回忌の正しい数え方を解説!宗教・宗派による法要の違いとは?

回忌の正しい数え方を解説!宗教・宗派による法要の違いとは?

回忌とは故人が亡くなった日から一定の年数を迎えた祥月命日を指す言葉で、それに合わせて遺族は、故人を供養するために法要を設けます。一般的に「○○回忌法要」という言葉は仏教方式で行う追悼儀式のことです。これらを総じて年忌法要という呼び名が浸透しています。

年忌法要は一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌と続き、三十三回忌や五十回忌を迎えると弔い上げとなるのが一般的です。

回忌の数え方は紛らわしいため、法要をいつ設定すべきか分からないという方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、回忌の正しい数え方や宗教・宗派による違いについて解説します。

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こんな人におすすめ

回忌の数え方を知りたい方

主な回忌法要とその意味を知りたい方

「弔い上げ」とは何か知りたい方

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回忌の数え方とは?回忌に合わせて営む法要とは?

三回忌や七回忌など「○○回忌」と呼ばれる年忌または年回忌は、数年おきの命日に定められています。ここでは、回忌を正しく数えるための考え方を確認しましょう。合わせて、営む法要についても触れている内容です。

回忌には法要を営む

決まった年数に設定される法要は「回忌」と呼ばれる年の祥月命日(しょうつきめいにち:命日と同じ月日のこと)に合わせて執り行われます。これが年忌法要(ねんきほうよう)または年回忌法要(ねんかいきほうよう)です。まれに回忌法要という言葉を聞くかもしれませんが、年忌と回忌が混じった間違った言い回しといってよいでしょう。

仏教では、故人の祥月命日において、定められた年に法要を設けるのが一般的です。家族や親戚、親しい友人が集まり、僧侶のもとで故人を供養します。

ただし、忙しい現代社会では命日当日に設定できないケースも少なくありません。祥月命日が平日で参列予定者が集まりにくい場合は、周辺の土日で調整するのが一般的です。なお、日程調整する際は、前倒しするのが習わしなので、命日より前に設定できるよう早めの準備を心掛けましょう。

回忌の数え方の特徴

回忌の数え方は、間違いやすいので注意が必要です。故人が亡くなって1年を経過した祥月命日を「一周忌」と呼び、2年目以降の決められた年は「○○回忌」と呼びます。

一周忌は季節が一周した後の命日と考えると覚えやすいかもしれません。回忌の場合は、「亡くなってからの年数+1」、つまり数え年で数えます。

たとえば、満2年となる祥月命日は、2年+1で「三回忌」、亡くなってから満6年の命日は、6年+1で「七回忌」です。それ以降の法要は、主に3と7が付く年に執り行います。

数え方がすぐに分かる!回忌一覧

回忌は祥月命日のたび、毎年設定されているものではありません。数え方は満での数とは異なるため、混乱することもあるでしょう。ここでは仏教における回忌とその時期(年数)について一覧にまとめました。

回忌 時期
一周忌 死から満1年
三回忌 死から満2年
七回忌 死から満6年
十三回忌 死から満12年
十七回忌 死から満16年
二十三回忌 死から満22年
二十五回忌 死から満24年
二十七回忌 死から満26年
三十三回忌 死から満32年
三十七回忌 死から満36年
四十三回忌 死から満42年
四十七回忌 死から満46年
五十回忌 死から満49年

主な回忌とその意味

一口に回忌といっても、それぞれ意味やいわれが異なります。年忌法要を意義のあるものにするためには、それぞれの年忌法要を執り行う理由を知っておくことが重要です。ここでは、年数によって異なる回忌、年忌法要の意味合いを見てみましょう。

一周忌

一周忌法要は、故人が亡くなってから満1年で執り行う年忌法要です。通常それまでが喪に服す期間とされているので、この日を迎えたら喪が明けることになります。一周忌では、遺族や親族、友人といった多くの方に参列してもらう傾向です。

なお、没後四十九日まで7日ごとに迎えた中陰法要の後には、「百箇日(ひゃっかにち)」という節目もあり、没後100日でも法要をすることがありました。しかし現在は、親族ら参列者を頻繁に集めることが難しいため、百箇日はせずに中陰法要後の初回は一周忌法要となるのが一般的です。

三回忌

故人の亡くなった日を1回目として3回目の祥月命日に当たる三回忌は、中国の儒教「十王信仰(じゅうおうしんこう)」の影響を大きく受けている節目です。儒教では、冥界に存在する10人の王が亡くなった方の罪を裁いていると言われており、故人は7日ごと7週に渡ってこれを受けます。

最初の裁きは初七日(しょなのか)、7回目の裁きは四十九日にあたり、その後、百箇日、一周忌、三回忌を合わせ、計10回の裁きを故人は受けなければなりません。その日に合わせて故人がより良い裁きを受けられるよう供養するのが法要の場です。

10度の審判を済ますと、故人は生まれ変わると考えられています。そのため、10回目の審判となる三回忌に執り行う法要はとても重要な意味をもつといえるでしょう。

七回忌

七回忌法要は、一周忌、三回忌に続いて行われることの多い傾向です。一般的にそれ以前の法要よりも規模が小さくなり、招待する人もぐんと減ります。

回忌は多くの場合で「3」と「7」が付く数え年であることには理由があり、中でも「7」は「お釈迦様は生まれたときに7歩歩いた」という伝説から来ているというのが通説です。また、仏教において3や7が、人としての迷いと別離し、悟りを開くとの意味をもつためでもあります。

十三回忌

亡くなってから満12年の十三回忌も大切な節目です。なぜなら、冥界で仏となった故人が、「大日如来(だいにちにょらい)」とひとつになる日とされているからです。

12年という歳月が流れているため、法要の規模は縮小し、家族のみで執り行うケースも少なくありません。その一方で、十三回忌が故人にとって大切な日であることや、干支を一周する節目の年であることを鑑み、盛大にする地域もあります。

最後の年忌法要「弔い上げ」とは?

「弔い上げ(とむらいあげ)」とは、故人のために行ってきた年忌法要を終え、以後は故人の霊をご先祖様の霊と共に弔うこととするための法要のことです。弔い上げのほか、「上げ法要」や「問い上げ」「揚げ斎(あげどき)」「年忌止め」とも呼ばれています。

弔い上げは三十三回忌や五十回忌で執り行うのが一般的です。しかし近年では、十七回忌などを節目とする家庭も増えています。弔い上げは故人の魂が先祖の霊として弔われる節目の法要です。慶事の儀式として盛大に執り行う地域もあります。

宗教・宗派による回忌の違いと儀式

法要は、宗教や宗派によって回数や風習などが異なります。ここでは、仏教や神道、キリスト教などの宗教や、浄土真宗や真言宗など宗派による違いを見ていきましょう。

仏教の宗派による年忌法要の違い

同じ仏教の中でも、地域や宗派によって回忌の回数や節目となる年などが異なります。たとえば真言宗や曹洞宗の場合、十七回忌の後、二十三回忌と二十七回忌ではなく、二十五回忌で法要を行うのが一般的です。その後、三十三回忌または五十回忌を弔い上げとして執り行います。

一方臨済宗の場合は、十七回忌の後に二十三回忌と二十七回忌を行う地域と、二十五回忌のみを行う地域に分かれます。弔い上げのタイミングは、他の宗派と同様です。

浄土真宗では弔い上げを三十三回忌とすることが多い一方で、浄土宗では七十回忌や百回忌まで執り行う場合があることも特徴といえるでしょう。

神道(神式)における法要とは?

神道で法要に当たるものには、「式年祭(しきねんさい)」もしくは「御霊祭(みたままつり)」があります。

これは、故人が亡くなった日から翌日祭、十日祭、二十日祭、三十日祭、四十日祭、五十日祭と10日に1回行うものです。なかでも五十日祭は、仏教でいう四十九日にあたる法要で、親戚や友人などを集めて盛大に執り行われます。

五十日祭の忌明け後は百日祭、一年祭、二年祭、三年祭、五年祭と続き、十年祭以降は10年ごとです。仏教の年忌法要とは違い、年祭の数え方は「満〇年」になります。つまり三年祭は、亡くなってから満3年で行うことになるので、仏教における三回忌との数え方の違いに注意しましょう。

キリスト教における法要とは?

キリスト教は、カトリックとプロテスタントで形式が変わります。カトリックの場合は「追悼ミサ」が仏教の法要に当たる儀式です。亡くなった日から、3日目、7日目、30日目、1年目に追悼ミサを行い、故人をしのびます。その後、決められた回忌での追悼ミサはなく、行うかどうかはその家庭によってそれぞれです。

プロテスタントの場合は、亡くなった日から1ヶ月経った日を「召天記念日(しょうてんきねんび)」とし、記念集会を設けます。その後は、1年、3年などの召天記念日に、追悼の集会を執り行うのが通例です。

法要の際に知っておきたい基本マナー

施主側も参列者側も法要の場で気をつけておきたいマナーが存在します。基本の流れと身だしなみ、持ち物などを事前に確認しておき、万全の体制で当日を迎えましょう。気になる年忌法要の香典についても相場とともに解説します。

法要に適した服装

お葬式同様、法要も喪服の着用が基本と考えておきましょう。しかし、亡くなってから時間が経っている法要などの場合は、「平服で」と言われることもあります。平服とは、黒以外にもダークグレーや紺などのスーツやワンピース、いわゆる「略喪服」のことなので注意が必要です。

招かれて参列する際は周囲と服装を合わせるとよいでしょう。自己判断はせず、他の参列者にどのような服装で行くかを確認するのがおすすめです。

法要の流れを確認しておく

自宅や寺院で行う法要には、決められた進行ルールがありません。そのため、地域や宗教、宗派や遺族の考え方に沿って故人を供養します。法要では僧侶の読経と親族の焼香を行うのが一般的です。その後、お墓参りをしたり、会食をしたりと続きます。この一連の流れを総称したのが「法事」です。

年忌法要に香典は必要?

年忌法要に参列する場合は、基本的に香典が必要です。香典は多ければ多いほど良いというわけではありません。故人との関係性を考慮した上での金額を包みましょう。三回忌より前の参列においては、故人が両親または兄弟の場合1万円~5万円、故人が祖父母の場合は1万円~3万円、その他親戚の場合は1万円~3万円が相場といわれています。

七回忌以降は規模を縮小し、近しい親族のみで執り行うケースも多いため、香典はそれ以前の半分~7割程度と考えておいてもよいでしょう。なお法要後に食事が出る場合は、それを考慮して香典金額を決める場合もあります。

香典の相場については、地域や家族の考え方などがあるので、一概には言えません。服装と同様、他の参列者に確認することをおすすめします。

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まとめ

回忌には一周忌、三回忌、七回忌、十三回忌などがあり、一周忌以外の「○○回忌」の数え方は没後年数に1を足した数字と同じになります。この年は故人にとって節目となる重要な命日となるため、遺族は法要を営んで故人を供養するのが一般的です。

回忌に合わせて営む法要などの追悼の儀式は、宗教・宗派や居住地域によって、数え方や設ける時期などが異なります。それぞれの慣習に沿ってしっかり執り行えるよう、余裕をもって準備にとりかかりましょう。

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監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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