位牌(いはい)の価格は位牌の種類ごとに相場が異なり、彫刻の細かさや漆を塗り重ねる回数などの加工内容によって価格が高くなっていきます。
位牌は故人の魂を宿すものですから、安ければ良いとはいえません。逆に、相場が分からず高すぎる物を購入するのは避けたいですよね。
この記事では、位牌の種類ごとの相場や購入手順、知っておきたいことなどをご紹介します。
また、位牌に関するよくある質問をまとめた記事もありますので、参考にご覧ください。
こんな人におすすめ
位牌の購入を検討している方
位牌の種類と相場を知りたい方
位牌の購入方法を知りたい方
位牌は、加工方法や役割によって大きく4つに分けられます。それぞれに価格の目安を記載していますが、この金額は品質面で心配となるような、あまりに安いものを省いたうえでの金額目安です。
■塗り位牌
塗り位牌は、漆塗や金粉、蒔絵といったものが施されたもので、金の装飾による高級感があり人気の高い位牌です。
使われている漆の種類によって値段が変わり、合成漆であればおよそ1万円前後から。本漆で仕上げたものでは、3万円以上が目安となります。 この価格差は作業工程が関係していて、本漆の位牌の場合は塗り・研ぎ・磨きを複数の工程で行うのに対し、合成漆の場合は工程が簡略化されているため安くなります。
しかし、合成漆だから品質が低いということはありません。紫外線に強いなどの特性があり、耐久性の面で天然漆をしのぐともいわれていて、神社仏閣の内装塗料として用いられています。
「小さなお仏壇」では位牌を取り扱っており、「戒名の彫刻料」も含んで21,800円(税込23,980円)で販売しております。
▶小さなお仏壇の「塗位牌」詳細はこちら
■唐木位牌
唐木位牌は板位牌のひとつで、黒壇や紫壇の木材を用いて作られています。
その木材は重量があり、耐久性にとても優れているため、「木のダイヤモンド」とも呼ばれています。正倉院の唐木細工にも用いられるなど、美しい木目が出ることが特徴です。
相場はおよそ2~5万円程度となりますが、耐久性は値段によってほとんど変わらないため、装飾や艶の有無など、見た目で選ぶことになるのではないかと思います。
▶小さなお仏壇の「唐木位牌」詳細はこちら
■モダン位牌
モダン位牌は従来の位牌とは違い、現代的なデザインが特徴です。
現代のリビングに馴染むようなデザインが施されていることが多く、シンプルなものが多いようです。
色やデザインの自由度が高く、なかにはクリスタルで作られているものもあり、好みに合わせたものを選ぶことができます。
価格相場はデザイン次第ですが、3万円程度のものが多いようです。
▶小さなお仏壇の「モダン位牌」詳細はこちら
■回出位牌・繰出位牌(くりだしいはい)
ここまでにご紹介した位牌は、ひとつの位牌にひとりの故人の戒名を記します。回出位牌の場合は板位牌とは違い、故人の戒名を記す札板が10枚程度入る箱がついていて、複数の位牌をひとまとめにすることができます。
一般的には三十三回忌、あるいは五十回忌まではひとりひとつの位牌で管理し、それが過ぎると回出位牌にまとめるようです。回出位牌は、塗りや唐木、モダンタイプなど、様々な種類のものがあり、3万円程度から購入できます。
イメージ写真の出典:【位牌】 出雲 二重回出 二間 60 本金箔仕上
位牌の購入時には、位牌のサイズ、入れる戒名や梵字(ぼんじ)などを伝える必要があります。 その詳しい内容と全体のスケジュールを確認しておきましょう。
位牌の種類をよく考えて決めましょう。また、位牌の大きさは、先祖の位牌と同じか少し小さいくらいの位牌を選ぶのが一般的です。
位牌へ入れる文字のレイアウトを決めます。一般的には入れる名前が戒名か俗名かで2通り、没年月日を表と裏のどちらに入れるかの2通りの、合計4通りが考えられます。
戒名を授かっていない場合、「てらくる」にて戒名授与が可能です。
てらくる 戒名についてはこちら
文字色は表面が金か白、裏面が金・白・朱であることが多いです。また、宗派によっては戒名の上に梵字を入れることもあります。
梵字の意味や一覧については以下をご参照ください。
出典:梵字の意味と一覧【空墨門】
位牌に入れる文字は、彫るのか書くのかを選べる場合があります。塗り位牌の場合は、書いたほうが光沢感と合わさり高級感を出すことができ、唐木位牌の場合は立体感を出すために彫るのがおすすめです。必ずこの通りにする必要はないため好みで決めて構いません。
位牌の作成を依頼してから納品まで、だいたい7~10日程度かかります。これは手彫りか機械掘りかによって変わり、機械掘りのほうが早くできることが多いようです。
中には、別料金で3日以内に発送する、特急サービスを提供しているところもあります。四十九日法要までに間に合わせたいなど時間に余裕がない時に利用するとよいでしょう。
位牌購入の際には、以下の2つのことをおさえておきましょう。
なかには1,000円台から位牌が販売されていることもあります。こういった位牌の全てが悪いものというわけではありませんが、曲がっていたり塗にムラがあったりと、質の悪い可能性が高まります。長期間にわたって使用するものであることを考慮して選択しましょう。
位牌を購入し、戒名をいれただけで終わりではなく、故人の魂を位牌へいれる「開眼供養(かいげんくよう)」が必要となります。
この供養は通常、四十九日法要に併せて執り行われ、それまで使用していた仮の位牌(白木位牌)からは魂が抜かれます。
もし「お付き合いのある菩提寺がなく、四十九日法要の手配が済んでいない」「開眼供養をまだ行っていない」ということであれば、寺院手配サービス「てらくる」にお任せください。全国で対応しており、四十九日法要や開眼供養を、定額のお布施でご僧侶にお勤めいただけます。
法要・供養なら 小さなお葬式「てらくる」
位牌は種類によって価格相場が異なりますが、あまりに安すぎるものは避けることをおすすめします。依頼後、少しでも作業が始まってしまうと修正や返品ができないので、文字やレイアウトなどに関してはよく確認するようにしましょう。
葬儀に関するご準備は事前に行うことが大切です。いざという時困らないように、葬儀全般に関する疑問は、「小さなお葬式」へお問い合わせください。24時間365日専門スタッフがお客様のサポートをさせていただきます。
湯灌は故人の体を洗って清める儀式のことです。ホゥ。