葬儀の際に祭壇に飾っていた遺影は、葬儀後に自宅に持ち帰るのが一般的です。しかし、持ち帰った遺影をどのように扱えばよいのかわからないという方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、遺影の概要や処分方法、保管方法を紹介します。遺影の準備の仕方もわかる内容になっているので、遺影の保管方法に悩んでいる方や気に入った写真を遺影にしたいという方はぜひ参考にしてください。
<この記事の要点>
・遺影とは、葬儀の際に故人を偲ぶために飾る写真のこと
・遺影は、お寺や神社などでお焚き上げしてもらうか、葬儀社に依頼することで処分できる
・保管する場合は、仏壇や生活スペースに飾ったり、アルバムに入れるとよい
こんな人におすすめ
葬儀後の遺影はどうしたらよいか知りたい方
遺影の処分方法を知りたい方
遺影の保管方法を知りたい方
葬儀では祭壇に遺影を飾るのが一般的ですが、その理由を知らない方も多いかもしれません。ここからは、なぜ故人の写真を用意する必要があるのか、そして遺影とはどういったものなのかを解説します。
遺影とは、葬儀の際に飾る写真のことです。昔は故人の生前の写真を黒の漆塗りのフレームに入れるのが一般的でしたが、最近はナチュラルな雰囲気の木目調、やさしいパステルカラーなどのフレームに入れることもあります。
また、祭壇に用意されたモニターに生前の思い出の写真がスライド式に映し出されるサービスを提供する葬儀会社もあり、時代とともに遺影も変化していることがわかるでしょう。
遺影には「故人の魂が宿っている」「宗教的な意味が込められている」と思っている方もいるかもしれません。
しかし、本来遺影は故人を偲ぶために飾ります。魂が宿っていたり、宗教的な意味合いがあったりするわけではありません。
葬儀後、遺影は処分しても保管してもどちらでも問題ありません。ただし、初盆や各種法要で遺影を飾ることもあるので、予定がある場合は保管しておきましょう。
遺影は自治体のルールにしたがって処分することもできますが、ごみとして処分することに抵抗がある方は、お寺や神社に供養を依頼するのがおすすめです。後悔がない方法を検討して、遺影の扱いを決めるとよいでしょう。
小さなお葬式で葬儀場をさがす
自宅や仏間に遺影を置くスペースがない場合は、処分を検討することもあるでしょう。「罰当たりな気がする」と感じ躊躇する方もいるかもしれませんが、「遺影はあくまでも写真」なので、深く考えすぎる必要はありません。遺族で話し合い、最適な処分方法を選択しましょう。
遺影は、お寺や神社でお焚き上げをしてもらうことができます。供養を行った後にお焚き上げをしてくれるので、遺族の精神的負担が少ない処分方法だといえます。
お焚き上げの費用の目安は、1万円~5万円です。ただし、依頼先や地域によって費用は変動します。
葬儀社に依頼をして、遺影を処分してもらえることもあります。葬儀のプロであれば、安心して処分を任せられるでしょう。「お寺で供養するほどではないが、自分で処分するには抵抗がある」と考える方におすすめの方法です。
遺影を処分することに抵抗がなく「他人に任せる必要はない」と考える方は、自分で処分しても問題ありません。
「お焚き上げ」のイメージから、遺影は焼却すべきものと思う方もいるかもしれませんが、野外焼却は法律で原則禁止とされています。庭などで燃やすことは避けて、自治体の規定に従った方法で処分しましょう。
葬儀後に遺影を自宅に持ち帰り、故人の姿を遺影のまま保管しておきたいと考える方もいるでしょう。ここからは、遺影の保管方法について解説します。
仏壇やリビングなどの生活スペースに遺影を飾るのもおすすめです。毎日見える場所に遺影があれば、故人の存在を感じながら生活ができます。遺影が飾られることが多い場所は以下のとおりです。
飾り場所 | 説明 |
後飾り祭壇 | 遺骨や仮位牌を一時的に安置する場所。忌明け、もしくは納骨するまで使用するので、葬儀後は後飾り祭壇に飾られることが多い |
仏壇やその周辺 | 仏壇の空いているスペースや、仏壇の上など。仏壇の真ん中や真上は避けて、左右のどちらかにずらす |
床の間 | 座敷の上座で、一段高い場所にある空間。家の中で特に格式が高いところとされていて、遺影を飾るのにも適している |
リビング | 仏間や床の間がない場合は、多くの人が集まるリビングに置き場所を作る。壁に掛けるなどして飾ってもよい |
遺影のフレームから写真だけを外して、アルバムに保管する方法もあります。場所をとらないので、遺影を飾るスペースがない場合にもおすすめです。
祭壇に飾っていた遺影が大きすぎて、そのままのサイズで保管するのが難しい場合は、アルバムに入るサイズまで縮小するとよいでしょう。
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写真をスキャンしてスマートフォンやタブレットにデータとして保管すれば、劣化を防いで保存できます。デジタルデータなら場所をとらず、いつでも好きなときに眺められるでしょう。
デジタル化の際はデータが消えてしまうことも考慮し、バックアップをとることをおすすめします。
小さなお葬式で葬儀場をさがす
遺影は遺族や参列者が故人を偲ぶためのもので、葬儀には欠かせないと考える方が多いでしょう。しかし、中には「処分や保管のことを考えるなら、遺影はなくてもよいのでは」と考える方もいます。ここからは、葬儀の際に遺影を「飾らない」という選択は可能なのか紹介します。
「葬儀で遺影を飾るのは当たり前」という意見も多くありますが、遺影を飾らなくても問題はありません。葬儀は古くから実施されてきた儀式ですが、そこに遺影が飾られるようになったのは、写真の技術が普及したここ数十年ほどです。
昨今は葬儀の形式もさまざまで、故人の希望で遺影を飾らなかったり、遺影の代わりに肖像画を飾ったりする方もいます。
遺影を飾るかどうかは、遺族や親族でよく話し合ってきめましょう。遺影を飾らない選択ができるとはいえ、多くの葬儀では遺影が飾られているのが実情です。
「故人の希望だから」と進めるのではなく、「本当に飾らなくてよいか」「遺影の代わりにどのようなものを故人のシンボルとして用意するか」など、よく話し合うことをおすすめします。
また、遺影にできるネガが用意できない、写真がスマートフォンなどに入っているものしかないなど、遺影にできる写真が手元にない場合は葬儀社に相談しましょう。
遺影は、葬儀後も自宅に飾られて、多くの方の目に触れる機会があるかもしれません。ここからは、自分の遺影を生前に用意したい場合の準備方法を紹介します。
遺影は、写真館やフォトスタジオで撮影することができます。遺影撮影を専門としているスタジオ以外でも問題ありません。
写真館やスタジオで撮影をするメリットは、プロに撮ってもらえること、撮影の環境が整っていることです。費用は5,000円~3万円が目安ですが、ヘアメイクを依頼したり希望の背景があったりする場合には、追加の費用が発生します。
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遺影には「環境が整っている場所で撮影する」というきまりはないため、自宅でも撮影可能です。長年暮らした思い入れのある場所で撮影するのもよいでしょう。外出せずに済むため、さまざまな事情で移動が困難な方にもおすすめの撮影方法といえます。
写真館や自宅以外に、縁のある場所で遺影を撮影する方もいます。撮影地を自由に選べるので、より思い出深い遺影に仕上げられるでしょう。生まれ育った故郷や配偶者と初めて出会った場所、職場や通っていた学校などもおすすめの撮影スポットです。
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遺影には故人が写っているため、処分するのに抵抗を感じる方もいます。自分で処分できない場合は、お寺にお焚き上げを依頼したり、葬儀社に処分を依頼したりしましょう。
遺影を保管するなら、そのまま飾ったり小さくしてアルバムに入れたり、デジタル化したりする方法があります。保管するスペースなどを考慮し、適した保管方法を選びましょう。
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