家族のみでも一周忌法要はできる!法要の準備やマナーを解説

家族のみでも一周忌法要はできる!法要の準備やマナーを解説

一周忌は故人が旅立って1年となる命日のことです。この日に合わせて葬儀に出席した親族や故人の友人を招いて法要を執り行います。しかし、ライフスタイルの変化やコロナ禍により「一周忌を家族だけで行いたい」と思う方が増加傾向にあるのが現状です。

一周忌法要には、どのくらいの規模で誰を呼ぶべきかなどの決まりはありません。遺族が望めば参列者を家族のみとして一周忌法要を執り行えます。今回は、一周忌の法要を家族のみで行う準備やマナーについて詳しく見てみましょう。家族のみで法要を行う場合は周囲に意見を求めにくいこともあります。この記事で必要なことを確認してしっかりと準備しましょう。

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こんな人におすすめ

一周忌法要を控えている方

家族のみで一周忌法要を行いたい方

一周忌法要に必要な準備を知りたい方

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家族のみで一周忌を行ってもいいの?

一周忌に執り行う法要はその意味合いの重要性からも、四十九日法要三回忌法要と並んで、比較的広い範囲の参列者を招いて執り行うことが一般的です。しかし、世情などによって考え方が多様化し、家族のみで一周忌を迎えることも増えています。ここでは、どの程度の規模で執り行うかを考える際のヒントになる、一周忌法要の基礎知識を確認しておきましょう。
一周忌法要とは?
一周忌法要とは、仏教の追善供養のひとつです。亡くなって満1年の命日に近い日程で執り行います。仏教では初七日から百回忌まで18回の回忌あり、一周忌法要は最初の年忌法要です。

それ以前の四十九日までの法要は中陰(忌日)法要と言います。一周忌だけが満年数で、三回忌からは数えの年です。つまり、一周忌と三回忌は2年連続で法要をもちます。

法要は、故人が良い裁きを受けられるように残された人が供養する儀式です。故人は一周忌で12回目の、三回忌で最後となる13回目の追加の裁きを受けるため、その時期に法要を設けて供養します。一方、遺族は一周忌を迎えて喪に服す期間を終えるとするのが一般的です。

四十九日にお墓の用意が間に合わなかった場合などには一周忌に合わせて納骨式をすることもあります。

一周忌を家族のみで行ってもマナー違反ではない

一周忌は、故人の近親者にとって「喪明け」の節目でもあります。喪が明ければ結婚式などの祝い事に出席したり、お正月を祝ったりすることも可能です。一周忌の法要は喪が明けたことを周囲に知らせる意味もありました。

法要をどの程度の規模にするかは家族の考え方次第です。周囲への配慮を怠らなければ一周忌法要を家族のみで営んでも問題はありません。しかし、初めの年忌法要は広範囲に声を掛けるものという考え方もあるため、周囲に事前に相談し、家族のみの法要とすることを伝えておきましょう。

一周忌を家族のみで行う方が増えている理由

昨今、家族のみの小規模な一周忌法要を設けるケースが急激に増えています。その背景を考えてみましょう。家族のみか親族や親しかった方を呼ぶか悩むときは、小規模化の背景を把握しておくと自分のケースはどちらに当てはまるのかを見定めやすいかもしれません。

家族の在り方の変化

親密な親戚づきあいをする家庭が近年減少傾向です。「きょうだいが全員、父母の在住している都道府県以外に住んでいて、会う機会も少ない」という方もいることでしょう。

そのため、葬儀や法事も「居住地域がバラバラな親類一同を集める必要はない。家族だけで行いたい」という考える方も増えており、それが法事の小規模化を進める要因のひとつにもなっています。

負担を減らしたい

親族や故人の友人を招く法要は、遺族にとって大きな負担になります。法要も執り仕切れる葬儀会社に全ての手配と準備を一任するプランもありますが、それでも日程決めや会場の選定、招待状発送、返礼品の準備などやることはたくさんあるでしょう。

一方、家族のみの一周忌であれば集まる人数も抑えられるため、会場の選定や日程の調整もしやすくなります。また、法要後の会食の席や用意する返礼品の数も少なく済むので費用面での負担も抑えられるでしょう。

新型コロナウイルス感染症拡大の影響

2020年初頭からはじまった新型コロナウイルス感染症の感染拡大により、大人数での会合や県をまたいでの移動が難しくなりました。それは葬儀や法要のあり方にも少なからず影響を及ぼしています。

小さなお葬式が、コロナ禍が葬儀業界に与えた影響を調査したところによると、第1波において一周忌法要は実績が前年比で63%下回ったという結果が出ました。ただし、第3波では前年比より上回っており、法要自体は工夫して執り行われるようになったことを示しています。

法要の施主には密を避ける移動を極力控えるなどの対策が求められます。このようなことから家族のみで一周忌を迎えるケースが増えていると考えられるでしょう。

一周忌法要に必要な準備とは?

ここでは一周忌法要を営むときの一般的な準備について解説します。家族のみで一周忌をするとしても、一連の準備についてしっかり把握しておくことは必要です。故人の供養がしっかりできるよう、必要事項を確認しておきましょう。

日にち・会場を決める

法要を執り行うには僧侶に読経を依頼する必要があります。僧侶に都合を確認して候補を挙げてから法要の日を調整しましょう。親族などを呼ぶ場合には全員が集まりやすい日に設定する必要があります。

法要の日が決まったら、会場の手配です。多くの場合、寺院の本堂セレモニーホール自宅から選定します。近年はホテルでの法要・法事も増加傾向です。

誰を呼ぶかを決める

一周忌法要は法要の中でも大きな規模で行います。一般的には葬儀・告別式で親族として参列した方や故人と親しかった方を招くと考えてよいでしょう。

「家族のみ」という概念が、ごく近しい親戚も含む場合もあります。たとえば、別に家庭を持っている故人のきょうだいや故人の親といった間柄です。家族の範囲は各家庭によって異なるため、家族のみで法要をすると決めても、誰を呼ぶのかを明確にしておく必要があります。

法要の案内の方法は、基本的に案内状の発送で行います。ただし、家族のみなどごく近しい方のみで執り行う場合は電話連絡でもよいでしょう。そのときは案内漏れがないよう、気を付ける必要があります。

会食や返礼品を用意する

会食の席を設けて故人の思い出話に花を咲かせることも供養につながるため、法要の後には会食の席を設けるのが一般的です。会食では会場選びだけでなく、料理のグレードや種類なども決めなければなりません。参列者のうち子どもが何人になるかも重要なポイントとなるでしょう。

法要に参列するときには香典を用意します。施主はこれに対し返礼品を用意しなければなりません。必要な返礼品の数を把握し、事前に用意しておいて当日に参列者へ渡すのが一般的です。

家族のみの一周忌で気をつけたいマナー

ここでは、家族だけで一周忌を行う際のマナーについて解説します。家族のみで行う場合、一般的な一周忌法要と比べ、様々な面で簡略化することが可能です。しかし、守らなければならないマナーもあります。家族のみの場合ならではの配慮についても確認しておきましょう。

親族・知人には連絡をする

一周忌法要を知らせるには、案内状を送るのが一般的です。しかし、家族などごく親しい関係の方だけで一周忌法要を行う場合は出席者に電話で連絡する方法でもよいでしょう。「電話だけでは忘れそう」という場合は、メールで日時や法要の会場を送っておくと丁寧です。

招かない親戚や知人には、一周忌法要の後で無事に法要を終えた旨を記した挨拶状を送ります。事前に法要を家族だけで行うと知らせてしまうと、お供え物を送ってほしいという催促に感じられてしまうことも考えられるためです。

しかし、葬儀に参加してくれた親戚や故人の友人の中には、一周忌法要に参列したいと思っている方もいるかもしれません。そのような方には一周忌を家族だけで行う旨を伝えたほうがトラブルは起こりにくいでしょう。事前にお供物を送る、後日お線香をあげに行くなど対応が取れます。事前にお供物を送ってくれた方には挨拶状の代わりにお礼状を送るのが礼儀です。

一周忌法要に適した服装は?

法要には喪服を着用するのがマナーとされています。これは、僧侶を招いて読経してもらう場合、礼を欠く装いとならないために重要なことといえるでしょう。家族のみの場合も同様です。

喪服の中でも準喪服と呼ばれる、一般的な喪服を着用します。男性は黒の上下に黒のネクタイ、靴はストレートチップかプレーントゥのものです。

女性は黒のアンサンブルやワンピースに黒のストッキング、光沢のないパンプスを選びます。
子どもの場合は学校の制服で出席しましょう。制服がないときは、黒や紺、グレーなどダークカラーの服装にするのが無難です。

まれに「平服」と呼ばれる略喪服で参列することもありますが、そのようなときは僧侶に一周忌法要は平服で行う旨を伝えておきましょう。不要なトラブルを防げます。

家族のみでも香典は準備する

施主が香典は不要と言わない限り、家族だけで一周忌を行う場合でも香典は準備する必要があります。香典の相場は以下のとおりです。
・故人が自分の親:1万円~5万円
・故人が自分の兄弟姉妹:1万円~3万円
・故人が配偶者の親兄弟姉妹:1万円~3万円

出席者の立場や法要の規模によって柔軟に対応しましょう。なお、一周忌の会場で施主が香典の受け取りを辞退した場合は押し付けずにしまいます。お供物に関しては事前に話し合っておくと当日スムーズです。また、一周忌に出席しない親戚や故人の関係者がお供物を送ってきた場合、当日は法要会場にもお供えしましょう。

お布施・御膳料・お車代は必要

寺院ではない場所で法要を営む場合、お布施のほかにもお車代が必要です。また、僧侶が会食に出席しない場合は御膳料も用意しましょう。御膳料とは会食の代わりになる金銭です。お車代も依頼した葬儀会社や施主が車で送迎した場合は不要です。

長いおつきあいのある菩提寺がある場合は、事前に僧侶と打ち合わせを行いましょう。葬儀業者に紹介してもらった僧侶に来てもらう場合は、必要な謝礼を葬儀業者にあらかじめ聞いておくとスムーズです。

一周忌法要の場合、一般的にお布施は3万円~5万円ほどを用意します。御膳料とお車代はそれぞれ5,000円~1万円を目安に包むとよいでしょう。

お布施、お車代、御膳料は別の封筒に入れます。ただし、お車代・御膳料は分けずに同じ封筒に入れる場合もあるので、状況を見て判断しましょう。僧侶には切手盆で差し出すのが正式な渡し方です。しかし、会場に切手盆の用意がない場合には封筒の下に袱紗(ふくさ)を敷いて差し出します。

各家庭に合った葬儀・法要の形を見つけよう

葬儀や法要のスタイルは年代と共に変化しています。昔は、葬儀や三回忌までの法要は、親戚や故人の関係者を集めて大がかりに行うのが一般的でした。しかし、現在の法要の規模は縮小傾向にあります。

また、昔のように親密な親戚づきあいをするご家庭も少なくなりました。法要や供養に対する考え方も多様化しています。その中のひとつが家族のみで一周忌をアットホームに執り行うことです。

しかし、家族のみで執り行う場合、周囲に何も知らせずに一周忌法要を行うとトラブルの原因になります。法要後に家族のみで一周忌法要を済ませた旨を挨拶状で伝えておきましょう。

もし、自分の葬儀や法要に希望がある場合は、折に触れて家族と話し合っておくことが大切です。現在はエンディングノートなどを利用して自分の意見を死後に遺族に伝えることができます。菩提寺がある場合は住職と話し合っておくのもよいでしょう。遺族も「故人の遺志」を理由に葬儀や法要を縮小することができます

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まとめ

現在は供養に関しての考え方は多様化しており、さまざまな法要のスタイルを選択できるようになりました。家族の都合や世情を考えて、家族のみで一周忌法要を執り行っても問題はありません。

一周忌法要は遺族の喪が明ける節目に行う大切な法要です。故人を供養する最善の方法を見極めて家族のみにするかどうかを決めるようにしましょう。

ただし、家族のみにした場合、家族以外にも故人を偲びたい方もいることや故人の社会的な地位、菩提寺との関係などに合わせた周囲への配慮が必要です。

規模を小さくする分増える周囲への配慮の方法に悩むことがあるかもしれません。そのようなときは小さなお葬式へご相談ください。さまざまなケースに合わせてアドバイスをいたします。
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監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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