お墓の種類・費用相場・選び方・お墓がいらない場合は?

お墓の種類・費用相場・選び方・お墓がいらない場合は?

お墓は遺骨を納めるためだけのものではなく、先祖を弔ったり故人とのつながりを保ったりする意味があります。お墓の値段は墓石の大きさによって金額も異なるため、何を基準に選べばよいかわからず悩んでいる方もいるのではないでしょうか。

そこでこの記事では、お墓に関する情報をさまざまな観点から解説します。墓石の選び方をはじめ、供養の種類や手続き方法、霊園や墓地をきめる際の注意についても紹介します。

こんな人におすすめ

お墓の建立を検討している方

供養の種類を知りたい方

お墓を建てる際の流れを知りたい方

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お墓とは?

まずは、お墓とはどのようなものなのかを解説します。お墓の持つ役割についても紹介するので、お墓を建てる予定がある方は参考にしてください。

お墓とは何か

お墓とは、遺骨を収蔵する場所です。亡くなった人を弔うためのシンボルでもあり、礼拝する対象です。

現代の日本では石碑を「お墓」と呼び、それを代々継承していくことが習慣になっています。納骨堂、樹木葬などもお墓の一種といえるでしょう。

お墓の役割

お墓には遺骨の収蔵場所という役割のほかに、生きている人の精神的な拠り所としての役割もあります。

納骨をする際は「開眼供養」を執り行い、お墓に魂を宿らせます。お墓の前で手を合わせて冥福を祈り、故人を偲ぶことができます。また、お墓に向かって故人への感謝を伝えたり自分のことを話したりすることで、故人を亡くした悲しみを整理することもできるでしょう。

供養の種類と相場

お供え物を置いたりお墓参りをしたりする「供養」は、目的によってさまざまな種類があります。「永代供養」のほかに、「納骨堂」や「手元供養」についても知識も深めておきましょう。

供養の種類によって相場も異なるので、自身や家族に合った供養方法を選びましょう。ここからは、代表的な供養方法を5つ紹介します。

永代供養

霊園や墓地の管理を管理会社に委託して供養料を支払うのが「永代供養(えいたいくよ)」です。お墓を建てるタイミングで供養料を支払うと、その後の管理費用は原則不要になります。近年需要が高まっている供養方法です。

永代供養は、一定の期間を設けて管理やお参りを依頼します。世代を引き継いで利用できるものではなく、一代で供養を終えることが多い点が特徴です。費用はお墓の規模によって大きく変動しますが、10万円~150万円程度が目安です。

納骨堂

お墓を建てない場合は「納骨堂」に遺骨を収納して供養ができます。納骨堂を運営する機関と契約をして、一定期間内の供養や管理を依頼します。運営元は、以下の3種類に細分化されます。

・自治体が運営する「公営納骨堂」
・公益法人・宗教法人などが運営する「民営納骨堂」
・寺院が運営する「寺院納骨堂」

永代供養に比べて、依頼料が安く抑えられる点が特徴です。相場は1人用の納骨堂で、50万円程度が目安です。

樹木葬

特定の樹木の下に遺骨を埋めて供養する方法が「樹木葬」です。比較的新しい埋葬方法ですが、近年樹木葬を検討する方が増えています。お墓の代わりに樹木を墓標にするイメージです。

ほかの故人と一緒に埋葬することも、個人で埋葬することもできます。遺骨は自然に還るため、お墓を継ぐ親族がいない方にとってはメリットの大きい埋葬方法ともいえるでしょう。樹木葬の相場は、20万円~80万円程度が目安です。ほかの故人とともに埋葬する場合は、10万円程度に抑えられる場合もあります。

散骨

霊園や納骨堂など特定の場所に埋葬せずに、遺骨をまいて供養するのが「散骨」です。散骨では遺骨が海に還るので、形が残らない埋葬方法を望む方におすすめです。

散骨の相場は依頼先によって変動しますが、個別散骨であれば15万円~30万円が目安です。散骨する場所や遺族の同席有無で費用が変わる点に注意しましょう。近年では、宇宙に遺骨を送って埋葬する「宇宙葬」も散骨のひとつとして注目を集めています。

手元供養

お墓に埋葬したり散骨したりせず、自宅などに遺骨を置いておく方法が「手元供養」です。頻繫にお墓参りをすることが困難な方や、「遺骨をいつまでも手元に置いておきたい」と希望する方におすすめの供養方法です。

遺骨の管理を自身で行うため、専門業者にお金を支払う必要がありません。遺骨を保管する際に必要な骨壺の種類を選うこともできます。遺骨をパウダー状にする「粉骨」を依頼する場合は、5,000円~1万円程度の料金がかかるでしょう。

墓石の相場と建てる理由

お墓を建てる予定がある方は、お墓にかかる具体的な費用も計算しておくと安心です。選択肢によっては高額になることも想定しておきましょう。墓石の必要性に悩んでいる方は、メリットとデメリットから判断することも大切です。

ここからは、墓石の相場とその必要性について解説します。

墓石の相場

お墓を建てる際は、故人や遺族の希望を踏まえて墓石を選択しましょう。土地の規模や墓石の大きさによって金額は異なりますが、以下のような種類の墓石が展開されています。

和形墓石 100万円~200万円程度
五輪塔 150万円~200万円程度
洋型墓石 100万円~200万円程度
デザイン墓石 100万円~200万円程度

子孫がお墓を引き継ぐのか否かによっても選ぶ墓石は異なります。デザイン墓石は、特定の形状にとらわれずユニークな構造のお墓を建てられます。安価な墓石を望むのであれば、小さいサイズの一般的な形状のものが適しているでしょう。

石のお墓は、いる?いらない?

お墓は、必ずしも建てる必要があるわけではありません。故人や遺族の意思によって必要性も変わります。判断に迷う場合は、以下のようなメリットとデメリットを比較して考えるとよいでしょう。

     メリット デメリット
永代供養(お墓) お墓参りができる 費用が高額になりやすい
納骨堂 管理を任せやすい 個別でお参りできないケースがある
樹木葬・散骨 遺骨を自然に還すことができる 個別埋葬や合祀などプランによって大幅に費用が変わる
手元供養 遺骨(故人)を手元に置いておける 将来的に手元に置けなくなる可能性がある

墓地の種類ごとの特徴

お墓が建てられる墓地や霊園は、運営元によって3種類に分類されます。ここからは、都道府県や市町村が経営運営主体である「公営霊園」、宗教法人による「民営霊園」、宗教法人である寺院による「寺院墓地」のそれぞれの特徴について解説します。

公営霊園

公営霊園は、都道府県や市町村などの自治体が運営元で、管理も自治体が行っています。自治体によって運営されているため安心感があり費用も比較的安いので、人気がある点が特徴です。そのため、抽選に参加して当選しないと利用できません。宗教、宗派、石材店には制限がなく自由に選べます。公営霊園を利用するためには、自治体の定めた条件を満たす必要があります。

民営霊園

民営霊園は、宗教法人などが運営元であり、管理は民間企業が行っています。利用条件は基本的にはなく、宗教宗派の制限もありません。施設や駐車場などの環境も充実していて、独自の特徴を持つ霊園もあります。ただし、管理費などは比較的高めであることが一般的です。

寺院墓地

寺院墓地は、宗教法人である寺院が運営元であり、管理も寺院が行っています。寺院墓地を購入・利用するためには、お寺の檀家になる必要があります。その分の費用が必要になりますが、末永く供養してもらえたり法要を執り行ってもらえたりします。石材店などは指定されていることが一般的です。

お墓を建てる流れ

希望通りのお墓を建てるためには、数ヶ月の期間を要します。墓石をきめてすぐにお墓が建つわけではない点に注意しましょう。お墓を建てる場所をきめたら、石材店へ墓石の作成を依頼します。

ここからは、お墓を建ててから納骨までの流れを解説します。

どれくらいの時間がかかるのか

お墓が納骨ができる状態になるまでにかかる期間の目安は、2ヶ月~3ヶ月です。墓石を支えるための基礎工事を行ったり墓石の位置調整をしたりする必要があるためです。

これは着工から完成までの期間となるため、打ち合わせなども含めると3ヶ月以上を要すると考えたほうがよいでしょう。墓石を移転する場合は、墓石の作成が省略されるため短縮できる可能性もあります。

墓地と霊園の違い

お墓の場所を決める前に理解しておきたいのは、「墓地」と「霊園」の相違点です。以下の表を参考に、メリットとデメリットも含めてチェックしてみましょう。

     墓地 霊園
場所 寺院の境内地 寺院の境内地以外
檀家制度 あり なし
メリット ・菩提寺などお参りしやすい場所を選択できる
・檀家になると寺院から手厚い供養を受けられる
・法事などの悩みを相談しやすい
・宗教や国籍など条件を設けないケースが多い
・お墓を建てる面積や墓石の種類を自由に選びやすい
デメリット ・檀家としての寄付や行事参加が負担に感じる可能性もある
・墓石のデザインの自由度が低い
・郊外にあるケースが多くお参りしにくい可能性がある

墓地の使用権利を取得する・霊園へ申込みする

お墓を建てたい場所がきまったら、使用権利の取得手続きへ進みます。お墓を建てる土地ではなく、建てる行為そのものの権利を得るための手続きです。公営霊園への申し込みを希望する場合は、自治体の公式サイトなどを確認して募集の有無を調べておきましょう。公営霊園の場合は、応募者が多く抽選となる可能性があります。

石材店を決め、契約する

お墓を建てる場所がきまった段階で、墓石の作成を依頼する石材店を選びましょう。デザイン墓石など明確な希望がある方は、石材店が得意とするジャンルを重視して選ぶのもおすすめです。費用のほかに、以下のようなポイントにも注目する必要があります。

・些細な質問に答えてくれる
・希望内容を詳細まで受け入れてもらえる
・極端な値引きで契約を迫らない
・契約後のアフターサービスが充実している

強引な営業や信頼性に欠ける発言が認められた場合は、ほかの石材店にも相談できると安心です。

石材店による工事

依頼する石材店がきまった後は、墓石の具体的なデザインの打ち合わせに移ります。細かい希望を明確に伝えながら進めることが大切です。工事が始まると、以下のような段階を踏んでお墓を完成させます。

・基礎工事
・外柵の設置
・竿石の彫刻
・竿石の設置

文字で表すと簡単に見えますが、全体では数ヶ月の期間を要する重要な作業です。納骨式に間に合うように、ゆとりを持って計画を立てましょう。

納骨式・開眼供養を行う

無事にお墓が完成した後は、遺骨を埋葬するための「納骨式」と「開眼供養」を行います。開眼供養には「お墓の中に魂を入れる」という目的があります。納骨式と同じタイミングで行う必要はありませんが、時間的な負担を考えると同時に執り行ってよいでしょう。菩提寺や僧侶とスケジュールを合わせて行ってもらいましょう。

お墓を建てるときに必要な書類

お墓を建てるためには、埋葬許可証など書類の準備が必要です。ここからはお墓の建立に必要な書類を3種類紹介します。書類によって取り寄せ方や提出先が異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

埋葬許可証

火葬後に受け取った遺骨を供養するために提出するのが「埋葬許可証」です。納骨式を行う前に取得する必要があります。火葬許可証に「火葬済み」の印が押された書類が通称「埋葬許可証」と呼ばれています。火葬を終えるまでは、あくまでも火葬の許可を意味する書類であることを理解しておきましょう。

埋葬許可証は、納骨の際に担当者や管理者に提出します。

墓地使用許可証(永代使用書)

お墓を建てる場所と契約した事実を証明するためには、「墓地使用許可証」が必要です。「永代使用書」とも呼ばれ、お墓を建てる墓地や霊園から発行されます。お墓を建てる場所と契約者の整合性を可視化する書類でもあるため、取得した書類はしっかりと保管しておきましょう。石材店と契約を交わす際に、担当者へ提出します。

工事届

契約した石材店がスムーズに工事を進めるためには、「工事届」も必要です。工事届は「いつ、誰のお墓を工事するのか」が明記された書類で、墓地・霊園と石材店のトラブルを防ぐ目的もあります。霊園によっては不要なケースもあるため、契約時に確かめておくと安心です。石材店から発行された工事届は、墓地の管理者に提出しましょう。

お墓を建てる際に気をつけるポイント

お墓を建てる機会は頻繁に訪れるものではなく、一度建てたお墓は次の世代にも継承されることが一般的です。ここからは、お墓を建てる際に気をつけるポイントを2点紹介します。

墓地を選ぶ

霊園や墓地を選ぶ際のポイントは以下のとおりです。

・立地
自宅からお墓参りに行きやすいかが大きなポイントです。お盆の時期などは混み合い、車で移動できないこともあるかもしれません。公共交通機関の利用も含めて考えましょう。

・周辺環境
お墓の周辺は静かか、日当たりはよいか、お墓参りに行きたくなるような環境かどうかなどを考慮しましょう。

・管理体制
法要施設、管理事務所などの施設、駐車場、通路などの管理状況を確認しておきましょう。水回りの設備や、供花や線香が入手できるかについても調べておくと安心です。

・費用
墓地・霊園の永代使用料や管理料が予算の範囲内かどうかも大切なポイントです。霊園や墓地の候補を見つけたら、実際に自宅から現地まで行ってみて交通の便や施設環境を確認しましょう。

石材・お墓のデザインを選ぶ

石材やお墓のデザイン、予算など自分の希望を石材店に伝えて、どのようなものができるか提案してもらいましょう。

石材は、国産のものから外国産のものまで多くの種類があり、石目や色目もそれぞれ異なります。さまざまです。また、お墓のデザインも、伝統的な和型墓石五輪塔洋型墓石デザイン墓石などたくさんの種類があります。希望どおりのお墓を建てられるように石材店に相談しましょう。

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まとめ

故人を供養するための方法には、永代供養や納骨堂、樹木葬など複数の選択肢があります。近年は散骨などお墓以外の供養方法を選ぶ方も増えているため、故人の意思を尊重した上で供養方法を選びましょう。

お墓を建てる場合は、霊園・墓地を選定して予算を基準にした規模・デザインの計画も必要です。供養方法は故人の意思を尊重しながら、よりよい環境で供養できるように準備を進めましょう。

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監修
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)
信長 洋輔(小さなお葬式 コラム編集長)

株式会社ユニクエスト社員
「小さなお葬式のコラム」の編集長。
葬儀葬式・法事法要だけでなく、終活・老後資金などFP関連の知識にも精通。
葬祭ディレクター1級の資格取得に向けて学習中。
葬儀業界最大級の、合計2000記事以上を管理。
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よくある質問

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