
作成日:2022年08月19日 更新日:2022年09月26日
遺骨を手元供養するメリットや注意点!手元供養品の種類をご紹介します
「手元供養(てもとくよう)」とは、自宅で遺骨を保管して供養する方法のことです。「自宅供養」とも呼ばれ、新しい供養方法として近年注目を集めています。手元供養には、全ての遺骨を自宅に保管する方法と、遺骨の一部のみを手元で保管する2つの方法があります。
この記事では、遺骨を手元供養するメリットや注意点、手元供養品の種類を紹介します。

【もくじ】
・遺骨を手元供養するメリット
・遺骨を手元供養する際の注意点
・遺骨を手元供養する方法は?手元供養品の主な種類
・まとめ
遺骨を手元供養するメリット
近年需要が高まっている手元供養ですが、お墓ではなく自宅で供養をするメリットがわからない方も多いかもしれません。
ここからは、遺骨を手元供養するメリットについて解説します。
故人を身近に感じられる
手元供養の最大のメリットは、故人を身近に感じられる点です。先祖代々のお墓が自宅から遠い場所にあると、お墓参りをするのが難しい場合もあるでしょう。
一方で、手元供養であればお墓参りに行かずとも自宅で供養ができます。また、故人がいつも近くで見守ってくれているような気持ちになり、心が安らぐのも手元供養のメリットです。
金銭的な負担が少ない
手元供養をする場合は、お墓や仏壇を用意しなくても問題ありません。金銭的な負担が少ない点も手元供養のメリットの1つです。お墓や仏壇を新しく購入するとなると、まとまったお金が必要になります。実家のお墓を相続する場合でも、お墓の維持管理費永続的に支払わなければなりません。
それに対して手元供養は自宅で管理ができるので、管理費や維持費は発生しません。手元供養に必要なものだけを買い揃えれば、それ以外に費用がかかることはない点も手元供養の大きなメリットといえるでしょう。
保管場所に困らない
手元供養に必要な仏具や商品はコンパクトであることが多いので、保管場所にも困りません。仏壇のように大きなスペースを必要としないので、アパートやマンションに住んでいる方にもおすすめの供養方法です。さまざまなデザインのものが販売されているので、インテリアに合った手元供養品を選ぶことができるでしょう。
また、手元供養品であれば手荷物として持ち込んでよいとしている高齢者向けの施設もあるので、自宅に限らず故人を身近に感じながら供養できます。

遺骨を手元供養する際の注意点
さまざまなメリットがある手元供養ですが、新しい供養方法であるため認知度が低いのが現状です。
ここからは、遺骨を手元供養する際の注意点について解説します。
他の遺族の理解を得られない場合がある
「遺骨はお墓に入れて供養するべき」「納骨してこそ故人が成仏する」と考える方は多く、手元供養をしたくても親族の理解を得られない場合があります。
しかし、仏教において「お墓に納骨しなければ成仏できない」という教えはありません。また、遺骨を自宅に保管しても、罪に問われることはありません。手元供養を希望する場合は、遺骨を手元で供養して故人を偲びたいという考えを伝えて、親族と話し合うことが大切です。
全骨か分骨かを考える必要がある
手元供養には、すべての遺骨を手元に保管する「全骨」と遺骨の一部を保管する「分骨」があります。
全骨は遺骨を全て手元に置くことになるので、安置方法や安置場所を事前に考えておきましょう。コンパクトながら全骨を収納できるような仏壇も販売されているので、仏壇がない方は購入を検討してもよいでしょう。
分骨は遺骨の一部のみを手元に残すので、残りの遺骨をどのように埋葬するか考える必要があります。以下のような方法で残りの遺骨を埋葬することができます。故人の生前の意向や遺族の希望を尊重して納骨先を選ぶことをおすすめします。
・お墓に納骨する
・永代供養墓に納骨する
・本山に納骨する
・散骨する
・樹木葬で供養する

遺骨を手元供養する方法は?手元供養品の主な種類
手元供養をする場合の遺骨の安置場所は、すでにある仏壇に置いても家の中に専用スペースを設けて安置してもどちらでも問題ありません。ただし、自宅の庭に遺骨を埋めてお墓を作ることは法律で禁じられているので注意しましょう。
また、分骨する場合には、「分骨証明書」の手続きが必要になります。遺骨を納骨する場所にもよりますが、火葬場や葬儀・墓地管理者に確認しましょう。
手元供養をする場合、そのまま保管するだけでなく、形を変えて保管する方法もあります。ここでは、手元供養の方法について見てみましょう。
遺骨を納める「ミニ骨壺」
一般的な骨壺は両手で抱えるほどの大きさですが「ミニ骨壺」は片手に収まるサイズや両手で包み込めるほどのサイズ感で、とてもコンパクトです。
ミニ骨壺に遺骨を入れる際は、粉骨して体積を減らしてから納めることが一般的です。価格は大きさや素材によって変動しますが、10,000円台のものから販売されています。デザイン性の高いものや高価な素材が使われているものだと、数万円~数十万円するミニ骨壺もあります。

省スペースで配置できる「ミニ仏壇」
自宅に仏壇を置くスペースや和室がないことが多く、従来の大きな仏壇が置けない方も多いでしょう。最近では「ミニ仏壇」と呼ばれる、現代の住宅事情に合わせたコンパクトな仏壇も登場しています。
ミニ仏壇は、デザインも豊富でインテリアに合わせて選ぶことができます。素材やデザインによって価格は異なりますが、20,000円台から販売されています。
身に着けられる「アクセサリー」
故人をより身近に感じたいという方におすすめなのが、遺骨アクセサリーです。遺骨アクセサリーは、ペンダントやブレスレット、キーホルダーなどの中に遺骨や遺灰を入れることができる手元供養品です。
遺骨アクセサリーは手元供養品の中でも人気があり、さまざまな種類から好みのアクセサリーを選ぶことができます。
形をきれいに残せる「加工品」
手元供養の中でも近年注目を集めているのが、遺骨の加工品です。遺骨の中の炭素を加工することで、合成ダイヤモンドを作り出すことができます。人工的なダイヤモンドではありますが、輝きや硬度は天然のダイヤモンドと同等に仕上がります。そのダイヤモンドを使ってアクセサリーを作るという手元供養の方法もあります。
また、ガラスに遺骨を封入する方法や、砕いた宝石とともに遺骨を樹脂加工してアクセサリーにする方法も人気です。ガラスや宝石によって、唯一無二の色や輝きを放つ加工品になります。
さらに、遺骨を陶器に練りこんだりセラミックプレートに加工したり、さまざまな方法で遺骨を加工品として残す方法があります。

まとめ
お墓に納骨をすることが最善の供養というわけではなく、故人を偲ぶ方法は1つではありません。手元供養には大切な人を身近に感じられるというメリットがあり、残された家族の支えや安心感になるでしょう。
一方で、手元供養をすることに抵抗感を持つ方もいるので、供養方法は親族と話し合いながら慎重にきめることをおすすめします。
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