近親者の葬儀は人生の一大イベントではありますが、葬儀や通夜が終わったからといって全てが完了というわけではありません。初七日や四十九日など節目節目に法事があるため、ご遺族にとっても忙しい期間となることが多い傾向です。
中でも、四十九日の法要は故人の来世に関わる重要なものだとされています。大切なものだとわかっていても、法要にかかる費用やその内訳などわからないことは多くあるでしょう。このページではかかる費用の相場についてまとめました。
葬儀~葬儀終了後の流れについては別のページで詳しくまとめています。こちらも参考にしてみてください。
<この記事の要点>
・四十九日法要には会場費や会食費がかかる
・お布施の金額は3万円~5万円が相場
・納骨には会場費1万円~3万円、彫刻費4万円~5万円、納骨作業費5万円などが必要
こんな人におすすめ
四十九日法要の流れを知りたい方
四十九日法要で納骨を行う方
四十九日法要のお布施や納骨の相場を知りたい方
故人が亡くなってからも49日の間はまだ現世にその魂は留まっているといわれています。7日ごとに故人の魂は生前の行いに対する裁判を、あの世のさまざまな場所で受けるとされているのです。
法要が7日刻みで行われるようになったのにはこれが関係しており、四十九日はその最後の法要にあたります。区切りとして大切な節目だからこそ、気をつけたいことがたくさんあります。
自宅以外の場所で法要を行う場合には、会場費用が必要になります。自宅で行うという選択肢もあるため、料金も含めどこで執り行うのが一番よいか事前に決めておきましょう。
自宅以外の場所としてはお寺やホテルなどが例としてあげられます。ホテルなどで開催する場合はそのホテルのグレードなども会場費用には関わってくるため、一概にいくらと断言することはできません。
相場で見ても3万円~15万円とかなり開きがあることがわかります。安くて質のよいホテルなどは予約が既に入ってしまっている可能性があるため、予約は早めに行いましょう。
次にかかるのは会食費です。一般的な法事では会食の場が設けられることが多く、法要とその後の会食を合わせて法事と呼ばれます。法事と呼ばれる場合は、会食が含まれていることが一般的です。
しかし一方で、故人の希望で小規模にしたいケースのように、さまざまな理由で会食が行われないこともあります。法要のみで終わらせる場合にはもちろん会食費はかかりません。必ずしも会食費が必要となるわけではないため、ケースバイケースといえます。
では、会食をするときの具体的な金額に触れていきましょう。会食費の目安としては一人あたり3,000~5,000円といわれ、場合によっては1万円ということもあります。低額のものは家族だけで小規模に抑えたいときに好まれ、親戚や親族以外の人も呼ぶ場合には高額になりやすいです。
「これを食べなくてはいけない」という決まりはなく、子供も大人も好みで選ぶことができますが、和食が好まれる傾向にあります。
次に考えるべき費用はお布施です。お布施は、法要などで読経していただく僧侶に感謝の気持ちとしてお渡しするお金のことをいいます。お布施と聞いても、適切な金額がわからない方も多いでしょう。
元々お布施は気持ちを示すもののため、いくらがよいという適正金額は存在しません。5万円を支払っても問題ない人もいれば、1万円でも懐が痛いという人ももちろんいますし、お寺とのお付き合いの長さでも変わってきます。
お布施を準備する側としては、事前に金額がわかっていた方が準備しやすいものです。相場は存在しないとされていますが、渡す場合は3万円~5万円ほどをお布施とすることが多いといわれています。
また通夜や告別式のお布施の10~20%の金額がよいともいわれているので、参考にしてみてください。
一つ前の見出しでお布施の金額についてまとめていますが、地域によってこの金額にはバラつきが見られます。そのため3万円~5万円が相場とはいっても、地域や宗派によって差が出てくるでしょう。
お布施の金額が一番高いのは、東京をはじめとする都心部です。関東圏は高いといわれており、5万円ほどかかります。続いて関西圏が4万5,000円ほど、東北地方やその他地方は3万円ほどと考えておきましょう。
もちろんこれが必ずしもその地方の標準的な金額というわけではありません。お寺の格式でも金額は変わりますし、宗派が近所にない場合は遠くから僧侶を呼ぶことになるため割高になります。
現在では僧侶を派遣してくれるサービスなどもあります。こういったサービスを利用すれば事前に金額がわかるでしょう。
参考:小さなお葬式の寺院手配
お布施の平均金額に関連して、お寺の格式についても考慮に入れておく必要があります。お寺の格式もお布施の金額に影響を与えることが多く、格式の高いお寺の場合はそのお布施も高くなります。
お寺の格式は寺格と呼ばれ、総本山や大本山といった言葉を聞いたことがあるかもしれません。お寺の名前につくこれらの単語はそのお寺の格式を表しています。「思っていたよりも金額が高いまたは安い」という場合はお寺の格式にも注目してみましょう。
寺格の高い順番に総本山、大本山、本山、末寺です。総本山という言葉はよく聞かれますが「総」という名の通り一番高い格式を持っています。こういったお寺に頼む場合は、お布施の金額は高くなることを覚えておきましょう。
お寺と普段どんなお付き合いの仕方をしているかによって、お布施の金額が変動することもあります。昔から付き合いのあるお寺が近所にあり、祖父や父の法要のときにもお世話になったという人もいるでしょう。
お寺との付き合いが深く、長年に渡ってお世話になっている場合はお布施の金額も高くなります。以前の法要のときにもお布施を渡していたことから、前回と同じ金額を出すのが自然と考える方も多くいらっしゃいます。
逆にお寺とのお付き合いが普段全くなく、今回がはじめてという人もいます。その後の付き合いを考えて金額を上下させるわけではありませんが、その場合は「一般的な相場」をお渡しするのが無難でしょう。
こちらは当日にかかるお金ではありませんが、法事を行う上で必要なものです。本位牌は事前に手配を済ませておく必要があります。開眼供養をする場合、法要と一緒であればそちらもお布施に含みましょう。
故人が一人の場合、位牌は合計で二つ準備する必要があります。葬儀から四十九日までは白木位牌を、四十九日以降は本位牌をそれぞれ手配しましょう。浄土真宗には位牌がないため不要です。
白木位牌は葬儀に用いられるもので、仮の位牌と言えます。四十九日以降の本位牌は長く仏壇に飾るものとなるため、こちらも大切です。順番を飛ばして本位牌をいきなり飾るようなことはなく、必ず白木位牌から本位牌への移行となります。
その他にお金がかかるものとして、僧侶へのお車代と御膳料があります。お車代は自分たちで僧侶の送り迎えをする場合はかかりません。僧侶が自分の車に乗ってくるときにはお車代が必要となります。非常にシンプルでわかりやすいシステムです。
お車代は目安として5,000円~1万円といわれています。僧侶がどれくらいの距離を移動してくるかも加味されるので気をつけましょう。
御膳料は会食に関係するものです。通常、法要が終わったのちみんなで会食をすることになります。この会食をお斎(おとき)と呼び、お斎は法要の目的である故人を偲ぶことに加え、列席者や読経をしてくれた僧侶に対する感謝の気持ちを示すものです。
しかしこのお斎に参加できない場合、御膳料を出す必要が出てきます。御膳料は5,000円~7,000円が目安です。
お金がかかる最後の要素は引き出物です。引き出物は法要に参加してくれた人へのお礼として渡されるもので「返礼品」とも呼ばれます。引き出物の金額相場は3,000円~5,000円が一般的です。
引き出物として向いているものは、日本茶やコーヒー、お菓子などの飲食物のほか、布製品なども適切とされています。これらは「消えもの」と呼ばれる消耗品であり、いただいても困るものではないため引き出物として人気です。
四十九日の法要とともに考えたいのが納骨式の存在です。通常は火葬が終わったのち、遺骨は骨壺にて保管されます。骨壺に入った遺骨は仏壇に置かれることになりますが、遺骨はずっと仏壇に置かれているわけではありません。
いつかはお墓や納骨堂に納められることになります。いつ納骨式をおこなうのかに厳密な規則は存在しませんが、四十九日の法要とともに納骨式も済ませてしまうのが一般的です。
納骨式は故人の遺骨をお墓や納骨堂に納める大切な式です。故人の来世が決まる四十九日に納骨を済ませることは、時期的にもちょうどよいと考えられていることから、多くの人が四十九日法要と納骨式を同時に行っています。
しかし、何も手続きなく簡単に納骨式が済むかというと決してそうではありません。寺院や石材店への連絡をはじめ、準備しなくてはいけないものもあります。まずは必要なものを整理してみましょう。
納骨式をする場合必要になるものは遺骨埋葬許可証、墓地使用許可証、塔婆、そしてお布施です。どれも納骨を滞りなく進めるために忘れずに準備しておきましょう。
厳密な時期が決められていないとはいえ、納骨式はいずれ済まさなければなりません。かかる費用をあらかじめ確認し、四十九日の法要と合わせてトータルの出費を計算しておきましょう。
納骨式にかかる費用の一つ目は会場費です。法要と同じ会場で執り行うのであれば会場費はかかりません。費用相場としては1万円~3万円ほどでしょう。
二つ目は彫刻費です。故人の本名や戒名、没年月日や生前に残した業績などが墓誌もしくは墓石に彫られます。4万円~5万円ほどかかりますが、文字の長さによって費用が変わることはありません。
納骨式を行う納骨作業費も5万円ほどかかります。卒塔婆も用意することになるため、卒塔婆費も1本あたり2,000円~5,000円ほど必要です。個人でバラつきが出るものですが、お供物にかかる費用も考えておきましょう。
人によっては新たにお墓を建てることになるでしょう。お墓を建てる費用は3つの内訳に分けられます。お墓を建てることを考えている人はぜひ参考にしてみてください。
一つ目は永代使用料で、お墓を建てる土地にかかる費用です。こちらは場所にもよるため20万円~100万円ほどとかなりの差が見られます。次にお墓を建てるための施工代もかかり、施工代は100万円~150万円です。
お墓を建てるまでにかかる費用は上記の通りですが、お墓を建てた後も管理費を払う必要があります。毎年1万円~10万円ほどの管理費がかかるので、ざっと計算してみてもお墓を建てるために150万円ほど見積もっておくのがよいといえるでしょう。
お墓について考える上で忘れてはならないのが永代使用料と永代供養です。文字だけを見ると、どちらも同じ意味のように感じてしまうかもしれません。しかし、この二つの意味は大きく異なるので、違いをしっかり確認しておきましょう。
まず永代使用料ですが、こちらは墓地の区画の使用料のことです。墓地の区画にお墓を建てるための土地代であり、寺院や霊園が続く限り使えます。
次に永代供養ですが、こちらは遺骨の供養に限定した言葉です。寺院や霊園が遺骨の供養をしてくれるのが永代供養であり、こちらも寺院などが続く限り供養していただけます。
納骨式でもお布施は重要なポイントになります。納骨式のお布施の相場は3万円~5万円ほどといわれています。これは納骨式を単体で済ませた場合にかかる費用の平均であるため、もしも四十九日の法要と一緒に済ませるのであれば5万円~10万円ほどになるでしょう。
お墓を新しく建てる場合には、開眼供養(かいげんくよう)にかかる費用も念頭に置かなければなりません。開眼供養は新しくお墓を購入したときに必ず行われるもので、魂入れとも呼ばれます。故人の魂は開眼供養を経て、はじめてお墓に宿ると考えられているのです。
開眼供養のお布施には3万円~5万円が適当な金額といえます。こちらは開眼供養のみにかかるお布施のため、納骨式と一緒の場合は8万円~10万円を見積もっておきましょう。
「小さなお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「喪主が必ず読む本」をプレゼントいたします。
喪主を務めるのが初めてという方に役立つ情報が満載です。いざというときの事前準備にぜひご活用ください。
\こんな内容が丸わかり/
・病院から危篤の連絡がきたときの対応方法
・親族が亡くなったときにやるべきこと
・葬儀でのあいさつ文例など
「小さなお葬式」では、お電話・WEBから資料請求をいただくことで、葬儀を割引価格で行うことができます。お客様に、安価ながらも満足できるお葬式を心を込めてお届けいたします。
小さなお葬式は全国4,000ヶ所以上※の葬儀場と提携しており、葬儀の規模や施設の設備などお近くの地域でご希望に応じた葬儀場をお選びいただけます。(※2024年4月 自社調べ)
四十九日の法要にかかる費用について、具体的な金額とその内訳をまとめてきました。一口に法要の金額と言ってもその内訳は複雑であり、普段の生活では馴染みのない人の方が多いものです。
位牌の手配や墓地の購入、法要の会場決定など事前に準備しておかなければいけないものもあります。いざとなったときに慌てることがないよう、しっかりとしたプランを組んでおきましょう。
法事・法要以外にも、葬儀全般に関する悩みや疑問があれば「小さなお葬式」へご相談ください。知識豊富な専門スタッフが24時間365日サポートします。
私的年金制度は公的年金に上乗せし保険料を支払うと受給できる、任意で加入する年金制度です。ホゥ。