真言宗の念仏はどう唱える?葬儀マナーや年忌法要についても解説

真言宗の念仏はどう唱える?葬儀マナーや年忌法要についても解説

念仏とは仏教における行のひとつで、仏の姿を思い浮かべ、仏の名を唱えることです。通夜や葬儀、法要の場では念仏を唱えますが、宗派によって唱える念仏が異なる点に注意が必要です。

この記事では、真言宗とは何か、念仏をどのように唱えるのかを解説します。

こんな人におすすめ

真言宗とは何か・念仏の唱え方を知りたい人

真言宗の葬儀マナーについて知りたい人

真言宗の四十九日法要はどのように執り行うのか知りたい人

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真言宗とは?念仏はどう唱える?

念仏といえば一般的には「南無阿弥陀仏」をイメージする方も多いでしょう。しかし、真言宗の念仏は異なります。ここでは真言宗とは何か解説しつつ、真言宗の念仏について紹介します。

空海によって開宗された宗派

真言宗は平安時代初期に弘法大師「空海」によって開かれた仏教宗派で、真言密教の教えを教義としています。真言密教の「真言」とは仏の真実の「言葉」を指し、世界の理や事象、隠された秘密といった意味があります。その隠された秘密を知る教えこそが「密教」であると述べています。

真言宗の教えの根幹は「即身成仏」です。人間が修行をすれば今生でも仏になれるとしています。真言密教の修法を三密加持(さんみつかじ)と呼び、「身体」「言葉」「心」を大日如来に重ねることで、人も仏になれるとしているのです。

真言宗の念仏は「南無大師遍照金剛」

真言宗の念仏は「南無大師遍照金剛(なむたいしへんじょうこんごう)」です。「南無」は「帰依する」という意味があり、「大師遍照金剛」は弘法大師空海を指します。すなわち「弘法大師空海に帰依する」という意味になります。

各宗派の念仏も紹介

宗派によってどのように念仏が異なるのか気になる方もいるかもしれません。ここでは真言宗以外の宗派の念仏について紹介します。

【宗派】 【念仏】
浄土宗 南無阿弥陀仏(なむあみだぶつ)
浄土真宗 南無阿弥陀仏
天台宗 南無阿弥陀仏
日蓮宗 南無妙法蓮華経(なむみょうほうれんげきょう)
臨済宗 南無釈迦牟尼仏(なむしゃかむにぶつ)
曹洞宗 南無釈迦牟尼仏
法相宗
律宗
特に決まりはない
南無毘盧遮那仏(なむびるしゃなぶつ)
華厳宗 特に決まりはない
融通念仏宗 南無阿弥陀仏
時宗 南無阿弥陀仏

真言宗の葬儀マナー

葬儀の流れやマナー、焼香の作法は宗派によって異なります。葬儀をスムーズに進行するためにも、真言宗の葬儀マナーを押さえておきましょう。

葬儀の流れ

真言宗の葬儀の流れを簡単に紹介します。

1.僧侶入場 儀式を行い自身の身を清める
2.お葬式の場に仏様を迎え入れる 葬儀の成就を祈る
3.授戒の儀式 僧侶が故人の頭を剃り、戒名を授かり授戒する
4.引導の儀式  故人に即身成仏してもらう
5.墓前作法 故人の煩悩を取り除き、「印明」と「血脈」を授ける
6.焼香・出棺 -

上記の流れの中で、さらにいくつかの儀式が行われます。真言宗は他の仏教宗派とは異なり密教を由来としているため、他の宗派にはない特徴があるといえるでしょう。

数珠(念珠)の持ち方・使い方

真言宗で使われる数珠は振分数珠(ふりわけじゅず)と呼ばれるもので、108個が連なっている本式数珠を使います。数珠を持つときは左手で親玉を上にし、房は手の中で握るようにして持ちます。また、合唱する際は、両手の中指に数珠をかけ、房は手の甲にくるよう持つのが一般的です。

焼香の作法

真言宗の焼香の作法は以下のとおりです。

1.焼香台の前に進み、遺族に一礼
2.焼香台の前で合掌、一礼
3.右手の人差し指と中指、親指の3本で抹香をつまみ、額に押しいただいて香炉に置く
(3回繰り返す)
4.焼香台から下がり、遺族に一礼

真言宗の焼香は3回行いますが、参列者が多い場合は1回に省略することもあります。

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真言宗の四十九日法要はどのように執り行う?

真言宗は密教を大切にしているため、他宗派と比べて葬儀の内容が少し特徴的です。それでは四十九日法要はどのように行われるのでしょうか。ここでは、真言宗の四十九日法要について解説します。

基本的に他宗派と同じように執り行う

真言宗は即身成仏を目指す日本で唯一の密教ですが、四十九日法要は他宗派と同じように執り行うのが一般的です。ただし、読経の内容と焼香の作法は他宗派と異なります。

真言宗では「大日如来」「弘法大師」「祖先霊」に対して線香を3本立て、焼香3回行うのが基本的な作法です。

お供え物は何が適している?

お供え物は「五供(ごくう)」と呼ばれる「線香」「」「ろうそく」「」「食べ物」の5種類を基本に考えるとよいでしょう。

お供えには消え物といわれる、後に残らない食品や日用品などを選ぶとよいでしょう。ただし、肉や魚といった生物はタブーとされています。仏教のお供え物では殺生をイメージさせるお供え物はふさわしくないとされているためです。

お供え物の金額目安

お供え物の金額は受け取る側に配慮して設定しましょう。目安は3,000~5.000円です。親子や親族など、故人と関係性が近い場合は1万~3万円ほどに設定してもよいでしょう。

<関連記事>
【真言宗】四十九日のお供えは宗派で違いがある?

真言宗の年忌法要はいつまで必要?

真言宗の年忌法要は、一周忌から十七回忌法要まで行い、その後の二十三回忌と二十七回忌を省略して二十五回忌法要をおこなうのが特徴です。

弔い上げは三十三回忌としていますが、その後も五十回忌や百回忌、百五十回忌など「遠忌(えんき)」と呼ばれる年忌法要を行います。ただし、現実的にそこまで行うことは多くはないでしょう。

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まとめ

真言宗は弘法大師「空海」が日本に広めた仏教です。唱える念仏は「南無大師遍照金剛(なむたいしへんじょうこんごう)」で「弘法大師空海に帰依する」という意味があります。

葬儀の流れや焼香の作法も他宗派と比べて特徴的であるため、きちんとマナーを押さえておきましょう。

真言宗に関する疑問や葬儀のマナーなど、気になることがありましたらぜひ「小さなお葬式」へご相談ください。24時間365日専門のスタッフが、どんな疑問にも丁寧にお答えいたします。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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