遺骨の処分はどうすればいいのか?処分方法・散骨・法律などを解説
供養

作成日:2022年08月19日  更新日:2022年09月06日

遺骨の処分はどうすればいいのか?処分方法・散骨・法律などを解説

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遺骨の処分を検討する理由はさまざまです。しかし、どのように遺骨を処分すればいいのかわからないという方も多いでしょう。

そこでこの記事では、遺骨の処分方法や散骨方法について解説します。また、処分する際に知っておくべき法律についても紹介します。遺骨の処分を検討している方はぜひ参考にしてください。

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【もくじ】
遺骨の処分を検討するケース
遺骨の処分に関係する法律
遺骨の処分方法
遺骨の散骨方法
まとめ

遺骨の処分を検討するケース

「遺骨はお墓に納めて供養し続けるもの」という固定観念に捉われて、遺骨を処分することに抵抗を感じる人もいるかもしれません。しかし、どうしても処分を検討しなければならない場合もあります。

ここからは、遺骨の処分を検討するケースについて解説します。

墓じまい

墓じまいとは、お墓を撤去・処分することです。墓じまいはお墓を継ぐ人がいない場合や、継承者に経済的負担をかけたくない場合に行われます。

お墓から遺骨を取り出したあとに墓石を撤去して墓じまいを行いますが、その際に遺骨の処理方法をきめる必要があります。お墓に複数の遺骨が安置されている場合は、遺骨の処分や散骨を検討することもあるでしょう。

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納骨堂に入りきらない

納骨堂に遺骨を安置している場合は、遺骨を収容できるスペースに限りがあります。お墓の場合も、納骨室(カロート)に遺骨が入りきらなくなってしまうことがあります。

遺骨が入りきらなくなってしまった場合は、粉骨して小さな骨壺に納め直したり処分を検討したりすることが一般的です。

お墓がない

遺骨を安置するお墓がない場合にも、遺骨の処分は検討されるでしょう。故人や遺族の意思でお墓を持たない場合や、経済的な理由でお墓を建てられないなど、お墓がない理由はさまざまです。

遺骨を自宅に安置する「手元供養」という供養方法もありますが、住宅事情により処分を考えるケースもあります。

故人とのつながりが薄い

遠い親戚などの引き取り手が以内遺骨について、警察や自治体から「遺骨を引き取ってほしい」とまれに電話がかかってくる事例もあります。ほとんど会ったことのないような疎遠な親戚であれば、遺骨をお墓に入れることに抵抗を感じてしまうかもしれません。また、親戚であっても受け取りたくない場合もあるでしょう。

遺骨の処理方法に迷う場合は引き取りを拒否することもできますが、納骨場所に悩んでいるのであれば、散骨で供養しても問題ありません。

お寺に納骨できない

菩提寺以外での葬儀を行った場合、菩提寺から納骨を断られてしまうことがあります。納骨先が見つからないと、遺骨の処理に困り処分を検討せざるを得なくなるでしょう。

菩提寺で再度葬儀を執り行い納骨をしてもらうという選択肢もありますが、経済的負担を考えて遺骨の処分をきめる方もいます。

遺骨の処分に関係する法律

適切な処理方法で遺骨を処分しなかった場合は、法律に抵触する恐れがあります。ここからは、遺骨の処分や埋葬に関する法律を紹介します。

刑法190条「遺骨遺棄罪」

刑法190条では「死体、遺骨、遺髪又は棺に納めてある物を損壊し、遺棄し、又は領得した者は、3年以下の懲役に処する」と定めています。

遺骨をごみに出したり公共の場に放置したりした場合は「遺骨遺棄罪」に問われるので、遺骨を扱う際は細心の注意が必要です。

「墓地、埋葬等に関する法律」第4条

「墓地、埋葬等に関する法律」通称「墓埋法(ぼまいほう)」第4条には、「埋葬又は焼骨の埋蔵は、墓地以外の区域に、これを行つてはならない。火葬は、火葬場以外の施設でこれを行つてはならない。」と書かれています。

つまり、自宅の庭など墓地以外の場所に遺骨を埋葬することは禁じられています。ただし、海洋散骨をする場合は土の中に遺骨を埋めるわけではないので、「埋葬」にはあたりません。

遺骨の処分方法

遺骨を適切に処分する方法には、どのようなものがあるのでしょうか。

ここからは、「焼き切り」「永代供養」「自然葬」「納骨室の土に埋める」という代表的な4つの遺骨処分方法について順番に解説します。

火葬場で焼き切りをする

「焼き切り」とは、火葬の際に遺骨を残さず遺灰になるまで焼いてもらうことです。焼き切りが終わったあとの遺灰は火葬場や葬儀社によって処分してもらえます。ただし、焼き切りに対応している火葬場は多くないので、希望する場合は事前に確認しておきましょう。

この葬送方法は、火葬後に遺族が遺骨を引き取らないことから「ゼロ葬」とも呼ばれます。

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永代供養を依頼する

「永代供養」とは、お寺や霊園が遺族に代わって永続的に遺骨を管理する供養方法です。遺骨を納める際に一度永代供養料を支払えば、その後の維持管理費用などは発生しません。

供養墓が設けられていることが多いため、永代供養をお願いしたあとでもお参りができます。お布施を準備すれば法要を執り行うこともできるでしょう。

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樹木葬などの自然葬

「樹木葬」とは、樹木を墓石の代わりしてその周りに遺骨を埋葬する供養方法です。樹木葬は、墓地として法的に許可を得ている場所に埋葬する必要があります。

永代供養と同様にお寺や霊園が遺族に代わって遺骨の管理をしてくれるので、お墓の継承者がいない場合でも安心して納骨できます。

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納骨室の土へ埋める

お墓の納骨室(カロート)に遺骨が入りきれなくなった場合は、古い遺骨を納骨室の土に埋めることがあります。納骨室の下が土になっているお墓では、粉骨して埋めることが一般的です。

納骨室の下がコンクリートになっていて埋められないときは、粉骨して1つの骨壺にまとめる方法もあります。

遺骨の散骨方法

遺骨の処分方法に困っている場合は、散骨で供養することもできます。散骨といっても、どこに撒いてもよいわけではありません。

ここからは、散骨する手順について解説します。

自分で散骨を行う

許可を得た私有地であれば、自分で散骨をすることもできます。ただし、遺骨をそのままの状態で撒くことは法律で禁止されているので、必ず「粉骨」をしてから散骨をしましょう。自分で遺骨を砕くことに抵抗のある方は、粉骨代行業者を利用するとよいうでしょう。

粉末状にした遺骨を海上に撒く場合は「遺骨遺棄罪」にはなりません。陸上に撒く場合は、土に埋めるのではなく土の上に遺骨を撒きましょう。

海洋散骨

海洋散骨には、主に3つのプランが設けられています。個人で船をチャーターして一家族のみで行う「個人散骨」、複数の家族と同じ船に乗り合わせて行う「合同散骨」、散骨代行業者に依頼する「委託散骨」から希望の方法を選ぶことが一般的です。

地域の条例によっては散骨が禁止されている区域もあるので、自分で海洋散骨を行う場合は散骨場所に注意が必要です。散骨業者に依頼する場合は、どこの海に散骨するのか選ぶことができます。

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まとめ

さまざまな事情から遺骨を手放さなければならない方もいるでしょう。親族と話し合って遺骨を処分する場合は、適切な方法で遺骨を処理して故人を供養しましょう。

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