位牌(いはい)は、種類によって金額の目安が異なります。彫刻の細かさや漆を塗り重ねる回数など、加工内容の多さでも値段は高くなります。
位牌は故人の魂を宿すものですが、相場を知らないと値段が安いのか高いのかわからないでしょう。そこでこの記事では、位牌の種類ごとの値段の目安や購入手順、知っておきたいことを紹介します。
<この記事の要点>
・塗り位牌は1万円前後~、唐木位牌は2万円~5万円程度が目安
・位牌は自分で購入するのが一般的
・位牌を購入後は開眼供養(魂入れ)が必要
こんな人におすすめ
位牌の購入を検討している方
位牌の種類と相場を知りたい方
位牌の購入方法を知りたい方
位牌は、「仮位牌」と「本位牌」の2種類に分けられます。用意する際に混乱しないように、それぞれの違いについて理解しておきましょう。
位牌と聞いて多くの方がイメージするのは、「本位牌」のほうでしょう。本位牌は、四十九日法要後から魂の依り代として仏壇にお祀りします。本位牌の素材やデザインは選ぶことができるので、四十九日に間に合うように手配しておきましょう。
亡くなられてすぐ用意する位牌は「仮位牌」と呼ばれます。葬儀から四十九日までの死者の依り代として安置します。白木で作られている位牌を「白木位牌(しらきいはい)」、お墓に持って行くための位牌を「野位牌(のいはい)」と呼び名が変わることもあるため覚えておくとよいでしょう。
四十九日の法要後は、魂を本位牌に入れ替えます。その後仮位牌はお焚き上げや埋葬をして、役目を終えます。
位牌の種類は、加工方法や役割によって大きく4つに分けられます。ここからは、それぞれの種類と値段の目安を紹介します。
塗り位牌は、漆塗りや金粉、蒔絵などの加工が施されたものです。高級感があり人気の高い位牌で、値段は使われている漆の種類によって変わります。合成漆であればおおよそ1万円前後から、本漆で仕上げたものでは3万円以上が目安です。
この値段の差は作業工程が関係しています。本漆の位牌は、塗り・研ぎ・磨きを複数の工程を踏むのに対し、合成漆の位牌は工程が簡略化されているため安くなります。しかし、「合成漆=品質が低い」というわけではありません。紫外線に強いという特徴があり、耐久性の面では天然漆をしのぐともいわれていて、神社仏閣の内装塗料として用いられています。
塗り位牌は、漆塗や金粉、蒔絵といったものが施されたもので、金の装飾による高級感があり人気の高い位牌です。
使われている漆の種類によって値段が変わり、合成漆であればおよそ1万円前後から。本漆で仕上げたものでは、3万円以上が目安となります。 この価格差は作業工程が関係していて、本漆の位牌の場合は塗り・研ぎ・磨きを複数の工程で行うのに対し、合成漆の場合は工程が簡略化されているため安くなります。
しかし、合成漆だから品質が低いということはありません。紫外線に強いなどの特性があり、耐久性の面で天然漆をしのぐともいわれていて、神社仏閣の内装塗料として用いられています。
「小さなお仏壇」では位牌を取り扱っており、「戒名の彫刻料」も含んで21,800円(税込23,980円)で販売しております。
▶小さなお仏壇の「塗位牌」詳細はこちら
唐木位牌(からきいはい)は板位牌のひとつで、黒壇や紫壇の木材を用いて作られています。黒壇や紫壇は重量があり、耐久性にとても優れているため「木のダイヤモンド」とも呼ばれています。正倉院の唐木細工にも用いられていて、美しい木目が出るのも特徴的です。
相場はおおよそ2万円~5万円程度ですが、どの位牌も耐久性はほとんど変わりません。そのため、装飾や艶の有無、デザイン性で選ぶことになるでしょう。
▶小さなお仏壇の「唐木位牌」詳細はこちら
モダン位牌は、現代的なデザインが特徴です。現代のリビングルームに馴染むようなシンプルなデザインのものが多く、中にはクリスタルで作られているものもあります。色やデザインの自由度が高いため、好みに合わせて選べます。デザインによって値段は異なりますが、3万円程度のものが多いようです。
▶小さなお仏壇の「モダン位牌」詳細はこちら
ここまで紹介した位牌は、ひとつの位牌にひとりの故人の戒名を記します。回出位牌は板位牌とは違い、故人の戒名を記す札板が10枚程度入る箱がついていて、複数の位牌をひとまとめにすることができます。
三十三回忌、あるいは五十回忌まではひとりひとつの位牌で管理して、それ以降は回出位牌にまとめることが一般的です。回出位牌にも、塗りや唐木、モダンといったさまざまな種類のものがあり、3万円程度から購入できます。
イメージ写真の出典:【位牌】 出雲 二重回出 二間 60 本金箔仕上
位牌の購入時には、位牌のサイズや入れる戒名、梵字(ぼんじ)をどのようにするか伝える必要があります。ここからは、位牌の購入手順と全体のスケジュールを確認しておきましょう。
最初に位牌の種類をきめましょう。また、位牌の大きさは、先祖の位牌と同じか少し小さいくらいのものを選ぶのが一般的です。
形やデザインは、宗派によるきまりがありません。先祖の位牌の近くに安置して違和感はないか、故人のイメージに合っているかといった基準で選ぶとよいでしょう。
位牌に入れる文字のレイアウトをきめます。一般的には戒名か俗名かで2通り、没年月日を表と裏のどちらに入れるかの2通りの、合計4通りが考えられます。戒名を授かっていない場合は、小さなお葬式の「てらくる」にて戒名授与が可能です。
てらくる 戒名についてはこちら
文字色は表面に金か白、裏面に金・白・朱を選ぶことが多いでしょう。また、宗派によっては戒名の上に梵字を入れることもあります。
梵字の意味や一覧については以下をご参照ください。
出典:梵字の意味と一覧【空墨門】
位牌に入れる文字は、彫るか書くかどちらか選べる場合があります。塗り位牌の場合は、書いたほうが光沢感が出て高級感を出すことができます。唐木位牌の場合は、立体感を出すために彫るのがおすすめです。ただし、必ずこの通りにする必要はないため、好みできめても構いません。
位牌の作成を依頼してから納品まで、だいたい7日~10日程度かかります。納期は手彫りか機械彫りかによっても変わりますが、機械彫りのほうが早くできることが多いようです。
業者の中には別料金で3日以内に発送する「特急サービス」を提供しているところもあります。「四十九日法要までに間に合わせたい」「時間に余裕がない」という方は、利用してもよいでしょう。
「位牌はお寺に用意してもらう」というイメージを持つ方も多いかもしれません。しかし、一般的には自分で購入する必要があります。位牌の購入方法は、大きく分けて3つあります。ここからは、それぞれの特徴を紹介します。
仏具店 | 実物を見ながら販売員に相談して購入できる |
葬儀社 | 葬儀の準備から位牌の用意まで、まとめて依頼できる |
インターネット通販 | 価格やデザインを複数サイトで比較してきめられる |
位牌を購入する際は、値段や安置の方法、購入のタイミングに注意が必要です。ここからは、位牌を購入する際に知っておくべきことを3つ紹介します。
位牌の中には1,000円台で販売されているものもあります。安価な位牌のすべてが悪いわけではありませんが、中には曲がっていたり塗りにムラがあったりするものもあります。長期間にわたり安置しても問題ないかを考えながら選びましょう。
位牌を購入し、戒名を入れただけで終わりではありません。故人の魂を位牌へ入れる「開眼供養(かいげんくよう)」を忘れないようにしましょう。この供養は通常、四十九日法要と併せて執り行われ、それまで使用していた仮の位牌(白木位牌)からは魂が抜かれます。
もし「お付き合いのある菩提寺がなく、四十九日法要の手配が済んでいない」「開眼供養をまだ行っていない」ということであれば、寺院手配サービス「てらくる」にお任せください。全国で対応しており、四十九日法要や開眼供養をご僧侶にお勤めいただけます。
位牌の文字入れは、数日から2週間ほどかかります。四十九日までに本位牌を用意する必要があるので、法要の2週間前までに依頼しておくと安心です。
法要・供養なら 小さなお葬式「てらくる」
位牌は種類によって値段が異なりますが、あまりにも安すぎるものは避けたほうが賢明です。また、作業が始まってしまうと修正や返品ができないので、文字やレイアウトをよく確認するようにしましょう。
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本位牌には「塗り位牌」「唐木位牌」「モダン位牌」の3種類があります。それぞれの値段は加工やデザインによって異なりますが、2万円~5万円程度で購入できます。本位牌は四十九日法要までに用意する必要があるので、法要の2週間前までに制作を依頼しておくと安心です。
位牌や葬儀に関する準備は事前に進めることが大切です。いざという時困らないように、葬儀全般に関する疑問は「小さなお葬式」へお問い合わせください。24時間365日専門スタッフがお客様のサポートをさせていただきます。
一日葬とは、通夜をはぶいた葬儀形式のことです。ホゥ。