四十九日法要は、忌明けの区切りにとなる大切な法要のひとつです。四十九日法要に招かれた際は香典を持参しますが、香典の作法がわからず困っているという方もいるでしょう。
そこでこの記事では、四十九日法要の香典のマナーについて紹介します。目安となる金額や表書きの書き方も詳しく解説するので、四十九日法要に参加する予定のある方はぜひ参考にしてください。
<この記事の要点>
・香典の金額は故人との関係性や年齢、地域性によって異なる
・香典袋は白地で、水引は黒白か双銀の結び切りのものを選ぶ
・香典袋の表書きには「御仏前」や「御佛前」と記入する
こんな人におすすめ
四十九日法要を控えている方
四十九日法要の香典について知りたい方
四十九日法要の注意点を知りたい方
「四十九日法要」という言葉は聞いたことがあるけれど、具体的にどのような行事を指すのかわからないという方も多いかもしれません。ここからは、四十九日法要の内容と香典の必要性について解説します。
四十九日は、故人が極楽浄土へ行けるかどうかを決める裁判が行われる日のことです。あの世で生前の行いに対する審判を受け、49日目に最終審判が下ります。
僧侶を招いて故人が無事に極楽浄土に行けるように願う行事が「四十九日法要」です。法要の内容は、僧侶の読経や参列者との会食などが一般的です。
香典は、故人にお供えするお金のことです。遺族の経済的負担を減らす意味を持ち、線香や花の代わりとしてお供えします。
先方から香典の受け取りを辞退された場合を除き、香典は持参するのがマナーです。ただし、参列者が学生の場合は香典が不要になることもあります。地域の慣習や遺族の意向を汲み取り、香典が必要になるかどうかを確認しておきましょう。
四十九日法要で用意する香典には、知っておくべきマナーがあります。これから香典を用意する方の中には、香典袋の選び方や包む金額をはじめ、どのようなマナーがあるのか分からない方もいるかもしれません。ここからは四十九日法要の香典の金額や書き方、マナーをそれぞれ解説します。
香典の金額の目安は、故人との関係によって適切な額が変わってきます。そのほか、出す人の年齢や地域性によっても変わるため、香典の金額に迷う方は多いのではないでしょうか。
自分の父母の法要に出す場合
20代以上:1万円~5万円程度
40代以上:1万円~10万円程度
兄弟・姉妹の場合
30代まで:1万円~5万円程度
40代以上:3万円~5万円程度
祖父母の場合
20代:3,000円~1万円程度
30代以上:3,000円~3万円程度
叔父叔母の場合
20代:3,000円~1万円程度
30代:5,000円~2万円程度
40代以降:5,000円~3万円程度
そのほかの親戚・親類
3,000円~1万円程度の間で付き合いの深さに合わせて包む
故人が親類ではない場合
20代:3,000円~5,000円程度
30代以降:3,000~1万円程度
香典袋は白地かハスの花がプリントされた不祝儀袋を用います。ユリや十字架が描かれた香典袋は、キリスト教専用のため注意が必要です。
水引は結び切りの形のものを選びましょう。結び切りは簡単に解けないことから「不幸は一度きりでよい」という意味合いがあり、弔事で用いられます。逆に蝶結びや花結びの水引はすぐに解けて結び直せることから「おめでたいことは何度あってもよい」という意味があり、慶事用なので使用は避けましょう。
色は黒白か双銀、もしくは藍銀のものを使用するのが一般的です。関西の一部地域では黄白の水引が用いられるケースもあります。水引の色は包む金額で使い分けられることもあり、5万円以上の高額を包む際は双銀の水引が用いられることが多いようです。
四十九日で渡す香典袋の書き方を解説します。四十九日では、表書きは「御仏前」もしくは「御佛前」と書くのが慣例です。ただし関西の一部では「御供」と書くところもあり、地域によって違うケースも見られます。
浄土真宗を除く仏教のお通夜や葬儀では「御霊前」と書きますが、多くの宗派では四十九日を境に故人は極楽浄土にたどり着いて仏さまになるとされています。そのため、この日から「御仏前」と記載するのが通例になりました。「御霊前」では不適切になるので、使用を控えましょう。
書き方としては、香典袋の中央上部に表書きを書き、水引を挟んで下に氏名を記入します。夫婦で参列する際は、中央に夫の氏名を書いて名前の左に妻の名前だけを付け加えましょう。
住所や金額は中袋に書きます。中袋の表面に金額を書き、裏面に住所を書くのが基本です。金額を書くときは漢数字の旧字体である大字を使用しましょう。一万円を包んだ場合は「金 壱萬圓也」と記入します。ただし住所を書くときは大字を用いません。
香典として包む金額は、端数が出ない数字になるように入れます。たとえば集まった金額が1万8,000円だった場合は、年長者や立場の高い人が多く出して2万円になるように調整する配慮が必要です。
また、包む額は4や9を含まないようにするのもマナーです。4と9は「死」や「苦」を想起させるとされ、法事の場では避けるのが慣例となっています。
香典を渡すときは(ふくさ)に入れて持ち歩きます。紙幣が複数枚になるときは、紙幣の肖像画を下に向けて、封筒の口をからお札を出したときにお札のおもて面がくるように入れましょう。
初めて四十九日法要に参列する場合は、どのような点に気をつければよいのかわからないかもしれません。ここからは、四十九日法要で注意したいポイントについて解説します。
四十九日法要では、施主とそのほかの遺族は「準喪服」と呼ばれる暗色系のスーツやワンピースを着用することが一般的です。参列者の場合は「略喪服」と呼ばれる準喪服よりも格式を下げた服装で参列します。
男性の場合はダークスーツに白シャツ、黒の靴下と靴が略喪服に該当します。女性の場合は、紺色やグレーのワンピースやスーツを着用するのが一般的です。
四十九日法要当日の持ち物は以下の通りです。
喪主や遺族の場合 | 参列者の場合 |
・僧侶に渡すお布施 ・故人の遺影 |
・袱紗 ・お供え物 ・数珠 ・香典 |
香典は、遺族の意向で辞退していない限り持参するのがマナーです。
四十九日法要の香典について、金額の目安や準備する際のマナーについてお伝えしてきました。しかし、さらに詳細を知りたい人もいるのではないでしょうか。そのような方たちに向けて、より深く情報を得るための方法をご紹介します。
周りに香典のマナーに詳しい方がいない場合は、動画で確認するのもおすすめです。YouTubeなどの動画サイトで「香典 書き方」「香典 マナー」といったワードで検索すると、参考になる動画を探せます。
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香典に限らず葬儀や法要でわからないことがあれば、事情に詳しい方に教えてもらうのが確実です。菩提寺や地域性に由来するローカルな風習はインターネットや書籍では情報を得にくい傾向があります。近隣にお住まいで風習に精通している方にお話を聞いてみてはいかがでしょうか。
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四十九日法要では、香典の準備が欠かせません。香典袋の選び方や包む金額など、マナーに十分配慮して香典を用意しましょう。香典は地域の風習によって渡し方が異なる場合があるので、事前に確認しておくと安心です。
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