通夜や葬儀、一周忌を済ませた後には三回忌があります。施主や遺族の中には、「三回忌の香典返しは何を選べばよいのか」「三回忌当日の流れが分からない」といった悩みを抱えている方もいるのではないでしょうか。
そこでこの記事では、三回忌の香典や当日の流れについて解説します。香典返しを選ぶ際に意識するポイントが分かれば、参列者に喜んでもらえる品物をお渡しできるでしょう。併せて、参列する際のマナーも紹介します。
<この記事の要点>
・香典返しは3,000円~5,000円程度の品物を用意するのが一般的
・香典返しには掛け紙をかけ、表書きには「志」と書くのがマナー
・三回忌法要は、略喪服を着用するのが一般的
こんな人におすすめ
三回忌とは何かを知りたい方
三回忌の香典返しを選ぶ際のポイントを知りたい方
三回忌に参列する際のマナーを知りたい方
三回忌とは、故人が亡くなってから2年後に営む年忌法要のひとつです。「3」という数字が入っていますが、3年後という意味ではありません。
逝去日を1回目の命日とすると「3回目の命日」という意味です。「〇回忌」は全て同じように数えます。例えば、命日が2021年1月1日であれば、三回忌は2023年1月1日、七回忌は6年後の2027年1月1日です。
三回忌は一周忌と同様に、四十九日に次いで大切な法要とされています。三回忌法要を営む主な目的は、遺族や参列者がお祈りをすることで故人がより良い処遇を受けられるように願うことです。三回忌が終わったら、七回忌、十三回忌、十七回忌と年忌法要は続きます。
三回忌に招待する方は、はがきで案内するのが一般的です。基本的には親しい身内のみを招くことが多く、多くの場合、よりたくさんの方が参列できる週末に執り行います。ごく少人数である場合には、電話で連絡しても構いません。
香典返しとは、頂いた香典に対するお礼として、感謝の気持ちを込めてお渡しする返礼品のことです。
香典には突発的な不幸による出費をお互いに助け合うという意味があり、香典を贈った方の厚意を思えば、必ずしも香典返しをしなければならないというわけはありません。ただし、最近では香典返しを贈るのが一般的です。特別な事情がない限りは用意したほうがよいでしょう。
また、香典返しという呼び方ですが、香典に対するお礼とは限りません。例えば、香典を辞退した場合でも、参列者にはお礼の品をお渡しすることがほとんどです。忙しい中で時間を作って来ていただいたことに対するお礼と考えれば分かりやすいでしょう。
香典返しを初めて用意する方は、何を意識して選べばよいか悩むこともあるでしょう。ここでは、香典返しに関して気をつけたいポイントを4つ紹介します。なお、香典返しの慣習はそれぞれの地域や親族によって異なる場合があることにご注意ください。
香典返しの金額は、頂いた香典の1/3~1/2が目安といわれています。ただし、三回忌法要ではその場で香典返しをお渡しするため、香典の金額に応じた品物を用意するのは難しいでしょう。
三回忌で頂く香典の目安を参考に、3,000円~5,000円程度の品物を用意するのが一般的です。想定よりも高額な香典を頂いた場合は、後日改めてお返しの品を贈ります。
香典返しはマナーに沿った品物を用意する必要があります。香典返しの定番は、食べたり使ったりするとなくなる「消えもの」です。例えば、クッキーやお茶といったお菓子や飲み物、タオルや洗剤のような実用的な日用品は多くの方が香典返しに選んでいます。
また、何を選べばよいか決められないときは、カタログギフトもおすすめです。持ち帰る際も負担にならず、参列者それぞれが好きなものを選べるという魅力があります。
香典返しには掛け紙をかけるのが基本です。水引の種類は「繰り返さない」という意味のある結び切り、色は白黒もしくは双銀を選びます。ただし、関西地方の一部では黄白の水引を使う場合もあり、地域によって異なるため注意しましょう。
表書きには「志」と書くのが一般的です。一方、関西地方では「粗供養」と書くことが多く、地域に合った書き方で問題ありません。通夜や葬儀とは異なり、三回忌では薄墨ではなく濃墨を用いて書きます。表書きが印刷してある掛け紙も、グレーではなく黒で印刷されたものを選びましょう。
なお、一般的には「のし」といいますが、慶事で用いる呼び方です。香典返しでは掛け紙と呼ぶのがふさわしいでしょう。
法要には欠席したものの、香典を現金書留で送ってくれる方もいます。そのような方には、宅配便などを利用して、香典返しを送りましょう。香典返しを送る際には、お礼状を添えるのがマナーです。お礼状には香典のお礼と併せて、無事に三回忌法要を終えた旨を書きます。
なお、法要でお渡しする香典返しにはお礼状は添えなくても構いません。手渡しする際に、感謝の気持ちを直接伝えられるためです。
三回忌法要の流れは、一周忌や他の年忌法要とほとんど変わりません。基本的な流れは以下の通りです。
1. 僧侶の入場
2. 施主による開始の挨拶
3. 僧侶による読経
4. お焼香
5. 僧侶による法話
6. お墓が近ければお墓参り
7. 施主による終了の挨拶
8. 会食
ただし、厳密なルールがあるわけではありません。地域や親族間の考え方でも異なるため、周囲の方やお寺と相談して決めましょう。
また、年忌法要は回忌が進むごとに規模を縮小する傾向があり、三回忌の次の七回忌以降は僧侶を呼ばずにお墓参りと会食で済ませる場合もあります。
最近は法要を簡略する方も多く、三回忌法要は身内のみで営む場合もあります。したがって、招待された方は故人にとって大切な方といえるでしょう。
故人や遺族に不快感を与えないためにも、正しい作法で参列することが大切です。ここでは、三回忌に参列する際に注意したいマナーを3つ紹介します。
三回忌は年忌法要の中でも重要な法要です。招待する方も限られていることが多く、できる限り参列するのが望ましいでしょう。平日に仕事がある方の都合を考慮して、週末に日程を移動して営む法要もあります。日程調整が可能な場合、変更して参列するようにしましょう。
会場の選定や会食の予約、香典返しの注文などの準備には、参列者の人数把握が必要です。したがって、案内状の返事が遅くなると、施主に迷惑をかけてしまいます。
予定が分かり次第、すぐに返事をすることを心掛けましょう。どうしても予定が分からない場合は、施主にメールや電話で連絡をして、返事が遅れる旨を伝えます。
三回忌法要の服装は、葬儀や一周忌で着用する準喪服ではなく略喪服で構いません。男女共に、黒や紺、グレーといった地味な色のスーツやワンピースで参列しましょう。
略喪服は「平服」ともいいますが、シャツは白無地、靴や靴下も黒で統一することがマナーです。子どもは制服が一般的ですが、黒や紺といった落ち着いた色の服装でも問題ありません。
三回忌法要に参列する際は香典を持参します。三回忌にかかわらず、香典に関するマナーはさまざまです。失礼にならないように、あらかじめチェックしておきましょう。ここでは、三回忌の香典を用意するときに注意したいポイントを紹介します。
三回忌法要の香典の金額は、故人との関係性や会食の有無で異なります。故人に近しい親戚であれば1万円~5万円、友人や職場関係の方は3,000円~1万円が目安です。具体的な金額は、故人との関係性や会食の有無を考慮して決めましょう。また、地域や親族の慣習により差があることも考えられるため、周りの方に相談して決めるのもひとつの方法です。
香典袋は包む金額によって選びましょう。3,000円~5,000円であれば水引が印刷されたもの、1万円~2万円は黒白の水引が結ばれているもの、3万円~5万円は双銀のあわじ結びの水引が結ばれたものを使用します。
無地の香典袋がどの宗派でも使えて無難です。蓮の花が描かれたものは仏教でしか使えないため注意しましょう。
香典の表書きは、仏教は「御仏前」「御香典」「御佛前」、キリスト教は「御花料」、神道は「御神前」「御榊料」と書くのが一般的です。「御霊前」と書かれた香典袋も販売されていますが、すでに成仏している四十九日以降は基本的に使用しません。
名前は毛筆や筆ペンを用いて、水引を挟んだ下部中央にフルネームで書きます。三回忌法要は通夜や葬儀のように悲しみを表す場ではないため、薄墨ではなく通常の濃墨で書くのがマナーです。
香典は袋の表側に対してお札の裏(肖像画が描かれていないほう)が来るように入れます。複数枚のお札を入れる際は、向きをそろえましょう。また、旧札を用意し、新札や汚れ過ぎているお札は避けます。新札しか用意できなかったときは、折り目を付けてから入れましょう。
香典は袱紗(ふくさ)に入れて持参するのがマナーです。弔事に適切なグレーや紺、紫など寒色系の袱紗を用意しましょう。
「小さなお葬式」では、無料の資料をご請求いただいた方全員に「喪主が必ず読む本」をプレゼントいたします。
喪主を務めるのが初めてという方に役立つ情報が満載です。いざというときの事前準備にぜひご活用ください。
\こんな内容が丸わかり/
・病院から危篤の連絡がきたときの対応方法
・親族が亡くなったときにやるべきこと
・葬儀でのあいさつ文例など
「小さなお葬式」では、お電話・WEBから資料請求をいただくことで、葬儀を割引価格で行うことができます。お客様に、安価ながらも満足できるお葬式を心を込めてお届けいたします。
小さなお葬式は全国4,000ヶ所以上※の葬儀場と提携しており、葬儀の規模や施設の設備などお近くの地域でご希望に応じた葬儀場をお選びいただけます。(※2024年4月 自社調べ)
三回忌法要の参列者には香典返しをお渡しします。香典返しと呼びますが、香典を辞退した場合にも参列してくれたお礼として用意するのが一般的です。3,000円~5,000円という金額の目安を参考に、お菓子やタオル、カタログギフトなどの品物を用意しましょう。
また、三回忌に参列する方も、故人を供養する気持ちを表すためには、香典や服装などのマナーを知ることが大切です。三回忌や香典返しに関するお困りごとや葬儀全般に関する疑問がある場合は、24時間365日対応・通話料無料の「小さなお葬式」までお気軽にご相談ください。
東京や一部の地域では7月、ほかの地域では8月にお盆を迎えることが多いようです。ホゥ。