墓じまいで遺骨を処分するにはどうすればよい?手順や注意点などを解説
供養

作成日:2022年05月27日  更新日:2022年05月30日

墓じまいで遺骨を処分するにはどうすればよい?手順や注意点などを解説

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墓じまいを検討する理由はさまざまです。しかし「遺骨はどうすればよいのか」「どこに依頼すればよいのか」など、墓じまいの具体的な手順が分からずに困ってしまう方も多いのではないでしょうか。特に、遺骨の処分は所定の手続きを行わないと罪に問われる可能性があります。

そこでこの記事では、墓じまいや遺骨を処分する際の手続きについて詳しく解説します。あらかじめ手順を確認しておけば、実際に墓じまいをするとなっても慌てずに対応できるでしょう。

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【もくじ】
墓じまいをする理由
墓じまいをする際に注意すべき遺骨の処理方法
価値観の変化がもたらす新しい墓じまい
墓じまいに必要な手続き
まとめ

墓じまいをする理由

遠方へ引っ越している方や、お墓の跡継ぎがいない方などお墓の維持が難しい方が墓じまいを検討するようです。継承者のいないお墓が放置されてしまうことを避けるためにも、「墓じまい」という供養方法について考えることは大切です。

増加傾向にある

お墓を解体する際に、埋葬していた遺骨も処分できます。別の場所に納骨し直したり、遺骨を粉末状にして散骨したりすることもできるので墓じまいを行う方は増えています。

お墓を撤去して別の場所に移動することを「墓じまい」、遺骨を移動することを「改葬」と呼びます。改葬を行うと、お墓を撤去したり、新たな土地に遺骨を移したりできます。ただし、散骨や手元供養は改葬にはあたらないので注意が必要です。

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少子化も原因の一つ

キリスト教圏では土葬が主流であることから、一人に対して一つのお墓が建てられます。一方で、日本のお墓は一つのお墓を何世代にもわたり継承していく文化が根づいています。日本において代々継承しているお墓に遺骨を収めることは、とても一般的な概念として浸透しているでしょう。

しかしながら、近年は少子化や多様化する生活様式の影響を受け、お墓の管理が難しくなってきています。そのため、お墓の継承ができなくなる事例も少なくありません。継承者がいなくなる前に墓じまいをする方も増えています。

また、お墓の継承者への負担を考慮して墓じまいをする方も多くいます。世相の変化もあいまって、墓じまいの需要は高まっています。今後、お墓の管理が難しくなることが予想される家庭は墓じまいを検討してみてもよいでしょう。

墓じまいをする際に注意すべき遺骨の処理方法

墓じまいを行う際は、法律や地域の条例を遵守して遺骨の処分を行いましょう。所定の手続きを行わないと、罪に問われる可能性もあるので十分に注意しましょう。ここでは、いくつかの例を挙げて遺骨の処分方法について解説します。

埋葬後の遺骨の処分

納骨できるスペースには限りがあります。容量以上の遺骨は入らないように設計されているので、古い遺骨を処分して新しい遺骨が入るように調整しなければならないこともあるでしょう。

粉骨サービスを行っている業者に依頼をすれば、遺骨を砕いて粉末状にすることができます。骨の状態から粉末状にすることで、より多くの遺骨を埋葬できるようになります。遺骨の収容に限界を感じるようになったら、業者に相談してみましょう。

墓じまいの場合

墓じまいを行ったあとに、遺骨の処分について検討する方も多いでしょう。寺院や霊園によって必要な手続きが異なるので、お墓の管理者に遺骨の処分について相談することをおすすめします。

改葬は、お墓の管理者に改葬の意思を伝えるだけで行えるものではありません。自治体に書類を申請したり、墓石の撤去を依頼する石材店をきめたりとさまざまな手続きが必要になります。そのため、予定通りに改葬が進まない場合もあるでしょう。

特に、寺院や霊園にお墓の管理を一任する永代供養の場合はさらに手続きが複雑化することがあります。日程に余裕を持って準備を進めるのが賢明です。

円滑に手続きを進めるためには、遺骨の処分を検討している旨をあらかじめ墓地の管理者に説明しておきましょう。改葬手続きが終われば、新しいお墓や納骨堂に遺骨を移動することができます。

無縁仏の場合

遠い親戚などの引き取り手がいない遺骨について、自治体からまれに連絡がくる事例もあります。遺骨を処分してよいか判断に迷う場合は引き取りを拒否することも可能ですが、もしも納骨場所が悩みのタネであれば散骨で供養してもよいでしょう。

海のある地域では、海洋散骨ができる場合もあります。散骨を行う際は、葬儀社や散骨業者に依頼し遺骨を粉末状にする必要があるので注意しましょう。墓じまい後の散骨についてはこちらの記事をご確認ください。

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墓じまいには周囲の理解も求められる

お墓の撤去に対して否定的な意見を持つ方も少なくありません。そのため、墓じまいを検討する際は親族にも相談して了承を得るようにしましょう。

「お墓は代々受け継いで守り抜くもの」と考える方も多いので、その意向を無視してしまうとトラブルに発展する可能性があります。独断で墓じまいの手続きをしないように注意が必要です。

お墓の継承者を選んだり、維持費を支払ったりする必要がなくなる点が墓じまいを行うメリットです。話し合いをする際は、墓じまいの特徴やメリットについて説明できるようにしておきましょう。

価値観の変化がもたらす新しい墓じまい

近年では、未婚率の上昇や少子化の影響で生活様式の多様化が進んでいます。それに伴い、お墓に対する考え方も変化してきています。最近では特に、宗派にかかわらず誰でも利用できる「合祀墓(ごうしぼ)」が注目されています。合祀墓とは、複数人の遺骨をまとめて祀るお墓を指します。

合祀墓は、お墓の管理や供養を寺院や霊園に一任できます。お墓の継承者がいない方や、自分の子孫に負担をかけたくない方に選ばれている供養方法です。お墓の管理に不安がある場合は、前もって合祀墓や永代供養を検討してみてもよいでしょう。

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墓じまいに必要な手続き

墓じまいを行うには、自治体やお墓の管理者から証明書を発行してもらう必要があります。複数の書類を用意しなければならないので、親族の同意を得られた場合は速やかに手続きを開始しましょう。

お寺にお墓があって檀家であるうちは、お布施を支払って経済的な支援をすることで住職にお墓の供養や管理をしてもらえます。しかしながら、墓じまいをする場合は檀家を離れなければなりません。

今までお墓の管理に尽力してくれた管理者に墓じまいの意思を伝える際は、伝え方に注意しましょう。円満に墓じまいを行うためにも、墓地の管理者に感謝を伝えることが大切です。また、檀家を離れる際は、感謝の気持ちを示す「離檀料(りだんりょう)」を支払うのが一般的です。

必要書類がそろったら、遺骨を移動する場所をきめます。離れた土地に移送する場合は、移動手段をきめる必要もあります。

改葬の際は「分骨」を行うこともできます。分骨は、故人の遺骨を二ヶ所以上に分けて供養することです。墓地の管理者に分骨の意思を伝えると、証明書を発行してもらえます。分骨を行う際は、遺骨の所有権を持っている親族に許可を得ることを忘れないようにしましょう。

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まとめ

生活様式の多様化に伴い、墓じまいの需要は高まりつつあります。お墓の管理が難しくなり墓じまいをする方や、継承者への負担を考えて墓じまいをする方もいます。

墓じまいをする際は、所定の手順に従い必要な書類を提出します。手続きを怠ると、違法になる可能性があるので注意が必要です。また、遺骨を移動する際は細心の注意を払って取り扱いましょう。

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