香典を有志一同で包む場合に知っておきたい書き方やマナー

香典を有志一同で包む場合に知っておきたい書き方やマナー

有志一同という言葉は、会社や仲間内で贈り物などをする時によく耳にします。祝いごとで使うイメージが強いですが、香典を有志で包むことも珍しくありません。通常は個人で包むものなので、名前をどのように書いたらいいのかなど戸惑いも多く出てくるでしょう。

この記事では、仲間や同僚と共に、有志で香典を包む場合の書き方や注意点をご紹介します。ビジネスシーンでも活用できる内容ですので、いざというときのためにも参考にしてください。

こんな人におすすめ

一同で包む香典袋の書き方

一同で包む香典の金額相場とは?

一同で香典を包む時に気をつけたいこと

このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
小さなお葬式LINE公式アカウント

一同で包む香典袋の書き方

有志や一同で香典を包む場合、何が大きく変わるでしょうか。複数人で包むので、やはり大きく変わるのは「名前の書き方」です。5人、10人と集まった場合、どこまで名前を書くべきなのか悩んでしまうでしょう。

ここでは、人数ごとの名前の書き方を中心にご説明します。

名前の書き方には注意が必要

有志で包む場合、一番注意の注意事項は名前の書き方です。集まった人数により書き方が大きく変わります。また、メンバーの間柄や年齢にも注意しなくてはなりません。

特に注意が必要なのは、会社関係で香典を包む場合です。仲間内で有志を募るのであれば同等の立場になることが多くなりますが、社内となると、そこには上司や部下が加わることになります。部署ほどの規模になれば必然的に人数も多くなってくるので、さらに名前の書き方に疑問が生じるでしょう。

香典で名前を連ねて書くのは多くて3名までです。1人や連名と大人数では書き方が随分と変わってきますので、以下で細かく見ていきましょう。

3名までの書き方

個人の香典では表書き下の中央に氏名を書きます。これを基本の書き方として、2名以上の書き方を見ていきましょう。

2名の場合は互いの氏名を中央に合わせるのではなく、中央部から順に左へ進むように氏名を書いていきます。連名で書く機会は夫婦で香典を包む場合が一番多いかと思いますが、その場合は夫の氏名を中央部に、左に妻の名前のみを書いてください。妻の旧姓を書く必要がある場合は、妻の名の横にカッコ書で旧姓を書きましょう。

収入を得ている友人同士であれば個人で香典を包むのが好ましいですが、連名で出す場合は年齢順か五十音順で書きます。職場の人との場合は、立場が上の人を先に書きましょう。

3名の場合は連名のパターンと同様です。中央部から順に左に氏名を書いていきます。人数が増える分書くスペースが狭くなるので、字の大きさには注意しましょう。

中袋の裏面には住所と氏名を記入します。2名までは互いの住所と氏名を袋に直接書きますが、3名の場合は別紙に表書きと同様の順に、一人ずつ住所と氏名、包んだ金額を明記しましょう。

なお、1名の場合は住所を中袋裏面の左側に書きます。

4名以上の書き方

4名以上になると、全員の氏名を書くスペースを確保しづらくなります。そのため、表書きには代表者の氏名を書きますが、どういった集まりなのかで表記が変わるので注意が必要です。

趣味のサークルなど、仲間内で包む場合は「◯◯サークル一同(有志)」というように、表書きにはグループ名に一同または有志と記入します。個人名などは、別紙に住所や金額と合わせて明記しましょう。様々な年齢が集まっているのであれば、年齢順に記入するようにします。しかし、明確な立場が存在している場合は、目上の人から記入しましょう。

会社名で包む場合の書き方

会社で包む場合、部署単位もしくは代表者を立てるのかで書き方が変わります。部署単位では「会社名と部署名+一同」と書き、別紙の名簿を作りましょう。この場合の名簿は役職順です。

代表者を立てる場合は「会社名と代表者名+外一同」と記入します。ここでの注意点は「外一同」の大きさと場所です。これまでのように続けて書くのではなく、代表者名の左下に名前よりも小さく書くので注意しましょう。「外一同」の他に「外◯名」とすることも可能です。

代表者を立てた場合も個人名を書いた役職順の名簿を作成します。

「有志」と「一同」について

先に「一同」または「有志」と書く、ということをお話ししましたが、実は意味が全く違うことをご存知でしょうか。

有志とは、大勢の中の「ある気持ちに賛同」した人達を指します。言わば「志が同じ仲間」のことです。お金という点では香典と似ていますが、募金などでよく使われます。

一方の一同はというと、こちらは「全員」を指します。謝恩会などで恩師に贈り物をする時に「卒業生一同」と使いますが、これは卒業生全員という意味です。

このように、有志と一同では集団の内容がまるで異なります。そのため「有志一同」と記入することは避けた方がいいでしょう。しかし、一般的に使われている言葉ではあるので、そこまで厳密に捉えなくでも大丈夫です。とはいえ、ビジネスシーンでは使用を控えるのがスマートでしょう。

一同で包む香典の金額相場とは?

複数人で香典を包むとなった際、新たに浮かぶ疑問は金額です。一人当たりいくら出せばいいのか、皆と揃えた方がいいのか、見当もつかないこともあるでしょう。

香典に包む金額にはある程度の相場があり、それは故人との関係性でも変わってきます。ここでは、その相場をもとに目安となる金額をご紹介します。

香典の金額は故人との関係性で変わる

香典の相場は故人との関係性と自身の年齢で変わってきますが、特に大きく変わるのは関係性です。親しい仲、深いお付き合いがあった場合は、金額が上がってきます。

以下が関係性別の相場です。

友人 5,000円~1万円
知人・近所付き合い 3,000円~5,000円
上司・部下 5,000円~1万円
社員の家族 3,000円~5,000円
取引先 5,000円~1万円

表から、友人や会社関係ともに5,000円がおおよその相場ということが分かります。友人や取引先に1万円までの幅が出ているのは、付き合いの深さにも幅が出てくるからです。

なお、年齢によって大きく金額が変化するのは親族への香典で、20代と60代では約3万円の差があります。これは、収入の違いに準じているからです。

故人が友人や仲間の場合

上記の表をもとに、故人が友人や仲間の金額を見ていきましょう。この場合の相場は5,000円から1万円です。この金額を有志の人数で割り出すので、3人であれば1,000円から3,000円が個人で包む金額となります。

古くからの友人の場合、故人のご両親ともお付き合いがあるかと思います。そういった場合や一人の金額が3,000円を超えるようであれば、各自で香典を包むことを検討してもいいでしょう。

また、この相場はご友人のご両親が亡くなった場合も同様の金額ですので、状況に合わせて個人で包むか有志とするのか決めるのも一つです。

故人が会社・仕事関係の場合

会社関係の香典を包む場合、集まる人数によって一人当たりの金額が変わってきます。先に合計の金額が決まっていたり、一人ずつの金額が決められていたりすることが多く、一人1,000円から3,000円が目安です。

社内の方に限らずですが、個人的に仲良くしていたり深くお世話になったりと、強い悲しみを感じることがあるかもしれません。そうなると、少し多く包みたいという気持ちも出て来るかもしれませんが、部署や会社の名前で出す以上周りと金額を合わせるようにしましょう。

会社によってはあらかじめ金額の設定を行ってないこともあります。その場合は、相場で合計金額を決めてしまうのではなく、上司に確認を取るようにします。過去に香典のやり取りがある可能性もあるので、ビジネスマナーとしても配慮をして金額を決めましょう。

金額やお札の枚数に注意する

複数人でお金をまとめる際に注意が必要なのは「お札の枚数」です。ご遺族の方への負担を減らすため、お札の枚数は最低限にします。 合計1万円の香典ならば、1,000札10枚で包むのではなく、1万円札に両替をして包みましょう。

また、香典は偶数枚で包むことはタブーとされています。これは、割り切れる数字から故人との繋がりが切れることを想像させるからです。最近ではそこまで厳しく見られてはいませんが、ビジネスシーンや友人宅でも高齢者が多く住む地域であるならば避けた方が無難でしょう。

他にも「4と9」は、死や苦しみを連想させることから香典だけでなく祝儀でも使用しません。こちらは、枚数だけでなく合計金額にも気を配りましょう。

一同で香典を包む時に気をつけたいこと

有志や一同で香典を包むときは、表書きの書き方や金額に関すること以外にも注意することがあります。

弔事では様々なマナーや作法がありますが、どの立場で参列しても気をつける点は一緒です。しかし、異なる点も存在します。ここでは、芳名帳の書き方、香典の代わりに供花や供物を送る場合についての注意点をご紹介しますので、参考にしてください。

芳名帳に書く名前

皆で用意した香典は、そのうちの一人が代表で通夜や葬儀に持参します。先述したように、複数人での香典は個人名が書かれたパターンと会社名や団体名が書かれたパターンとあるため、記帳には注意しなくてはなりません。

芳名帳は、参列した方の名前を記録するための名簿のようなものです。大抵の場合受付にあり、通夜と葬儀両方で記帳します。皆の代表で参列した場合、香典の表書きがどのようなものであれ、芳名帳には参列した人の氏名と住所を書きます

個人の氏名などは香典の中袋や名簿に記してあるので、芳名帳に記入しなくても問題ありません。

一般的に、記帳を済ませた後に香典をお渡しします。その際は袱紗から香典袋を出し、両手で相手が文字を読める方向にしてお渡しましょう。受付では長居をせず、お悔やみの言葉を一言かけて済ませます。

葬儀当日はご遺族も忙しくされていることも多く、挨拶をする機会を得られないこともあるでしょう。お話をする機会があれば、その時に代表できた旨と、改めてお悔やみの言葉を伝えます。

全員が参列する場合には香典は個別が望ましい

友人や仲間の場合、香典を包んだメンバーで参列を考えることがあるかもしれません。このような場合は、個人で香典を包む方が望ましいです。なぜかと言いますと、当日に香典返しが渡される可能性に関係します。

通常香典返しは葬儀後に渡されるものですが、最近では当日返しも珍しくありません。香典返しは香典の1/3を目安に2,000円~3,000円の範囲で用意されますので、一人当たりの包んだ金額が香典返し同等またはそれ以下であった場合、かえってご遺族の負担になってしまいます。

このような状況を避けるために、葬儀に参列するのであれば個別で香典を用意するようにしましょう。もしくは、香典返しの辞退を先に申し出ておくようにします。香典返しを辞退する場合は、その旨を香典袋に記しておきましょう。

香典の代わりに供花などを送る場合

香典の代わりに、供花や供物を送ることもあります。特に、人数が多い場合や会社関係となると、その傾向が強くなるでしょう。その場合、のし紙などに書く名前は香典袋と同様になりますが、送るにあたっての注意点もあります。

第一に、ご遺族が供花や供物を辞退されていないかということです。近頃では葬儀の規模を小さくしていたり、家族葬にしていたりする場合もあります。それに伴い、会場が小さく供花を飾れないなどの問題が生じてくるのです。また、会場で生花を飾れないというパターンも考えられます。供花を送る場合は、事前に遺族や葬儀場に確認を取るようにしましょう。

第二に、宗教ごとの花選びです。仏式や神式では、主に菊や蘭、百合が好ましく、色は白または黄色を選びます。仏式では故人の好きだった花を送ることもありますが、華やかなものは避けましょう。

キリスト教では白ユリや白いカーネーションが選ばれます。菊を用いられることは少ないので、避けた方がいいでしょう。また、供花は生花のみとなっていること、教会ではなく自宅へ送ることも大きな注意点です。

花選びに迷った場合は、花屋もしくは葬儀会社に尋ねましょう。

「喪主が必ず読む本」無料プレゼント中

「小さなお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「喪主が必ず読む本」をプレゼントいたします。

病院から危篤の連絡がきたときの対応方法や、親族が亡くなったときにやるべきこと、葬儀でのあいさつ文例など、喪主を務めるのが初めてという方にも役立つ情報が満載です。

いざというときの事前準備にぜひご活用ください。

喪主が必ず読む本

全員に「喪主が必ず読む本」プレゼント 無料資料請求はこちら

「小さなお葬式」で葬儀場・斎場をさがす

小さなお葬式は全国4,000ヶ所以上の葬儀場と提携しており、葬儀の規模や施設の設備などお近くの地域でご希望に応じた葬儀場をお選びいただけます。

まとめ

複数人で香典を包む場合は、個人で用意するときと少々勝手が変わってきます。しかし、個人で用意するとき同様、ご遺族への配慮が必要です。

また、会社関係で用意する場合は、自身が代表として葬儀に参列する機会も出てくるかと思います。その際は、マナーを守り、スマートにお悔やみをお伝えしましょう。

香典や香典返しに関すること、葬儀に関するお悩みなどがございましたら、ぜひ「小さなお葬式」までご相談ください。

監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
運営会社についてはこちら

このままWEBで調べたい方
小さなお葬式についてもっと知る
このままWEBで調べたい方小さなお葬式についてもっと知る
事前準備をすすめたい方 喪主が必ず読む本プレゼント 資料請求する(無料)
事前準備をすすめたい方喪主が必ず読む本プレゼント!無料でお届けいたします。資料請求する
小さなお葬式LINE公式アカウント
小さなお葬式LINE公式アカウント

この記事をシェアする

  • twitter
  • facebook
  • line
基礎知識・マナーを徹底的に解説 葬儀・葬式の流れ