじめ僧侶に自宅で読経と焼香を行ってもらい、その後にお墓参りや会食を行うことが多いでしょう。
法要会場で一周忌を行う場合、ある程度の手配は会場側で執り行ってもらえるため、施主側は準備が楽というメリットがあります。また、法要後の会食も会場によっては別部屋で行うことも可能なので、スムーズな進行ができるでしょう。
ホテルによっては法要のプランが存在するところもあります。ホテルで行う最大の利点は大人数の参列者を受け入れることが可能であるという点です。ホテルの建物でお墓参り以外のことが完結できるのもメリットの一つです。
法要で一番利用されるのがお寺です。お寺の檀家の場合は、僧侶とも面識があることも多く、話もしやすいでしょう。この場合は、僧侶を呼ばずに施主が参列者を連れて直接お寺に出向き法要を執り行います。会食もお寺でできる場合もありますが、あらかじめ打ち合わせが必要なため、事前に確認しましょう。
ここまでは一周忌を執り行う際の注意点について解説しました。それでは、一周忌の案内状を受け取った場合はどうでしょうか。
一周忌に参列する際にも、必要な準備やマナーがあります。法要の場での失態は、本人だけでなく遺族や故人の顔にも泥を塗る行為となりますので、当日慌てることのないよう事前に確認しておきましょう。
一周忌に限らず、法要に招待された場合は基本的に断らないのがマナーです。また、案内状が届いた際は、できるだけ早めに返答するようにしましょう。どうしても当日都合がつかない場合は、事前に電話で一報を入れてから不参加の案内状を返信するようにしましょう。
一周忌には御仏前に供える供物や香典を持参するのがマナーです。香典の目安は5,000円~1万円と言われていますが、故人との関係や周りとのバランスもありますので、知人や親族と相談して金額を決めるとよいでしょう。
なお、表書きは宗教ごとによって異なりますので法要の種類を聞いて書くとよいでしょう。
供物であれば果物やお線香、お菓子などが一般的です。香典でも供物でも、施主に声をかけお渡ししましょう。施主から「どうぞお供えしてください」という許可を得る前にお供えしてしまうことはマナー違反となるため注意が必要です。
一周忌の服装は、喪服の着用が一般的です。稀に案内状に「平服」と指定されている場合もありますが、その場合は略喪服を着用すれば無難です。不安な場合は、施主に一度確認するとよいでしょう。
ここで注意したい点は、施主やご遺族よりも高い格式の服装は避けることです。施主から喪服着用の必要はないと言われていても、場に適さないようなカジュアルな服装、アクセサリーなどの派手な装飾品は避けましょう。
ここでは、一周忌当日の一般的な流れと内容について紹介していきます。ただし、法要の規模や地域によっても変わってくることがありますので、当日の流れは関係者としっかり確認しておくことが大切です。
参列者がそろい、時間になったら僧侶が入場します。事前に仏壇の前に僧侶の席を設けておきましょう。そして僧侶のすぐ後ろを最前列として施主から血縁が近い順に座ることが基本です。
施主が法要の開始を告げる挨拶をします。この後も挨拶をするタイミングはありますので、施主は挨拶の時間が長くなりすぎないように気をつけましょう。
次に、僧侶による読経が始まります。読経中は数珠を手に持ち静かに聞きましょう。参列する方で赤ちゃんや小さい子どもがいる場合は、状況に応じて退室する判断をし、読経の妨げにならないようにしましょう。
僧侶の読経がある程度進むと焼香が始まります。流れとしては、施主から始まり席順に進んでいきます。焼香のやり方は僧侶が教えてくれますので、しっかりと聞いて焼香を行いましょう。
読経と焼香が終われば僧侶が法話をしてくれることもあります。この際、「楽な姿勢で構いません」と促されることもありますが、姿勢を崩しすぎずに話を聞くことがマナーです。
法話が終わると僧侶が退場します。儀式が始まる前にお布施を渡すタイミングがなかった場合は、退場した後に渡しても問題ありません。法話まで聞いた場合は、お布施・御膳料・お車代の3つを包んで渡すのが一般的です。
また、お布施の渡し方にも作法があり、お布施の入った封筒を小さなお盆か、袱紗(ふくさ)に置いて渡しましょう。
墓地が近くにある場合、そのまま墓参りに行くこともあります。遠くで法要を行う場合は省略されることも少なくありません。
ここで、施主から参列者にお礼の挨拶が行われます。先の挨拶よりも時間を取っても構いません。故人との思い出話等をするのもよいでしょう。この際に、お斎があれば用意している旨を伝えることも忘れないようにしましょう。
参列者と食事をします。ここでは、故人と関係のあった方々と故人との思い出の共有を図り、楽しく過ごしましょう。故人が主役ですので、場がしんみりしてしまうと故人も浮かばれないとされています。
会食が終わり、施主が感謝の挨拶を行うと、一周忌の法要は終了です。参列者が帰る際には、お見送りと引き出物を忘れずに渡しましょう。
お布施は僧侶に読経をしてもらったお礼として渡すものです。ここでは、僧侶に渡すお布施の目安や渡すときのマナーを紹介します。お布施の目安や内訳などを事前に確認し、失礼がないようにしましょう。
お布施はあくまでお礼の意味合いが強く、強制されるものではありません。また、お布施の目安は、住んでいる地域やお寺、法要の規模によっても大幅に変わります。一般的な金額としては3万円~5万円ほどが目安といわれます。
特に一周忌は法要の中でも重要な意味合いが強いこともあり、お布施が高めになることもあるようです。その場合は、地域の方などに一度確認してから準備するとよいでしょう。
お車代や御膳料も忘れずにお渡ししましょう。僧侶に渡すお金は、故人を導いてくれたお礼になります。お車代の目安は市内、近郊市外での移動で5千円〜1万円が相場とされていますが、地域によって変わりますので、こちらも地域の方などに事前に確認してからお渡しましょう。
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今回紹介したように、一周忌は多くの準備が必要です。葬式や四十九日に比べて準備する期間は長くありますが、早めに準備しておくことが重要でしょう。特に遺族側は、寺院や僧侶の日程を確認する必要があるほか、親族たちの日程調整もする必要があります。
一周忌等の法要は施主や参列者にとってもあまり馴染みのないもので、マナーや礼儀、基本的な動作についてわからないことも多くあるでしょう。
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